■マーケットウィナーズ( 8/8 放送 )

テーマ: QUICKコンセンサスの月次データを使った市況分析
ゲスト :
鈴木一之氏
(マーケットアナリスト)
鈴木氏: QUICKコンセンサスから、セクター別の動向を見てみたいと思います。株式会社QUICKが証券会社のアナリストの集計値を出しているんですね。
アナリストが、企業の業績が上方修正、下方修正するというのを全て集計して、デイリー、ウィークリー、マンスリーでそれぞれ公表しておりますが、ここではマンスリー、月次ベースのデータを使って分析を試みたいと思います。
これは一般の方には見ることができません。QUICKの情報端末を契約していて、さらにオプション契約として提示されますので、どちらかというと機関投資家向けのデータなんでが、日経会社情報が3カ月に1度出ますが、あそこには必ずQUICKコンセンサスというデータが公表されています。それの大元となっているデータからいくつか見てみたいと思います。


まずは、月次ベースのデータの算出基準を見てみたいと思います。
上場企業1社辺りにアナリストが5人以上カバーしている銘柄が対象となっています。
そして、3カ月前のアナリストの予想数字に比べて3%以上上方修正された銘柄を強気と銘打って、逆に3%以上下方修正された銘柄を弱気として、それぞれ強気の銘柄の割合から弱気の銘柄の割合を差し引いて指数を算出します。
日銀短観のような計算の仕方をします。ですから必ずしも増益企業じゃなくてもいいんです。減益ですけど減益幅が縮まる、あるいは増益幅が増える、どちらでもかまいません。このような算出方法でマンスリーのデータが出ました。


これは必ず月初に発表になります。7月分のデータが8月の第1週に発表されますので、一番新しいデータを使って皆様にお伝えしている次第であります。見方としましては、製造業、非製造業、金融セクターを除いた全産業。
この辺りを見ていただきたいと思います。月次のデータ、1月から7月までずっと見ておりますが、差し引きしますと強気マイナス弱気で見てくるわけですが、当初業績に対してアナリストは非常に厳しい数字だったのですが、製造業に関しては4月5月にかけて大きな変化が見られました。6月でプラスに転換して現在もさらにプラス幅が膨らんでいるという状況です。非製造業はどちらかというと消費関連が非常に多いので、まだ水面下の状態が続いていますが、それでも改善幅が大きくなってきています。トータルした全産業が7月でようやくプラスになってきたという状況ですが、これをグラフ化してみるとこのようになります。


製造業が4月5月でグンと突き抜けて現在は高い位置をキープしているという状況です。後から非製造業は徐々に追いついてきています。その間を取る形で全産業という状況です。07年10月、景気の山といわれるのがこの辺りになりますので、ここから一環してQUICKコンセンサスは低下傾向を辿っているという状況です。


これを製造業と非製造業とに分けてみます。まずこれが製造業です。
目立つのは何といっても鉄鋼です。ここにきて鉄鋼が大きく改善しているなという風に見られます。マイナスからいきなり±0まで改善しています。その前に非鉄がこの4月から5月に−100から+100まで、ミニマムからマキシマムまで一気に振れたという状況がありました。そして化学が新たに浮上し始めているというような状況です。


まず素材。非鉄がまず突き抜けて今少しもたついている。遅れて鉄鋼が浮上し始めるという状況になっています。個別で見てみますと、住友金属鉱山。非鉄の代表格がまず浮上して、その後追いかける形で同じステンレス関連の日本冶金工が、こちらは鉄鋼株ですが、遅れて浮上してきているような、変化幅が株価にある程度影響しているのかなと思います。


続きまして、製造業の加工組立。これは私の方で分けてみたんですが、電機はいち早く改善して今高い位置をキープしています。輸送用機器が同じく続いて今ちょっと落ちました。このような形になっています。


さて、今度は非製造業です。ここにきて情報通信がマイナス幅を非常に縮めてきています。小売がまだまだ水面下で厳しいところにあるという状況ですが、新たに銀行が大きく改善しているというのが目に付きます。


非製造業をさらに2つに分けて、内需の情報・通信の伸びがじわじわと広がってきています。株価では今週NTTの上昇が目立ちました。


そしてもう1つ、今度は内需の金融セクターを見てみますと、銀行の改善幅が、ここにきて少し目立つようになってきました。いままでかなり低空飛行を続けていたのですが、この銀行株の中では地銀の横浜銀行。週末少しマイナス基調となっていますが、今週半ばに年初来高値をいち早く更新してきておりますので、この辺りの変化に注目して、来月以降の動きを見ていきたいなと思っています。