■マーケットウィナーズ( 1/24 放送 )
テーマ:
最終局面を迎えたサブプライム問題の減損処理
ゲスト :
岡崎良介氏
(TAKMAキャピタル CIO)
岡崎氏:
今週はアメリカの銀行株がずいぶんと下がりましたので、その辺りを細かく見ていきたいのですが、まずはこのチャート見てください。
諸悪の根源みたいな言われ方をしていますけれども、シティグループの株価の2007年以降の展開です。ずいぶん下がりました。途中でアブダビがお金を出すという話、DECSという転換権のついた優先株を引き取ったりしたのですが、焼け石に水だったですね。ただ今週の銀行株の下落はこれではないんです。こちらを見て下さい。
ステート・ストリートという信託銀行の株価がずいぶんと下がりました。ステート・ストリートというのは、例えばETFを作って、投資信託の形で販売したりして、今まで非常に安定した経営が評価されていたんですね。実際シティの株が下がっている時でも、ステートの株は上がっていたりしました。ところが最近になって急落。特に1月20日、株価は一日して半値になってしまったというわけなんです。なぜこういうことが起きているのかと言うと、こちらをご覧下さい。
復習の意味を込めてお見せしたいのですけれども、2007年の8月のワンポイントのコーナーでこういうフリップをお見せしました。CP、コマーシャルペーパーではなく、ABCP(資産担保付約束手形)というのが、アメリカでたくさん流通しています。
資産を担保にしているものなんですけれども、このABCPが困ったことになってしまったんです。
当時説明したのがこういうチャートでした。
銀行が簿外に資産運用会社を作りまして、こちらがサブプライムとか色んなものを買って運用するんですね。それを買う際に借りるお金を、ABCPというコマーシャルペーパーで投資家から集めていたんですね。ところが、サブプライムの問題が起きて、これがガラっと変わってしまいます。
もうABCPは取りたくない、買いたくないということで、資産運用会社が立ち往生してしまいました。結果的に、銀行が緊急融資をするんですね。このツケがいよいよステートストリートにも回ってきて、ステートストリートは、本来、銀行だけの決算では、自己資本比率が20%くらいあると云われていたのですが、簿外の資産運用会社をぐるっと連結させますと、なんと自己資本比率が1%しかなかったと。かなり痛んでいることが露見したのと同時に、それだけ資産運用会社自らが持っている資産の評価を下げてきたということ。いよいよ最終局面になったのだと思います。
同時に、ABCPの利回りも、一時期誰も引取り手がいないから、リーマンショックの時にはとんでもなく利回りが跳ね上がったのですが、最近やっと落ち着いてきました。
更には、ABCPの残高も07年8月に比べると半分近くまで減りました。見方は色々あると思いますが半分は終わったのではないかと思います。