■マーケットウィナーズ( 9/12 放送 )
テーマ:
QUICKコンセンサスの月次データを使った市況分析
ゲスト :
鈴木一之氏
(マーケットアナリスト)
鈴木氏:
株式会社QUICKが集計しております全国27社の証券会社のアナリストの業績見通しを全部集めるんですね。そして、5社以上をアナリストがカバーしている銘柄が、例えば3%以上上方修正した銘柄数から3%下方修正した銘柄数を差し引いて、それを百分比で表しています。プラス100からマイナス100ぐらいのところを行ったり来たり動くという指数を算出しているんです。これを見ながらアナリストの見方による業績のセクター別の動きというものを追ってみたいと思います。
まずは大枠から見ていきたいと思います。
これが今月分です。前月分、8月の発表分が9月の第1週に発表されましたが、今週は1週間ずれ込んで、今回お届けしております。
こちらは全産業ベースです。1月から見ていただいて、「製造業」、「非製造業」、そして「金融セクターを除く全産業」、この3つを見ていただきたいと思いますが、特徴的なのは、非常に上方修正が目立っているということです。
なんといっても製造業なんですが、マイナスが続いて6月にプラスに転じて、8月が一番新しい数字なんですが、「34」。プラスからマイナスを引いて「34」。
QUICKコンセンサスは2004年の10月から算出された統計数字なんですが、2004年10月が「33」でそれが過去最高だったんです。
今回製造業はそれを抜きまして自己ベストを更新したことになっています。
そこまで今上方修正銘柄が増えているという状況です。
非製造業はまだプラスに浮上していませんが、それでも大幅に改善しています。
そしてそのトータルである全産業は前月7月の「0」から「17」まで大きくポイントを回復したという状況です。
グラフで描きますとこのようなグラフになっています。
先ほどの表はこの1月からでしたが、こちらのグラフは去年の9月からです。
いわゆるリーマンショックからちょうど1年経ったわけですが、この1年間の動きというものがアナリストの見方として企業業績に表れていますね。
非製造業がまだ水面下にありますが、ほとんど揃い組みで、この直近1年間では1番高い水準にあるというのが現在の企業業績のアナリストの見方ということになります。
今度は業種別に見ていきたいと思います。まずは製造業です。
製造業の中からまずは素材です。化学、鉄鋼、非鉄なんですが、これまで素材は比較的先行して良くなっていたのですが、化学に関しては7月は「28」まで大きく伸びたのに今回は「19」に落ちました。鉄鋼は前回大きく改善し始めたとお伝えしたのですが、今回またマイナスに沈没してしまいました。
非鉄だけが「−100」が続いた後にいきなり「+100」という非常に振れ幅が大きいのですが、この非鉄だけが好調という状況です。
素材セクターのグラフを見ますと、直近1年間のグラフですが、非鉄は非常にギクシャク上がったり下がったり。しかし化学、鉄鋼というのは今足元8月は下向きの動きになってしまっています。
上昇、資源価格の上昇がてき面に素材には響いていると思います。
そして一方で加工組立の方なんですが、機械、電機、輸送用機器、自動車ですが、この辺りを加工組立と言います。これは電機です。過去4カ月間ずっとプラスで、上方修正がさらに広がるという状況です。
輸送用機器も前月ちょっと落ち込みましたが、今回大きく伸びていて、8月まで日経平均を引っ張っていたのがこの加工組立のセクターというのはわかりますが、今回は機械ですね。水面下にあったものがいきなり「+47」まで浮上しています。
グラフで描くとこのようになりますが、電機、自動車が7月8月の日経平均の上昇というものを相当リードしましたが、今少し息切れしています。4カ月続いていますので。
ところが機械がここにきてマイナスからプラスに大きく変わったという動きが見てとれます。機械株では日立建機です。資源価格が上昇すると、この建設機械の動きが出てきます。それからもう一つ、プラントの日揮。これも木曜日金曜日と非常に商いを伴って上昇し始めていて、資源価格が強いです。
エレクトロニクスから1社。半導体の東京エレクトロン。こちらは引き続き、高値圏で堅調な動きを出しているという状況であります。
これが製造業の特徴的な動きであります。
そしてもう1つ、非製造業なんですが、今回の目玉はむしろこちらですね。
今まであまり光が当たらなかったのですが、中でも小売、不動産、銀行です。
小売は今までずっとマイナスだったのがプラスに。不動産もずっとマイナスだったのがプラスに。銀行もずっとマイナスだったのがプラスに。
小売は2006年2月にプラスになって以来ずっとマイナスだったのが今回ようやくプラスになりました。銀行は2006年11月が最後のプラスだったのが今回プラスに変わりまして、さらに不動産も2007年12月のプラスを最後に今回ようやくプラスに転じたというところです。
グラフで描くとこのようになりますが、先ほどの加工組立、電機、輸送用機器が4カ月ずっとプラスだったので少しお疲れ気味。それに対して、ここにきて非製造業、特にこの不動産、小売、銀行が俄然力をつけてきているなというのが見てとれるように思うんですね。そこで小売セクター、やはり円高・内需関連株の目というのが強まってくるようですので、小売辺りから見てみたいと思います。
まず三越伊勢丹ホールディングス。2割ぐらいの人員削減を発表して非常に厳しい状況にあるデパート、持ち株会社ですが、株価は逆にしっかりしています。
それからポイント。これはレディースのカジュアルファッションです。
それからニトリ。円高と言えばニトリです。
そしてメガネトップ。すでに動き始めていますが、こちらも円高メリットが大きいと見られています。
この内需関連株。今まで人気の圏外にあった時間の長かったものに少し力がついてきているように思います。
そして更にもう一つなんですが、製造業に戻ります。
素材、加工組立とまた別に、食料品というのがあるんですね。
ディフェンシブで見られますが、ずっとマイナスできていきなり「64」。
これも円高・内需関連、非常に素材安、原料安のメリットが大きいセクターでありますが、食品辺りも強さが出てきています。
銘柄でいきますと、日清食品ホールディングス。あるいはヤクルト本社。
それからハウス食品。そしてカゴメと。いずれも日経平均がもたもたしている割には株価は堅調という状況で、これから先少し為替が気になる、内需の力が強くなるということになりますと、この辺りの動きに少し注目が集まるのかなと思います。