■マーケットウィナーズ( 5/30 放送 )
テーマ:
3分の2は終わった?
ゲスト :
岡崎良介氏
(ITCインベストメント・パートナーズ(株)取締役)
岡崎氏:
アメリカなんですが、景気回復というよりは、私は、金融危機の克服が実は本当のテーマではないかなと思っています。
このとき、隠れた力といいますか、ずっとここまで支えてきた縁の下の力持ちだったのが言うまでもなくアメリカのFRB中央銀行なんですね。ということで今回のタイトルはこちらです。
3分の2は終わったんじゃないかなと。なにが終わったのかというと金融危機のことです。気が早いと言われるかもしれませんが、まずはこちらを見てください。
今回お話するデータは、実は2度程この番組でもご紹介した、FRBのHPから作っています、この準備預金残高というのがあるんですけども、これの変化を見ているんですね。
バランスシートの変化なんですけが、番組では公定歩合というものに注目して、これがどれぐらい増えてどれぐらい減ったかで金融危機がどこまで克服できたかというのをお伝えしてきたんですが、今回はもう少し詳しくこの実態というものをご紹介したいと思います。
これはFRBの緊急融資の推移なんですが、公定歩合だけでなく、証券会社向けの緊急融資であるとか、CP買取機関向けの融資であるとか、いろんな緊急融資、中にはAIG、保険会社向けの融資、その推移を全部載せて一本の棒グラフにしたものです。青色の公定歩合融資の推移、こちらの数字を使って今までは説明してきましたが、今回は全体像です。
まず、2008年の3月に最初に緊急融資が行われたのがベアスターンズの破綻のときですね。
このときプライマリーディーラー向けの、証券向けの融資が始まりました。それがうなぎ登りに上がるのが9月、リーマンブラザーズのショックからですね。
ここでAIG向けの貸し出し、緑色の棒グラフです。それからABCP(アセット・バック・コマーシャル・ペーパー)という資産担保付約束手形ですね。こちらを使っての融資が始まりました。10月にこれがピークを付けます。
CP買取機関向けに融資。
そしてさらにはABSと言われるアセットバックセキュリティーズ。これも今回の金融危機の一番ネックになっていた商品なんですけども、これを持っている人に、それを担保にお金を貸してあげましょうと、とにかく救いましょうという動きが加速したんですね。
ここがターニングポイントでその後少しずつですが確実に緊急融資の残高は減っていったと。つまり危機を克服してきたということなんですね。今回は数字をまとめてみました。
今回は数字をまとめてみました。まず、公定歩合の融資残高のピークは10月29日に1,120億ドルぐらいだったんですね。直近はそれが382億ドル。まだまだあるんですけども、それでもピークから見ると66%減りました。 CP買取機関向けの貸し出しも、とんでもない数字まで増えていたんですけどそこから8割り減りましたね。
一方AIG。こちらはまだ半分しか返ってこないですね。全体で見ると緊急融資は7割ぐらい返ってきています。
したがって、冒頭のタイトルにもありましたとおり、私は金融危機は、どうやら3分の2は終わった、克服したんじゃないかと思います。あと3分の1。もう少しで本格的に金融危機から脱出できたと言える日が来るんじゃないかなと思います。