■マーケットウィナーズ( 5/17 放送 )

テーマ: 「トレンドの転換を示す52週移動平均上抜け銘柄」
ゲスト :
鈴木一之 氏
(マーケットアナリスト)
鈴木氏 : 日経平均が14,000円の大台に乗せ、今週は続いて出遅れていたTOPIXが1,400ポイントに乗せるという動きを出してきています。どの銘柄が、どの分野が日経平均、TOPIXの戻りを上に引っ張っているのか、そこら辺を見てみたいと思ったんです。テクニカルアプローチですね。移動平均です。株価と移動平均の乖離、関係を見てみたいと思うのですが、まず日経平均のチャートをご覧いただきたいのですが。


  日経平均の週足のチャートです。週足のローソク足と、52週間の移動平均線の比較で見てください。移動平均線、52週間というとほとんど1年です。1年間の移動平均ですから、例えば日経平均という銘柄を取引した人たちの平均的な売り買いのコストと見ることができます。移動平均を上回っている状態であれば、株価は上昇トレンドと見ることができますし、移動平均を割り込んで、株価が移動平均線よりも下にあるときは下落トレンド、平均コストよりも現在の株価が下がっているということですからみんなが評価損を抱えている。そういうときは下落トレンドに入りやすい。
移動平均の向きを見てもトレンドがわかります。上向きのときは上昇トレンド。下向きのときは下落トレンド。
上向きのときに買って、下向きのときは何もしない、あるいは積極的に空売りをするなんてことも考えられますが、日経平均と52週移動平均はまだちょと開きがあるんですね。間があります。届いていません。ところが次の銘柄を見ていただきますが、


  例えばNECです。長いこと脇に置かれていた、人気の圏外にあった銘柄ですが、これが今週に入りまして株価が急騰を続けて週足の終値で52週移動平均線を上回ってきています。トレンドが転換するには52週移動平均線をまたいで株価は上に位置していないとだめです。そこからトレンド転換が始まるんですが、大体2年ぶりぐらいに上向きになってきている。もう一つ銘柄を見ていただきたいんですが。


  鉄鋼の合同製鐵ですね。こちらも同じくここ最近株価の急騰によって52週移動平均線を上回ってきている。こういう銘柄は、日経平均はまだそこまで届いていないんですが、いち早く個々の銘柄の中では52週を上回ってきている。そういう銘柄がほかにどれぐらいあるかというのを探して見ました。時価総額は5月15日木曜日の終値です。
1年ですからかなりの長期のスタンスということになりますね。



  東証1部で52週移動平均線を最近上回ってきた銘柄は、大体135銘柄ありました。それを時価総額ベースで分けてみますと、まず時価総額1,000億円を超えている銘柄のリストですね。時価総額順になっています。第1位が三井物産。52週移動平均を上回っています。第2位が国際石油開発帝石ホールディングス。これは最近の資源高というものをストレートに反映しています。ところが見るべきは、例えば京セラ、商船三井、例に挙げましたNEC、そしてよく似た富士通という、この通信関連のこれまでどちらかというと人気の圏外にあった銘柄に力が備わってきているなという印象が非常に強くなってきているんですね。下の方にいきますと、この1,000億円以上では34銘柄がリストアップされるんですが、14位の日清製粉グループです。小麦粉が4月から3割引き上げられました。そして10月にはまた大幅高になる。週足で52週移動平均線を上回ってきているという状況になってきているんですね。このような銘柄が非常に強い。こういう銘柄に力が備わってきているので投資対象とするにはこういうところに乗っていった方がいいのではないかといったような銘柄です。
もう一つ、33位の阪和興、非常に好きな銘柄なんですが、関西の鉄鋼商社です。鉄鋼の鋼材価格の値上げが浸透すれば鉄鋼メーカーもそうなんですが、それ以上に鉄鋼商社に利益が落ちるような状況になるんではないかなと思うんですね。これが比較的大振りの銘柄のリストであります。


  続きまして、同じような観点から、今度は比較的小さめの銘柄です。
やはり同じく52週移動平均を上回った銘柄で、時価総額が400億〜1,000億円ぐらいの銘柄です。これも銘柄は大体34銘柄ぐらいあります。これで見ていきますと、地銀株が目立ってるなっていう印象が強いんですね。
先ほど例に挙げました合同製鐵が出てきています。
それからユアテックですとか、トーエネクとかですね。九電工とか、通信工事関連の銘柄にグループ効果が少しずつ出始めてきている。
思い起こせばNTTが3月末に、4月から導入したNGN(ネクスト・ジェネレーション・ネットワーク)という新世代のネットワーク。新しい設備投資が通信業界にまた起きるということになってきますと、先ほどのNEC、富士通もそうなんですけが、通信工事業界に再び、ITバブルのときなんかも同じように通信工事関連の設備投資が落ちてくるかもしれない。
あとユニデンですね。ユニデンと九電工の動きを見てみたいと思います。
ユニデンはコードレス電話の会社です。アメリカで売り上げが9割ぐらいありますので、アメリカで住宅が売れればコードレス電話を設置する家庭が増える。
ですからアメリカの住宅が好景気だと売り上げが伸びる。アメリカの住宅が不景気だと売り上げが減少する。しばらく売りたたかれていたユニデンの株価が週足ベースで52週を上回ってきてると最近の傾向で出始めてきています。ちょっと市場の流れが変化し始めてきているのかなというところがあります。
そして、九電工です。小型の通信工事関連株にここ最近なんですが株価の急騰ぶりというのが随分グループで目立ってるなっていう印象がありますね。
やってみたらこういう銘柄がきれいに出たというこじ付けに近いところもあるんですが、でも全体で135銘柄ありますので、あながち無視できないなと。強い銘柄につくんでしたらここら辺の銘柄は随分チャンスを提示してくれるのかなと思います。