■マーケットウィナーズ( 3/8 放送 )
テーマ:
「高配当銘柄の選び方」
ゲスト :
鈴木一之 氏
(マーケットアナリスト)
山田勉 氏
(カブドットコム証券(株) マーケットアナリスト)
岡崎氏:
この番組でも何度か取り上げている、高配当銘柄の選び方、ちょっと私なりに整理してみたので、今日はそのお話をしてみたいと思います。
まず配当利回りについておさらいです。
配当利回りの公式は1株当たり年間配当金÷株価×100。
配当は良いほうがいいんですけど、いったい配当利回りが高い会社ってどんな会社なのかというと、こんな感じですね。
当然利益が多くないと配当がでませんから、なおかつ配当利回り、先ほどの式にもありましたけど、分母が株価ですから、株価が安い方が利回りは高くなりますね。
この2つを組み合わせるとなんのことはなくてですね、PERが低いわけですね。
ここまではいいと思います。
問題は、配当には配当性向というのがあるんですよ。1年間の利益の内どれくらい配当にまわすか、ここを注意しなくちゃいけないんです。今回はこういうお話です。
ではマーケットがどんな風になっているか見てみましょう。
これは、先ほどのPERと配当利回りの関係を調べたものです。
横軸がPER。縦軸が配当利回り。
なんとなくPERが低いものが配当利回りが高いなというイメージがお分かりいただけるかなと思います。
だいたい平均値でPER17倍、配当利回り1.7%、これは実績ベース、株価は3月5日を使っています。
では次、配当性向と配当利回りの関係なんですが、これはまちまちです。
配当性向が非常に高いのもあれば低いのもある。でも大体押し並べて日本の企業というのは、10%〜20%ぐらいの配当性向ですね。
さて、では増配と減配のプロセスも確認しておきたいと思います。
日本の場合はこんな感じで動きます。
まず、増配のケース。利益がでました。利益が出ると配当性向は結果的に下がります。 その結果増配になるということです。
減配のケースは、利益が減ったので、配当性向が上がってしまって、その結果減配になると、大体配当性向が50%以上になると減配に踏み切るケースが多いんです。
そう考えるともともと配当性向の低い高配当銘柄に投資しておいた方が、ひょっとして減益したとき、減益しても配当性向がある程度低かったら減配になるリスクは小さいんじゃないのかなと、ここに私は目をつけました。そこで今日用意したのがこんなものです。
仮に業績見通しが同じ条件だったらこんな風に選んでみたらどうかと思います。
まず1つ目、配当利回りの高い銘柄をたくさん集めましょう。
たくさん集めてその中から選びますからね。
そしてその次にPERの低いものを選びましょう。
最後に配当性向を調べてできるだけ低いものから選んでみたらどうかなと思います。
@−A−Bこういうプロセスですね。
配当性向の式というのは、1株当たりの配当÷1株当たりの利益で求められます。
ちょっと勉強みたいな番組になってしまってつまらないので、ここで鈴木さんにバトンタッチしたいと思います。
実際の会社情報を見ながらどんな風に応用すればいいのか紹介していただけますか。
鈴木氏:
大平洋金属を例にとりますと、非常に配当利回りの高いので有名な鉄鋼株ですね。
まずPER、それから配当利回りの欄を見てみますと、
これは新春号の日経会社情報ですので、昨年の11月末の株価を使っています。
PER6.9倍。そして配当利回り4.3%。配当性向はここには出ていませんが、 配当性向の計算の仕方というのは1株利益がどれだけ配当にまわしているかという 計算ですので、こちらですね
業績の一番端の方にあります、通期の予想1株当たり利益。そして予想1株当たりの 配当金。分母に1株利益、分子に配当金を出して配当性向を求める。 これが大平洋金属の場合大体30%ぐらいという計算になりますね。
岡崎氏:
これを見て、配当性向がこんなもんなんだなという、ざっくりとした印象を持って選んでもらえればいいかなと思います。
山田氏:
ムードとしては大体3割ぐらい配当しようよというのが固まりつつあるということで、こちらを見ていただきたいんですが、
トヨタの過去13年の1株利益と、配当と、それから配当性向の推移を表しています。
緑の部分が1株利益ですね。配当が赤の部分。つまり1株利益のどれぐらいを配当にまわしているかというのが配当性向なんですが、配当性向は折れ線グラフになっています。 きれいに利益が伸びつつ配当も伸びてきているわけなんですが、足元20%後半の配当性向になってきたと。 トヨタは中期的に3割という目標を出してますので、それに着実に近づいているということなんですが、 やっぱり配当を考えるときに、利益成長が配当成長なんだということをぜひ頭の隅においていただきたいなと思いますね
鈴木氏:
トヨタは利益ももちろん伸びているんですが、この02年、03年辺りというのは 非常に大きな歴史の分断がある時期でして、株式の持合構造が非常に強かった時期で、 一方で持ち合いが解消されて完全に株式市場で株主重視の姿勢が強まったとき。
ですから、今や構造的に配当をたくさん出す、配当性向を高めていくっていう図式が、 上場企業の間では出来上がってしまっているように思うんですね。