■マーケットウィナーズ(11/4放送)
テーマ:今年の値上がり銘柄、値下がり銘柄の特徴
出演者:
鈴木一之(インフォストックスドットコム チーフアナリスト)
 
 

鈴木氏:今週の1番大きな点は、株式市場じゃないところなんですけども、暦が11月に入ったというところが大きいんではないかと思うんですよね。10月が終わり、11月に入る。アメリカではNYの株式市場の相場格言で、ハロウィン前後で買って、翌年の5月ぐらいまで株を持ち続けるのが1番いいんだと、ハロウィン前後で買えと良く言われるんですけどね。ですから、ハロウィンが10月末で終わりまして、月が替わって11月になったのでそろそろ買いのタイミングを本気で探る時期がきているんではないかなという気がするんですよね。
岡崎氏:もともと今年皆中間選挙だから「悪い悪い」って言っていたんですよね。
鈴木氏:私もそんなこと言って全然そんな風にならない。これをご覧頂きたいんですが


線を引っ張っていますのは中間選挙の年、NYダウの月足チャートです。
中間選挙の10月に向けて、98年の10月、02年の10月、大きく下がるんですよね。逆に言えば10月11月で買っておけば、その翌年以降の、大統領選挙の前年といわれるこの上昇波動がかなりとれる。こういうジンクスにかけて今年の06年という年は、中間選挙の10月くらいまで買いを控えるべきかなと思っていたんですけど、市場最高値をどんどん抜いてしまって、今年に関してはこれまでの経験則が全然通用しなかったということになってしまうんですけどね。
これまでの流れが継続するという前提に立って、ここまでの時点で外してしまっているので継続なんてあまり大きなこと言えないんですけどね。


東証1部上場の株価の騰落率のランキングを作りました。今年の3月の末に比べて10月の末の終値で値上がりと値下がり上位30銘柄ずつを持ってきたんです。今年というのはあまり相場環境が良くない年で、なかなか利益を上げずらい相場だったんですが、その中でも例えば1位のメガネトップというのは、悪かった部分の反動で2.3倍くらいまで株価が上がっているわけですよね。エフテックとか、カプコン、7割くらい上がっている銘柄がずっとあるわけです。これは株価の上昇率で並べただけです。なにか共通する特徴はないかなと思って探ってみたのが、左側に並んでいる数字なんですね。これがROEとROAと売り上げ高に対する経常利益率。要は値上がりしてる銘柄というのはこの3つがそれぞれにある程度高い銘柄が比較的集中しているというのが今年3月から10月までの特徴だったんですね。3つに共通しているのは利益ですね。ROEというのは自己資本利益率。当期純利益をその企業の自己資本で割ったもの。株主の投資したお金に対してどれだけ利益を稼いでくれているか。ROAというのはその会社が持っている資産に対してどれだけの利益を上げているか。ですからROEとROAは分母が違うんですね。
もう少し詳しく見ていきますと9、10位、伊藤忠テクノソリューションズ、CTCですね。それから任天堂、この辺の銘柄なんか凄くそうなんですが、ROEが高く、かつROAも高い、そして利益率も高い。この3点セットの銘柄というのが比較的値上がり率上位30位、もっと言えば上位50位くらいまで見ると非常に集中しているように見えるんですね。例えば、24番目、先ほどご覧いただいたJT、日本たばこ、3月末から見ると株価は3割上がってます。
ROEが10%、ROA6%、利益率が5%と、非常に最強パターンのような、 一番綺麗な数字ですよね。一番下30位沢井製薬、ROEが10%、ROAが5%、そして利益率15%。この特徴は、まとめてみるとこうなります。


岡崎氏:まずはしっかり利益がでているということ。それとROEの状態とROAの 状態が両方高いっていうのは実は難しいんですよね。
鈴木氏:今度は岡崎さんの言葉をヒントに、値下がりランキングです。


これを同じように3月末と10月末を比べて大きく下がった銘柄を取り上げました。例えば2番目、3番目、4番目ぐらい、これはROEが低く、ROAも当然低く、そして利益率も低い、もしくは赤字になってしまっている。こういうのは当然売られてしまうんですが、どうしても今年はノンバンク、UFJニコスですとか、こういうのが入ってしまうのは仕方がないんですが、業界全体として非常に死活問題にさらされていますので、こういうのも含めてROEは高いんだけれどもROAが低い、利益率が低い。こういう銘柄が固まっていたように思うんです。まとめますとこうなりますね。


ROEが低い、かつ利益率が低い。もしくは、下の部分ですね、こういうものが下がっている。
持ち上げたいのはですね、今は機関投資家相場です。
力を付けてきた日本の金融機関や生命保険会社。そしてますます力を持ってきている投資信託が買う相場ですので、多分それが07年、ひょっとしたら08年ぐらいまで続いて行くんではないかなと思うんですが、そうなってくると益々このような、これまでの傾向がそのまま延長して、しばらく続いていくのかなと。
銘柄は時々入れ替わったりするんでしょうが、買われていく銘柄の特徴というのはそんなに変わらないんではないかなというのが今の時点の結論なんですね。
岡崎氏:それと今ROAが低いのが悪かったのが目に付いたのは、やっぱり借金が多いということとほぼ同義語になってくるんですよね。ROEが高くても例えば自己資本比率が凄く低いと、やはり資本力ですね、単純に利益がでているからといって安心して皆が買ってくれるっていう時代でもなさそうなんですよ。
こういう時代っていうのはなんとなく見栄えがいいやつが買われますよね。