■マーケットウィナーズ( 12/13 放送 )

テーマ: 勝間和代の 脱!トホホ投資家への道 VOL.2
ゲスト :
勝間和代氏
(公認会計士・経済評論家)
勝間氏: 個人投資家ならではの強みを活かして、機関投資家に勝つ方法です。



見ていただけると分かるんですけれども、信用評価損益というのは個人投資はずっと負けているんです。ものすごく株価が上がってちょっと調子がいいときだけチラッとプラスになってあとは塩漬けマイナス40%といったところです。これは残念ながら日本だけでなく万国共通でして、実証研究があるんですが、アメリカのバークレー大学の行動ファイナンスの研究者で、オディーンという教授がいるんですけれども、大体、アメリカを調べても台湾を調べても、かなり大きな金額を個人が負けて、その分機関投資家が勝っているという数字が出ています。残念ながら日本だけ別とは考え難いので、やはり個人は負けがちであるということです。
なぜかというと個人というのは上がってきた株を売っちゃうんですよ。売った株はその後11.6%とか上がるんですが、逆に持ち続けている株は5%ぐらいしか上がらなくて、塩漬けの下がる株は売らないのに、上がる株をさっさと売っちゃうので個人は残念ながら負けるんですね。
勝っている個人投資家だってもちろんいるわけです。
では、どうやったら勝てるかという話がありまして、たぶんこれが皆さんすごく知りたいと思うんですが、あたしのお薦めは、個人投資家ならではの強みを活かすことです。



例えば、これが個人が逆に機関投資家より弱い部分なんですね。
見ていただけると分かりますけれども、そもそも情報において負けてしまう。
例えば岡崎さんが手に入る情報のタイミングと私たちが岡崎さんの話を聞いて手に入る情報のタイミングは明らかに1週間ぐらいズレがあるわけですよ。
そして情報量も違います。
岡崎さんには毎日いろんな証券会社から電話がかかってくるんですが、私たち一生懸命新聞を見て考えないといけない。
同じようにお金の管理なんですけど、私たちがなんで塩漬けにできるかというと、塩漬けにできても誰も文句を言わないんですね。ところが岡崎さんはロスカットを切りそうになるとガンガン電話がかかってきますよね。
ですので、情報量では質・量ともにプロの圧勝。
資金管理面においてもプロが圧勝ということで、こういうところで勝負してはいけないわけです。
では、ここで勝負できないのであれば、どこで勝負をすればいいんですかという大事なお話がありまして、そのときのお薦めはこの2つなんですね。



トレーディングと損益の計算期間において勝負をしようということです。
まずトレーディングにおいていいことは何かと言いますと、最近手数料はすごく安くなっているんですが、私たち個人投資家は販売代金が小さいのでマーケットを動かさないんです。例えば岡崎さんが小さい株を買おうとすると岡崎さんの買いで上がっちゃうんですよね。
後私たちは「この株いいじゃない、買おう」と思ったらその場で注文が出せるんですけども、岡崎さん、「この株いいじゃない、買おう」と思ったらどんな手続きがありますか?

岡崎氏:

これは残念ながら、月に1度の投資会議というものにちゃんと書きまして、かくかくしかじかの理由でこの株が買いたいというのを出して、Okをもらってからおずおずと注文を出しているんですね。
きちんと機関決定してから投資行動を行うというのが大きな機関投資家の方々のプロセスなんですよ。

勝間氏:

しかも今日経平均8,000円台で、この先ほとんどの人が上がると思っているわけですね。じゃあ何で機関投資家は買わないんですか?ということなんですが、それはここにあります投資期間が違うからなんですね。
私たちは3年5年その株が上がらなくても持っていられるんですが、岡崎さんいかがですか?


岡崎氏:

普通は四半期ごとに、3カ月に1度、謝りに行くわけじゃないんですけどお伺いを立てて結果報告をします。なかなか厳しいものなんです。

勝間氏:

ということで、投資タイミングに機敏に反応できるのは個人。
しかも、自分の損益も含めた自由度が非常に利くということです。
これをどう活かすかということが皆さん聞きたいところだと思うんですが、ここで2つあげました。



1つは、とにかく小回りを利かせて売買すると。買いたいと思ったときに買う。
あるいは小さな株でもどんどん買うということです。
2つめは短期の相場に動揺しなくて済むということですね。割安なものを半年〜1年、あるいは5年〜10年の範囲で買えるということです。
ですので、そういうことをやっていくと勝てるはずなんですが、ではなんで個人投資家が負けていると思いますか?
その秘密を解くために、トホホ投資家の負けパターンというのを用意しました。



株が上がるときにどういう上がり方をするかといいますと、大体いろいろなサービスや新製品が出たときに、成長するときに、はじめのんびり成長するんではなくて急激に成長が始まるんです。急激にマーケットのシェアが上がって成長が始まったときに機関投資家の方がその情報をキャッチするのが早いので、先に機関投資家が買うんですね。機関投資家がだんだんと緩やかな成長になってきたので、そろそろ利食おうかなと思っているタイミングにようやく個人にはその情報が伝わってくるんです。普段見ているとなんとなくその株が割安になってくるんですよ。
昔PERが40倍、50倍してとても買えなかったけれどもなんと今25倍で買えるじゃないかと。だったら安いから買ってしまおうかなと思って買うと、何が起こるかというと、じつはこれはグロース株がバリュー株に切り替わるタイミングなんですね。
急激に業績が悪化してきたり、成長率が止まってきたりして、いきなりPER25倍だった株が12倍とかになってしまんですよ。
そうすると利益は横ばいなのに株価が半分になってしまうんですよ。
こんなはずじゃなかったと思って個人投資家はそれを握り締めるわけなんですよ。
なので、このような投資家への道を防ぐために、個人投資家として向いているのは何かといいますと、ここで3つ条件を挙げました。



特に最初の2つが大事なんですけれども、まずバリュー株を買うこと。
あまりグロース株というのは個人投資家に向いてないんですね。
なぜかというと情報が勝負だからです。
2つ目としてはなるべくスモールキャップ。時価総額1,000億円以下のものを買うということです。
岡崎さん、なんでバリュー株やスモールキャップを機関投資家は買いたくても買えないんですか?

岡崎氏:

そもそも機関投資家っていうのは見栄や定性を気にするんですよ。
自分が一度こういうスタイルで運用しますとか、こういう哲学をもって運用するっていうものをコロコロ変えるわけにはいかないんですよ。ですからいい銘柄、成長する株を買いますよって言ったら、安くなったからといって簡単には買えないんですよ。
それから小型の株はマーケットインパクトであるとか、それから機関投資家は大きなお金を扱っていますから、その株ばっかり買えませんしね。逆に上がってから買いますから。大きくなってから買うっていう、そういうプロセスの違いはあります。

勝間氏:

しかも配当利回り2%、私たちはすごく嬉しいんですけど、機関投資家にとっては2%って何?っていう金額なってしまうんですね。