■マーケットウィナーズ(10/13放送)

テーマ:「急上昇する新興市場」

ゲスト:
中村孝也氏((株)フィスコ シニアアナリスト)
中村氏:今回新興市場非常に強い動きを続けていますよね。東証マザーズ指数で10連騰という記録。なぜ今回こういうことが起こったのかというのを今回調べていこうかなと思います。



中村氏:騰落率トップ50と騰落率ワースト50という風に出ていますけども、なんのトップとワーストなのかといいますと、今回東証マザーズ指数は9月18日に底を打ってからどれだけ上昇したか、上昇率のトップ50と、下落率のワースト50これを調べてきたわけですね。上昇率トップ50どういうような状況から上昇に転じたかといいますと、06年1月17日、いわゆるライブドアショックですね。ここから07年9月18日の年初来安値までどれぐらい下落したか、トップの方は87%も下落したんですね。対してワースト50の方は46%しか下落してないわけですね。今回は凄い調整したものが大きく上げたというのが一つ言えるかと思います。そして一番右、時価総額という風になっていますが、騰落率トップ50は、実は317億円平均であるわけですね。ワースト50は平均で58億円なんです。何が言えるかというと、時価総額比較的大きいものが今回上昇率の上の方にきてるということなんですよね。



中村氏:インデックス・スワップというものがありまして、これは大手機関投資家、特にヘッジファンドなどがマザーズ指数を、例えば1,000ポイント売りたいというのを対証券会社に発注するわけですね。

岡崎:日経平均先物みたいなものなんですけども、いちいち細かい銘柄を調べている時間もない。人もいない。マザーズが下がるんだろ、マザーズ指数を売らしてくれと、そういうお願いを大手のグローバルな投資銀行、証券会社の方に頼むわけですね。

中村:そうしますと証券会社は構成銘柄で売れるものを一斉に売る。これはどういうことかと言うと、全ての東証マザーズの構成銘柄を売れるわけではないので、例えば時価総額上位で株は調達しやすいもの、これを売りまくるわけですよね。そうすることで、東証マザーズ指数に連動するようなものを作るわけです。東証マザーズ指数というのは実は時価総額加重平均と言って、時価総額が大きいもの、これが指数に与える影響が大きいんですね。ですので時価総額上位を売っていれば比較的マザーズ指数と同じような動きをするということですね。売るということはいずれ買い戻すわけなんですが、買戻しのきっかけはいろいろ考えうるとは思うんですけど、例えば、これまで繰り返し述べているとは思うんですが、新興市場、第1四半期の経常利益というのは東証1部より上でしたよね。しかもPERというのは東証1部より下。ファンダメンタルズが非常に改善してきた。というのがまず一つの基礎的な条件であるということと、あとは年金資金、こちらが新興市場を買うというような実際買ってきているんですけども、そういうような動きもある。そしてなによりも無視できないのが、自社株買いの存在というのは1つ挙げられるかなという風には思いますね。




中村氏:これは、取得枠を設定した総額ですね。06年、804億円あったんですけど、07年は10月10日の時点で934億円。ですので、この自社株買いの枠取得ですから、実際買ってるっていう数字じゃないんですけど、そこそこ買っているだろうと。そうなるとマーケットに株券が少なくなってくるわけですね。となると先ほどのインデックス・スワップで売ってたものが買い戻しになったときに株券が無いと、どうするんだこれはってことで一気に上がりはじめる。しかも時価総額上位をそういう風にやってたものだから、今回買い戻しで急騰した指数も大きく上がった、というのが今回の裏事情なのかなっていうような気がしますけどね。
インデックス・スワップ自体もいつまでも下がり続けることはない、逆で、いつまでも買い戻し続けることはない。ですので次の着火点、ロケットが必要なわけですね。となるとその受け皿になるのはやはり好業績のもの、そこにしっかり資金が入ってきて新興市場というのは活況を呈するのかなという風に思いますね。
IPOにも注目していただきたいんですけども、03年当時IPOが底から脱出する機動力になったのはIPO銘柄なんですね。割安なIPO銘柄が急騰することによって新興市場が活気づいたというのは1つありますので、今回も注目したいですね。