■マーケットウィナーズ(1/12放送)

テーマ:「今後の米国株の鍵を握る ダウ公共株指数の動向」

ゲスト:木野内 栄治氏
((株)大和総研 投資戦略部 チーフテクニカルアナリスト)


岡崎氏: アメリカの株なんですけども、以前、木野内さんがおっしゃった内容で、ダウ公共株、日本の電力・ガスセクターみたいなやつですけども、このダウ公共株が値を崩さなければ、例えば一昨年の06年5月の下落とか、それから昨年で言うと07年2月。8月はちょっと危なかったんですが、なんとか公共株が暴落を免れたと、その結果全体が大きな下落までは至らなかった。したがって危機となるのは実はダウ公共株であると。
ということでこのテーマです。


  今後の米国株の鍵を握る、ダウ公共株指数の動向について議論してみたいなと思います。15銘柄ぐらい入っているんですよね。
木野内氏: 昔からチャートの世界では2つのダウと呼ばれまして、NYダウというのは昔、工業種ばかりが入っていました。NYダウ工業と呼ばれていたんですが、それに輸送株という景気敏感株を合わせて2つのダウと昔は言ってですね、この2つでチャート分析をするのがセオリーなんですが、これは時代とともに、ここ50年ぐらいですね、3つのダウ、3つ目のダウとして注目になるのがこの公共株指数と言われるものですね。
配当が凄く高いので、ディフェンシブ性も発揮しますけれども、なんと言ってもお金がマーケットから何処にもいなくなってしまうっていうことが有るのか無いのか、これを示す指数ではないかなと思います。

岡崎氏: そこで気になるのはダウ公共株、過去本当に下がったことがないかというと、下がったことはあるんですよ。
下がったときのパターンが3通り程あって、ちょっと調べてみました。



  ダウ公共株指数がまず先に下がって下落してその後全体が下がるときのケース、これがどういう時かっていうと、配当ですから金融引き締め、金利の上昇に弱いんですね。これは1973年とか1990年のケースです。
次に、今このパターンかと思うんですけど、公共株指数が遅れて下落するケース。まだ下がってないので、これから下がるとしたらこれなんですけれども、このパーンというのは、本当に質への逃避を投資家がみんなで行なって、株なんて見たくもないよと、いうような形になったケース。これが1980年と2000年、ITバブルの崩壊のときにありました。
もう一つは、株全体が下がるとき、公共株も一緒に下がるケース。
これは明らかにショックです。ブラックマンデーとか、ロシア危機ですね。
これが1987年、1998年なんですけど、この3通りのパターンがあるんですよ。
現状はダウ公共株は下がっていないんですよ。下がっていないんで下がるとしたら、真ん中の遅れて動くパターンなんですね。
最近の動きをチャートで見てみますか。


  これは最近の直近の高値、アメリカ株全体を示すSP500と、それから公共株のそれぞれの一番高いところ100にとって、最近の動きを見たものなんですけども、8月などは一緒に下がったんですよね。その後、先にSP500が戻って、戻ってから売られて、でもその間公共株は逆行株になっているんですね。これが何とか今アメリカの株を支えている、そういう現象なんですけども、では昔の1980年と2000年のを見てみましょう。


  後に公共株が下がって全体が大暴落になったケースです。途中まで値を保っていた公共株が大きく下がってから、とどめの一撃と書きましたけれども、
SP500は80年の場合は28%の下落です。もう一つ2000年のケースです。










木野内氏:
公共株の中にエンロンが入っていたんですよね。電力株でしたから。
ここがショックのきっかけになってITバブルの崩壊+会計不審、それからテロとかもありました。最終的にこのときは55%もアメリカの株が下がる大災害と言いますか大暴落になってしまったんですよね。さて今回です。公共株が鍵を握っているんじゃないかなと私は思うんですがいかがでしょうか。

その通りだと思います。今アメリカの投資家は凄く不安になっているわけなんですが、不安ですが、本当に株式市場から引き上げてしまうか、それとも株式市場の中でもまだ安全なところには居続けようと思うか、まさに今正念場にあると思います。
そういう意味ではですね、公共株の動きが大変注目になるというのはまさにその通りだと思います。


岡崎氏: とりあえず一回最近下がったんですが、また値を戻していますよね。
木野内氏: 特に今年に入ってからですね。堅調な動きで、全体とは逆波動になっているということが言えると思います。
これがもし下がっていくとなると、直近の安値、年末年始のところの安値が、
526ドルぐらいになると思うんですが、この辺を大きく割り込んでいくようですと、株式市場からお金を皆さんが引き上げているということになりますから、これは先ほどのここからさらに災害が大きくなるというサインかもしれません。

※ダウ公共株指数は米国のヤフーファイナンスで閲覧可能
検索欄にDowJonesUtilityAverageまたは^DJU