■マーケットウィナーズ(11/18放送)
テーマ:
  値上がり、値下がり率ランキング上位30位から見える特徴

出演者:
鈴木一之(インフォストックスドットコム チーフアナリスト)
    クレディスイス証券 株式調査部 株式調査本部 ディレクター      西村光彦氏
 
 

鈴木氏:今週一番大きな特徴というのは海外が全面的に株価が上昇している中で、東京市場だけが下がる。なぜこんなに下がるのか、先週、先々週ぐらいから続いている。日経平均やTOPIXの軟調さというものが一方ではあるんですね。ところが値上がり上位のディスコのように高値を更新してくる銘柄があるんですね。そこで今日は銘柄の週間騰落率、値上がり、値下がりランキングを拡大しまして、30位まで見て何か特徴的なものが得られないだろうかというのが今回の趣旨です。まずは今週の値上がり上位銘柄です。



 色分けしていますが、白はあまり特徴がないものです。メルシャンはキリンのTOBが出ましたけど。青はいわゆる機械株です。機械セクターに属する銘柄が値上がりの上位にきています。そして赤、これは半導体および精密、電子部品、あるいはもっと広げてハイテク全般のようなもの。こうして見ていきますと、ハイテク、半導体、電子、精密に値上がりが非常に集中していること。少しだけウェイトは落ちるんですが、機械セクターにも同じように値上がりが集中しているんですね。これが今週の特徴なんですね。 単純に考えてみれば、海外が上がっていますので、海外市場に連動しやすいのがまさにこのハイテクの電気、精密、それから機械セクターと言えなくもないんですが、少しずつ探ってみたいと思います。

 先ほどのディスコもそうです。それから大日本スクリーン、横河電機です。 チャートを見てみると今週とか、先週の動きだけではないんですね。淡々と夏場以降上げてきているんですね。 内需系と対照的ですよね。11月に入ってから統制色を強めている。注目したいところですよね。 横河電気は半導体のテスター、もちろん計測機器もやっていますが、設備投資関連の銘柄ですね。 そしてもう少しいってミツミ、これはある部分では非常に有名なんですが、任天堂のゲーム機器が売れるとその中には必ずミツミの部品が、どれと指摘できないくらいにたくさん組み込まれているんですね。淡々と任天堂の株価にあわせて上がってきているという傾向がここにきて特に強まっていますよね。 あとメガチップスもそうです。これも任天堂関連の非常に有名な銘柄で、やはり特殊半導体の設計だけを行うという会社ではありますが、こういった半導体、精密っていうところが強いんですよね。 ウィンドウズビスタに、どうしてもニュースバリューがあるので私なんかは気がそっちに向いてしまうんですが、それが少しずつマーケットに浸透していて買い替え需要を先取りするような形で株価を押し上げているのかなと思ってしまうんですけどね。

西村氏:ただ気をつけなければいけないのは、今中間決算シーズンですから、目先の業績に株価はブレやすいんです。例えば今週東京エレクトロン、非常にいい決算だして、受注も好調であると、こういったニュースフォローを受けてテクノロジー全般的によかったわけなんですが、IT関連の機械、実際に半導体の設備などに使われる機器というのは、むしろ受注の減速懸念というのがこれから出てきますので、視野を広く見る必要があると思います。

鈴木氏:なるほど、まだ早いですかね、ビスタを先取りするとか、そういう後講釈的なことを私がかってにつけてはいけませんね。  では、機械はどうですか、例えばタダノ、クレーンの会社ですけれども、株価を見ますと、こちらも高値を更新するという、淡々と上値を上げる、おそらく機関投資家の買いというものが背景にあるというような値動きをしているなという風に見られますね。

西村氏:今この中で出ている機械には2つの特徴があると思うんですが、1つはタダノ と加藤製作所、ご存知のとおり海外の建設業界、中東とかアメリカなんかを中心に受注が好調であるというのは皆さんご存知なんですけれども、タダノとか加藤製作所が得意なのって国内の建設業界とかが使われる小型のクレーンなんですね。これが実はバブル経済以降ずっと設備投資っていうものをやってこなくてようやく更新期に入ってきている。ですので外需ももちろんいいんですけど、実はマザーマーケットである国内、これだけ需要が堅調であるということが、足元の業績の好調さにつながって株価のパフォーマンスにつながっていると、これが1つの理由としてあります。もう1つはダイフクとオオクマですか、この辺が自動車関連の設備とか、こういったものを作っている会社になりますので、トヨタなんかは設備投資の減少というのを受けてここ半年ぐらい非常に業績悪かったんですけども、むしろこれから楽しみな話があるということで後で詳しくお話したいと思います。

岡崎氏:国内の建設機器、バブル以来の投資っていうことになると、もう15、6年、更新投資をしなかったと、じゃあ随分金額的にも溜まっていると考えていいんですか?

西村氏:今、けっこうタワー型マンションとか、大型のビルとか建ててると思うんですけど、あれの上に立っているやつっていうのは石川島運搬機械、あそこのクレーンなんですよ。今使われているものっていうのは実はバブルのときに買ったものを使い回しているんですね。色だけ塗ってきれいに見せているんですが、実はボロいんです。これがようやく、これ以上使ったら壊れちゃうというところまできたので今更新期に入ってきているんですね。これ実は設備投資全般にそういった流れっていうものが今年に入ってきてから起こってきていまして、例えば鉄鋼業界であるとか、紙パルプの業界であるとか、こういうところの設備投資が今一番強いんですね。なんで強いかっていうと、バブル期以降このような業界は儲かったことがないわけですから、設備投資を抑制してきたわけです。そんな中で今商品市況が良くなってきていて業績が急回復してきていますので、設備が古くなってきているのでそれの更新に入ってきているということでこれは1つの大きなテーマになっていますね。

鈴木氏:今度は逆に値下がりです。一週間の値下がりランキング上位30位です。



 青で塗りつぶしているのは全部業績の下方修正ですね。30位中のほとんどが 8割近くが業績の下方修正で売られたという銘柄です。銘柄を見ていくと、なるほど下方修正して仕方がないなという会社もあるんですが、結構、ちょっと前までの株式市場の活躍銘柄、人気銘柄のような銘柄に、業績の下方修正、あるいは当初予想よりも未達という銘柄が目立っているんですね。まさしくブレやすい中間決算というところですね。内需関連株に少し集まっていますから、おそらく内需でしょう、あるいは素材関連といったところでしょうね。