■マーケットウィナーズ( 6/28 放送 )

テーマ: 散漫な物色にも五分の魂!?
ゲスト :
鈴木一之氏
(マーケットアナリスト)

鈴木氏: この一週間という週は非常に相場環境厳しいという声ばかり聞かれてしまうんですが、週の前半から材料株物色が非常に活発に見られました。これは幕間繋ぎとみてもいいんですが、新しい相場の芽がこの中に含まれているかもしれないと。今の材料株物色、ある部分では刹那的というか、日替わり的にぐるぐる銘柄が変わっているんですけれども、その中から何かしら傾向がつかめないかなと思いまして、調べてみました。


鎌田氏: 今週の値上がり率ランキングの拡大版とでも申しましょうか。
これは先週の金曜日から今週の木曜日までの、ジャスト1週間の値上がり率ランキングの1位から20位までなんですね。日経会社情報からいくつか特徴をピックアップしてまいりました。今期最高益更新、あるいは今期増益、あるいはPBRが1倍を割るような低PBR銘柄。どのようなフィルターでその銘柄が特徴づけられるかを○印で示したものなんですが、通常、材料株物色、もっと言ってしまえば、仕手材料株物色というものは、業績の裏づけのない銘柄を徹底的に株価上で買いあがるという動きが起こりやすいものなんですね。ところが直近一週間、次から次へ銘柄が入れ替わるような形で、物色されたんですが、この20位までのうちに、無配株というのは3銘柄しかないんです。1番上のトウペ、時価総額27億円というものすごい小さい株です。2番目のチタン工業も時価総額48億円と小さい株です。この2社と、14番目の巴川製紙だけが無配企業なんですが。それ以外の17社というのは何らかの形で配当を出しているというのが1つの特徴です。
そしてもう1つ、今回の値上がり上位20位を見ていて1つ感じるのは、今期市場最高利益を更新するという会社です。例えば上から4番目のイオンディライト、ビルメンテナンスの会社ですね。それから12番目のツムラ。SFCG、一番下の松田産業という4社なんです。無配株が3社。最高益を更新する会社は4社。要するに内容の無い銘柄を巡ってドッテンバッタン、材料株のように株価を大きく吊り上げるというようなことは起こっていないんですね。
それ以上に最高益は更新しませんが、今期増益、例えば上から3番目の三晃金属、一週間の値上がりNO.1でした金属屋根の会社です。今期増益で、かつPBRが0.9倍、1倍を割っているような銘柄なんです。こういう会社も非常に目立つんです。ダイコク電機、パチンコ関連の機会メーカーですが、これも今期増益。
今期増益会社が非常に目立つ。従いまして増益企業を1つ1つピックアップするような形でつぶさに、マーケットに目を光らせている銘柄に、資金は、短期急騰型ですが、相当集中的に向かっているように感じられます。
岡崎氏: 業績の良い、あるいは何かしら環境等で成長性のある、あるいは非常に割安な、 こうした小型株にそういうのを発掘する中で資金が向かっているということですか。
鈴木氏: 代表選手、12番目のツムラですね。今週の値上がり率ランキングからピックアップしてきましたので、みんな株価水準が高い位置にいるのは当然なんですけれども、この他にも薬品株では科研製薬、久光製薬という史上最高利益を更新している会社が、株価が大きく上昇しています。もう1つ、18位にあります新日本空調です。最高益は更新していませんが、非常に高収益で、東芝と非常に近い関係がありまして、東芝が原発を受注する、その原発用のプラントは新日本空調が手掛けるという大きな背景をもっていると思うんですよね。非常に地味なんですが、少しずつ上昇していると。これまでどちらかというとトヨタ、あるいはメガバンクに代表されるトピックスコア30という銘柄に資金の流れが向かいやすかった、アウトパフォームをつけやすい状況でしたが、一方で中小型株はどうしても、業績内容良くても、それだけで売られるという状況が続いていました。今ここにきて、コア30に少し荷もたれ感が出てきて、逆にこういう小型株に力が備わってきているような感じがしますね。


鈴木氏: もう1つ、このグループのもうちょっと下の方になるんですけども、今度はまったく同じ基準で上昇率の第21位から60位ぐらいまでを見てみたいんですが、ここは比較的意味のある銘柄をピックアップしました。37位のウェザーニューズは史上最高利益更新ですね。これだけ世界的に気象変動が激しくて、小麦が育成する、オーストラリアで干ばつがある。もう商品業者、それから証券企業、金融業者、誰も彼もが天候のニュースを知りたがっている。天候・気象情報を世界的規模で提供しているウェザーニューズは、今年前半の大幅な値上がり上昇率、何位かに数えられる銘柄です。それから日本電設工業、これはなにも記号がついていませんが、前期市場最高利益更新。今期会社側は弱めの見通しなんですが、おそらく最高益を更新すると思われます。これはJR系の会社で、今山手線のホーム転落事故を防止するために、ホームに自動改札ドアを作ると。ああいう工事が多くて、非常に業務煩忙を極めている状況ですね。
それからホクト。一次産品が高騰していますので、ぶなしめじからエリンギなどを作っている会社ですけれども、ホクトも今期業績好調、最高益更新と。
ですから今後第一四半期の決算発表が4−6月の決算終わりましたので、第一四半期の決算が7月から出てきます。決算発表の数字というのは、また、非常に大きな意味を持ってくるんではないかと思いますが、業績好調銘柄をきっちり狙うという動きが、今週一週間はかなり通じて起こっていたんではないかなと思います。