■マーケットウィナーズ( 5/31 放送 )
テーマ:
シクリカルセクター・景気敏感株の動き
ゲスト :
鈴木一之 氏
(マーケットアナリスト)
鈴木氏 :
商品市況がこのところ非常に大きく動いております。ここで、改めて非鉄を中心にシクリカルセクターの動きを見直してみたいなという風に思うわけであります。
非鉄、投機マネーが比較的入りやすいと言われていますのが原油とか、金という、比較的金融商品にすでになってしまっているような銘柄なんですが、非鉄は比較的時価総額が小さい為にそんなにまだ投機マネーがそんなに入っていない。ですからその分だけ景気実態を意外と反映しているという風に見られているようなんですね。
そこで、ロンドンのLME、ロンドン金属取引所のインデックスと言われています。LMEXと書かれますが、去年の1月頃からの動きです。上がるか下がるか、非鉄の値段が上がれば景気がよい、イコール株が上昇する。非鉄の値段が下がれば景気が悪い。
すなわち株価は下落する。昨年はサブプライムローンの問題が非常に激しかったものですから、ほとんど株式市場は非鉄市況の動きのような株価の展開を描いていました。 非鉄が下がると株が下落する。流れが変わったのが去年の暮れあたり、これ12月の半ばから3月の中旬にかけて株価は世界的に大きく下落したんですが、非鉄価格だけは上昇したんですね。これは一時的に、あまり複雑なサブプライムローン問題の仕組み案件にお金が流れた反省から、単純なものへ単純なものへと、フライト・トゥ・シンプリシティですか、単純なものへお金が流れる。それが非鉄の上昇というわけなんですね。
日経平均のボトムは3月の中旬ぐらいに打ちましたが、この2月の過程では非鉄が上昇したことによって、例えば代表選手の非鉄株、住友金属鉱山、あるいは東邦亜鉛という銘柄が1.5倍〜2倍近い株価の上昇を見たといういち早く反発をリードしたのは非鉄株だったんですけど、見ていただきたいのが、最近の動きと、直近の3月20日、イースター休暇入りで一時的に下がってしまって、元に戻ったんですが、上がるかなと思ったら上がらずに下がってしまっていて、直近安値を割り込んできている。この資料は木曜日に作りましたので、もう1日データが入るんですが、もうちょっと下がっているんですね。完全にリバウンドの動きが崩れてきたように見えてならないんです。 非鉄にも2種類ありまして、強い非鉄と弱い非鉄。強い非鉄2種類を見ていただきたいんですが。
まず、アルミですね。インデックスをリードしたのがアルミ、あるいは次の銅という動きなんですが、2月、3月にかけて上昇したのがアルミと銅だったんです。
一方で弱い非鉄というのがありまして、例えばニッケル。これは全然反応せずに昨年の5月をピークにずっと下がってきて、直近安値をさらに割り込む。これが現在の世界の実体の景気ではないかなと思いますね。
もう一つ、亜鉛です。亜鉛はメッキで、自動車の亜鉛メッキ鋼鈑に使われる。
自動車が不振ですと亜鉛が下がってしまう。ですから、このような動きになってくるとシクリカルセクター、景気敏感株は上向きの動きをとるのは難しいかなという感じがするんですね。そこで、株価の動きを見てみたいんですが、住友金属鉱山です。
今週非常にマーケット全体、戻り基調の強い動きを出してきたわけだったんですが、住友金属鉱山の株価というものは、2月に大きな上昇相場があったんですけど、なかなか戻りをリードしきれずに逆に今週はどろどろと、やはり同じように安値を切り下げてしまうという展開になってきています。同じく鉄鋼の大平洋金属です。こちらもステンレスの原料を作っていますフェロニッケルの精錬会社で、同じようにこの2週間軟調な動きをきわめています。もう一つ、亜鉛関連では東邦亜鉛、こちらもまだ直近安値を割り込んでいませんが、マーケット全体に先駆けて本来でしたら動く非鉄株、あるいは鉄鋼株の一部というものが現在は軟調な動きをだしているというのが非常に気になって仕方ないんですね。
日経平均を見ていただきたいんですが、まったく逆の動きが出ていますね。
むしろリードしていますのは、内需の銀行、あるいはハイテクの輸出関連の自動車、電機というセクターでしたが、本当にこれが本物かどうかということですね。
ヘッジファンドの決算、あるいは5月月末のドレッシング買い。もう一つ、投信設定も先週から今週多かったんですね。それが週末金曜日出来高25億株のうちのどれだけの部分を占めているのか、それが判然としないところがありまして、シクリカルセクター全体の動きからみると半信半疑のところが強いですね。
岡崎氏:
滅多に見る人はいないと思うんですが、金曜日発表された鉱工業生産指数ってありましたでしょ。結構いい数字だと言われてるじゃないですか。だけど中身の中で、細かい話なんですけども、資本財っていうのがあるんですよ。設備投資に使われる財です。これの自動車とか輸送用機器を除く資本財っていうのがあるんですけれども、これの数字がここのところ、特に今年に入ってからすごく悪くなっているんですよ。
何が言いたいかというと、設備投資、どんどん足元悪くなってるんじゃないかということを私は今一番危惧しているんですよ。