■マーケットウィナーズ( 6/13 放送 )
テーマ:
米国のイールドカーブを見てみよう!
ゲスト :
岡崎良介氏
(ITCインベストメント・パートナーズ(株)取締役)
岡崎氏:
アメリカのイールドカーブを見てみようということなんですが、利回り曲線というやつなんですけども、どんなものかは実物を後でお見せするとして、まずは、アメリカの金利の動きが最近どんな風に動いてきたかをこのチャートで見てください。
2年物のアメリカの国債の利回りと10年物の国債の利回りです。大体長期金利というとこの10年、短期というと2年。これを市場関係者はいつも見ています。10年物国債の利回りですが、リーマンショックの後の金融危機の中、何も買えるものがない、危なっかしくて国債しか買えないぞということで、買われて買われて利回りが2%ぐらいまで下がり続けます。
1番下がったところが08年12月18日でした。それが直近までずっと上がり続けて、ついに今週は4%をタッチするに至ったわけです。 その一方で2年物国債の方を見てもらいたいんですが、こちらは、アメリカが実質的にゼロ金利政策を採用するに至って0.5、1.0%といったところでほとんど横ばい。金利は有って無いようなものだったんですね。
ところが、最近になってよく見てもらいたいんですが、ピョコンと上がってますでしょ。 6月4日がターニングポイント。正確に言うと6月5日に急に上がってしまったんです。
6月5日金曜日、アメリカの雇用統計、失業率は9.4%と悪かったんですが、非農業者部門のサラリーマンの減少幅、リストラされている数が、それまで大体60万 とか50万台とかとんでもなく悪かったんですが、それが30万台まで減ってきたということで、そろそろ景気が底を打つかもしれないという見方が広がったのが6月4日なんですね。この2つの日、12月18日と6月4日を覚えておいて下さい。
まず12月18日、アメリカの金利が一番低かったときのイールドカーブがこれです。 イールドカーブというのは例えば横軸の10を見てもらいたいんですけど、この10というのが先ほどの10年金利の水準です。2というのが2年物金利の水準、0.6ぐらいです。以下3、4、5とありますけれどもこれは3年物の金利、5年物の金利、7年物の金利、こういったものを繋げたものです。 一番底にくっつきそうなぐらい下がっていたんですね。
こういうイールドカーブの形をしているときに市場関係者は、このイールドカーブは何を表しているか、何を象徴しているのかというと景気の先行きに対して悲観しているということです。質への逃避と言われているのはこういうときです。株もダメ、商品もダメ、景気も何もかもダメなんだ、 お先真っ暗だというときは大体こういう格好になるわけです。
ところがその後、だんだん明かりが差してしました。そして6月4日まで金利は上がる方向になって、6月4日のイールドカーブを描いてみるとこんな形になっています。
随分上がりましたね。上がって景気は回復するだろうという期待感が大分広がった結果ですよね。これが何を表しているのかというと景気の先行き楽観が大分広がっていた。悪いことばかりじゃないだろうという具合に思い出したんですね。
6月10日の動きはこんな感じです。4日から10日にかけてこんな風に変わっています。今まではどちらかというと長いもの中心で上がっていたんですが、短いのも長いのも大体同じように0.4ぐらい上がっている感じですよね。
これは一体何を表しているのかというと、政策金利が上がるんじゃないかということです。雇用統計を見て、景気の底打ちが近いとマーケットが読んで、景気の底打ちが近い、金融危機も去った、ならば今まで金融緩和していたものが正常に戻る日も近いのではないかと。そろそろ金利が上昇することに備えた方がいいのではないかと思いだした動きなんですね。