■マーケットウィナーズ( 4/12 放送 )
テーマ:
「ユーロ新高値の背景には・・・」
ゲスト :
岡崎良介 氏
((株)フィスコ アセットマネジメント 取締役CIO)
岡崎氏 :
金曜日の日経新聞朝刊に出た、シンガポールドルが最高値を更新したという記事です。
シンガポール金融通貨庁(MAS)という名前があります。
ドルの通貨の切り下げ、シンガポールドルの切り上げを金融政策当局が行ったんですよ。
1.50〜1.55の間で、通貨当局が介入することで安定的にここに収めていたんですが、容認したんですね。
1.36ぐらいまでシンガポールドル高が進んでいます。
なぜかというと。
今、東南アジアで米騒動が起きているんです。
世界中で穀物が足りないんですよね。
ましてやアジア諸国が、みなさんお金もできてきて、よりよい生活をすれば、多少は 食料を多めに買うこともできる。シンガポールの人たちは聞くところによると随分お米の買い貯めをしているらしいです。
お米の値段が70%上がっているらしいです。これはタイの例なんですけどね。
要するにここで見てもらうと、中国で、8.7、インドネシアで8.2、シンガポールで6.5。日本はそんなことないんですが、あちこちで物が足りなくなっている。
しかし金利を上げてしまうと、まだまだ静寂な国、発展途上の国ですから、企業が潰れてしまう可能性が高い。
とられるので、通貨高、これによって輸入価格を下げようっていう作戦なんですね。
今度は、中国とインドネシアルピーの動きを見てみましょうか。
人民元もなかなか切り上げることは難しいといわれていたんですが、 実質的には7.0を下回っているんですよ。
さて、そこでだんだん問題が浮かび上がってきました。
まとめてみるとこんな感じです。
アメリカは貿易赤字です。経常収支は引き続き悪い傾向にある。
景気が堅調な国、今のシンガポールとか、中国とか、こういった国々はインフレです。
こうなるとドル高がかえって悪い方向になってしまう。
ドル安が望ましい。自分の国の通貨が強くなってくれたほうが、インフレを押さえ込むことができる。
となるとG7で何も言わないでほしい、あるいは、ドル買い介入はしてほしくない。
ならばユーロも強くなるだろうと、こんな風にマーケットは読んだんでしょうね。
つまり、日本を含むアジア諸国の景気悪化が懸念されます。
アジア諸国もインフレを抑えるとなると、景気をどうしても悪い方向に持っていかなきゃいけない。
これが、ここから先のアジア諸国の株式市場にとっての不安材料です。
ですが、1つだけ例外があります。
韓国ウォンという通貨は一人だけ弱くなっているという話をしました。
この国は経常収支赤字国です。ウォンだけが安いもんですから、サムソンとかヒュンダイにとってはありがたいですよね。
韓国の株の動きを見てみると、戻り高値を更新しているんですよ。
日本株はまだもたもたしているんですけどね。
同じように3月17日が安値だったんですけども、ここまでの反発がいいですね。
アジアの中でもこういうデカップリングが生まれてきたのは初めてです。
今後も興味深く見守っていきたいなと思っています。