■マーケットウィナーズ( 8/2 放送 )

テーマ: 7月の月間騰落率ランキング
ゲスト :
鈴木一之氏
(マーケットアナリスト)

鈴木氏: 8月相場に入りまして、7−9相場の最初の月が終わりました。
なかなかマーケット全体の環境は厳しいものがあったわけです
が、ここで7月相場1カ月をまとめて振り返る動きを行ってみたいと思います。
月間の株価の騰落率です。


株価ランキングの拡大バージョンみたいなカタチになりますが、
まずは7月1カ月間で、値下がりした銘柄1位から40位までのうち、下の方ですね。
21位から40位まで、どんな銘柄が大きく下がったか、というところを見て行きたいと思います。
21位、飛島建設、あおみ建設、若築建設、やはり建設株あるいは不動産株の下落と言うのが引き続き目に付くという内容ではあるのですが、その中で日本ガイシが23%下がっていたり、大平洋金属の下落あたりが目に付きます。
大平金は、ニッケルの製錬メーカーでもあり、フェロニッケルのメーカーでもあります。
非鉄市況の下落がストレートに株価に反映してしまった形になっています。
それと特徴的なのは、もうひとつ、航空電子やホシデンという
エレクトロニクスセクターの下落というものも目立っています。


今度は下落率ランキングのいよいよ1位から 20位、7月で最も値下がりした20です。
1位から10位までワースト10のうちのほとんどが不動産株、特に直近5年くらい、 7、8年で上場してきたようなマンションを手がける、比較的中小型の不動産株の下落 というのが非常に厳しいものがあった1カ月間だったということになります。
そしてこの中で、さらに見るべきはここにあります15位の芝浦メカトロニクスですね。
先程の日本航空電子、ホシデンという電子部品株と同様に、芝浦メカトロニクス、 この半導体製造装置メーカーであります。
やはり、エレクトロニクスメーカーが、為替の変更もあったんですが、
引き続き厳しい収益環境によって株価の下落を余儀なくされた1カ月だったと 思います。


今度は上昇銘柄です。
7月1カ月間の値上がり銘柄、同じように1位から40位のうちの下の方、 21位から40位までを見ていただきたいと思いますが、こちらはそれなりに7月相場、 非常に厳しい状況だったんですが、20%以上値上がりするという銘柄がそれぞれに 目立っています。
その中では、35位のファーストリテイリング、20%の上昇、下の方になりますが ポケットカード、小売関連ですね、ノンバンクなんですが。
この小売ビジネスの中から、消費者関連株の中から少し明るさの戻ってきた銘柄が 上昇銘柄に名を連ねるという動きが出ていま
す。 まずこのファーストリテイリング、10,000円から
12,000円、 20%くらい値上がりしたんですね。


そしてもうひとつ、今度はいよいよ7月1カ月間で上昇した銘柄のトップ20です。
それぞれ個別の銘柄で活発な上昇が見られたわけなんですが、例えば4位の宝印刷、40%値上がりしました。
5月決算の会社で、これは有価証券報告書あるいは株主総会の案内を通知する 特殊な印刷物を手がけています。
2008年5月、大幅減益が09年5月四半期決算が義務付けられたことによって 四半期決算の報告書の印刷が増えるというニーズから、大幅増益が早くも予想されて いるという銘柄で、V字型の回復が見て取れるという状況です。
それから、ランキング9位のゲオ、これはライブドアからポスレンを買収して TUTAYAをキャッチアップするというインターネット上のDVDのレンタルを 手がける会社です。そしてダイエーです。前期の決算は本調子では無かったんですが、3、5月、第1四半期の決算で実質的には 大幅な増益が期待できると言う見方が強まってきて、 ここに来てやはり小売関連ビジネスの中から株価の上昇が目立つと言う動きに なっていますね。
最もこれまで人気のなかった業種が「電気」と「小売」だったんですね。
しかし電気はまだ相変わらず厳しい収益、株価の環境なんです
が、 小売セクターの中から1つ2つと浮上する銘柄が出てきているということになります。
これまでどちらかと言うと、マーケットは過去2年、3年、あるいは直近1年でも BRICs関連、素材ですね、鉄鋼、商社、非鉄、海運というところを 積極的に取り上げて来たんですが、その影にあったセクターの中からこの7月相場、 随分浮上する銘柄が出てきたなというのが強く印象に残りました。 なかなか特徴としてグループで捉えるのは難しい感じがするんですが、 個別の銘柄の力というのが今回非常に強かったように思います。
小売セクターの中でも、小売全部が良いというわけではなくて、小売の中の「これ」「あれ」と言うピンポイントで特定していくような相場がまだ続くと思うんですが、 しかし、埋もれていた銘柄、セクターの中から浮上する会社というのが 少し垣間見えたのが7月相場の特徴だったように思います。