■マーケットウィナーズ( 11/1 放送 )

テーマ: 新興市場 切り替えしの条件
ゲスト :
中村孝也氏
((株)フィスコ シニアアナリスト)

中村氏: 新興市場底入れの兆しは、見えているものと、もうちょっと時間がかかるかなというものがあります。今回の場合は2002年の底、98年の底の数値をガサガサ漁って、 どんなような特徴があったのかというのを調べて見たいと思います。



まず、利益を見てみたいと思うんですが、02年12月の決算の数字は 12.7%の経常減益だったんですね。今期はどうだというと、7.9%の経常減益が予想されているんですね。まだまだ前回よりは良いじゃないかと。そうはいっても油断は禁物でして、これまでの利益の推移を前期からずっとまとめてきたんですけれども、
終わった第1四半期見ていただきたいんですが、ここが一番悪いわけですね。そうなってくると7.9%、もしくは8%減益というのも達成できるかどうかはまだわかりません。中間期の数値をきっちり見ておきたいところですね。どれぐらいが合格ラインかというと、新興3市場でみて10%減益ぐらいだったらまだ合格ラインかなと思います。
ただ、新興市場ずっと利益は悪くなっているんですね。
例えば前年同期のハードルが08年3月通期、あるいは08年6月第1四半期の数値になる時期、これらの時期というのは利益の反動増というのが期待できるかもしれませんので、これらの時期の経常減益率の縮小だとか、増益に転じるというのは注目して見ておきたいところだなと思います。



前回の安値と比べてどちらもPERで見ると割安。そして配当利回りが高い。
利益が減ってしまうとこの数値も変わってきますので、明らかに割安であるというよう な数値であってももうちょっとこの推移が見てみたいというような状況である。
利益を基準にしたものは、○×△で言うと△、どちらとも言えないというような状況だと思います。ただ資産を見ていただきたいんですが、PBRですね。前回02年12月 は1倍が底だったんです。それをすでに10%割り込んできていますので、資産の面で言うと割安であるというようなことが言えると思います。
そして次、売買代金ですけれども、新興市場に限らずマーケットは、底をつけるときに だんだん動かなくなって、売買代金も減って底をつけるというような特徴があると思うんですが、誰もいなくなったときの売買代金はこういうような数字です。
保守的に見て98年10月の数字までいってしまうと、もう半分ぐらいは減ってくれないとそういうような数値に達しないというような形になりますね。半分になるにはどれぐらいの期間が新興市場にかかっているのかというと、半年ぐらいかかります。
ですので、売買代金の減りがだんだん半年かけて減っていくかどうかというのも見ておきたいところですよね。
ネット証券の普及もありまして、個人投資家が参加しやすくなったという環境の変化はありますけれども、保守的に見てという話ですね。



その他、ドル円の動向を見ていただきたいんですが、どちらも08年10月底のときも 円安一服、円高局面にあったと。02年12月も同様ですね。今回はどうかというと、 また円高局面というわけです。ドル円の状況からみて新興市場に追い風が吹いている。
理屈を申し上げますと、円高内需買い、新興市場は内需銘柄が多いですから。
後は円高日本買いというようなことなんでしょうね。



次は企業心理です。こちらも底2つ見ていただきたいんですが、その数値にすでに達し ている98年と02年ですね。ここからさらに悪化することはあるかもしれませんけ ども、結構いいところまで来ているんです。これらの数値をすべてまとめてみると、 このような形になります。



利益の変数は、今後6カ月〜9カ月で利益のハードルは下がってきますので、 そこの場面で減益率縮小の兆しがあるかないかというのを見ておきたいということで すね。その6カ月〜9カ月の間に売買代金が、先ほど申し上げた半年ぐらいで低下して くるというようなことが起こって、その間に減益率も縮小してくる。
そして、それだけ時間が経っていますので、企業心理の悪化が打ち止め。
それが観測されてPBRであるとか、ドル円の状況、こちらが買い材料として クローズアップされてくるというようなのが私が持っているシナリオですので、 今後6カ月〜9カ月、あんまり下がりはしないですけど、本格的に反発に転じるには それぐらい時間がかかるかなという風に思っています。