■マーケットウィナーズ( 7/19 放送 )

テーマ: 夏枯れ相場の検証と、原油感応度の小さな注目銘柄
ゲスト :
鈴木一之氏
(マーケットアナリスト)

鈴木氏: マーケットが非常に混迷の度合いを強めておりまして、アノマリーを改めて見てみたいと思うんです。


よく年末年始に行われるんですが、日経平均の 星取り表、これは日経平均を1カ月間だけ買った場合、マーケットがどれだけ強いか弱いかを示した一カ月投資の星取り表です。21年前、1987年から2007年まで、08年はあくまで参考数字ということで、この21年間の1カ月投資、例えば1987年1月の月初に投資して、月末まで持ちきった場合、上昇したか下落したかで勝てば○負けたら●という状況で描いております。
例えば1月ですと、21年間のうち、勝ちが13回、負けが8回で、年間を通じてもっともパフォーマンスが良いんですね。13勝8敗、同じように非常に勝率の高いのが 4月にあります。1月、4月、11月が同じく13勝8敗という非常に好調なんですね。
全部トータルしますと11勝10敗です。今週引退を発表しました大リーグの野茂英雄投手は大リーグ通算123勝109敗。今週の最大のニュースはそれかもしれませんが、 東京証券取引所では、平均しますと21年間で11勝10敗なんです。ところが、悪い月もありまして、例えば9月は7勝14敗と極端に悪い。あるいは8月、9勝12敗と、 どちらかというと夏場、秋口にかけてパフォーマンスは上がらないんですね。


これをグラフにするとこのような動きになります。
やはり、年の前半と年の後半は非常に好調なんですが、年の半ばが非常に厳しいという状況になっていますね。今マーケットは状況厳しいんですが、例年のことであると考えられないこともないというわけですね。もう一つ同じことを少し長めの期間で繰り返したのがこちらです。


こちらは日経平均の同じく3カ月投資です。
例えば、1月の月初に買ったら3月の月末まで持ちきると。それで上昇したら1月が○。
最初に投資した月が○●という状況です。こうするともう少しなだらかな動きになりまして、連続して勝ち続ける、あるいは負け続けるというのがくっきり浮かび上がるわけですね。
例えば87年〜89年というのはずっと勝ちっぱなしです。これだけ上がれば誰でも 儲かると。ところがITバブル崩壊後、2001年から2003年ぐらいまでは負け 続け。99年ITバブルの渦中では1月から12月まで勝ち続け。で直近ではずっと 負け込んでるという状況でありますね。


同じように棒グラフで見ていただきますと、やはり同じような勝ちパターン、負けパターンというのが描かれていまして、要は、極端な話をしますと、年の後半、10月に買って、ぐるっと冬から春ぐらいまで、4月ぐらいまで持ち続ける。夏場は何もしない方がいいという状況が例年のパターンなわけなんですよね。
これから秋口、7−9月の相場に入ってますから、9月10月ぐらいに買えばいい銘柄というものを今から探しておくというのが今回の骨子なんですね。ここでは原油感応度の小さい銘柄を選んでみたいと思います。


スクリーニング条件を見ていただきたいのですが、まず原油感応度マイナス。原油が値下がりするときに株価が上昇するか、あるいは原油が値下がりしても株価が下がらない銘柄。それだけではなくて東証1部の大型株・中型株。それから海外売上高が比較的高い会社。10%以上海外が伸びていて、しかもキャッシュフローがプラスとかですね、自己資本比率が非常に高いとか、この観点から選んだ銘柄がこちらです。

東証1部の大型株・中型株500銘柄の中から原油感応度の小さな銘柄を選びました。 全部で60銘柄あるんですが、まずは30銘柄までです。
例えば4番目の信越化学。比較的堅調で、出番を待っているところです。それから17番目の東海カーボン。炭素繊維の原料供給の会社でありますが、こういうところは比較的原油感応度は小さい銘柄です。


残りの30銘柄の中からは比較的ハイテク銘柄がずいぶん固まりで目立つんですが、 ここら辺は最近の原油上昇局面では、ほとんど株価動いてなかった銘柄なんですね。
ホンダ。トヨタの陰に隠れて、どちらかというとこれまではあまり人気がなかったんです が、今は非常にしっかりしています。もう一つ、京セラです。株価最近下がってきていますが、やはり太陽光発電では世界をリードする京セラ。こういう銘柄を原油感応度が低い銘柄、原油価格がひょっとしたら大天井を打ったかもしれないというときに、これから安いところを狙って秋口にかけてじっくり仕込んでいくタイミングにそろそろきているんじゃないかなと思いますね。