■マーケットウィナーズ(10/21放送)
テーマ:ピーター・リンチ風 銘柄分析
ゲスト:
鈴木一之(インフォストックスドットコム チーフアナリスト)
 
 

鈴木氏:今週はピーター・リンチです。


ピーター・リンチという方はアメリカの伝説のファンドマネージャー。
岡崎さんの大先輩ですが、全世界最大と一時言われました、マゼランファンドを1977年〜90年まで運用して、80年代を通じて全米最高のファンドマネージャーと称されたピーター・リンチ。そのピーター・リンチの投資尺度を使って銘柄を選んでみようかなと思います。日本でも投資信託の残高がますます拡大するとなると投資信託好みの銘柄が、やはり株式市場でこれから人気を呼ぶんではないかと思いまして、こんな視点で考えてみました。

岡崎氏:もう少し分かりやすく、どんな人なのかをご紹介したいと思います。


基本的にはコントラリアン、コントラリアンというのは逆張りする人のことです。ひねくれ者なんですね。後はショッピングモールが好きなんですね。煮詰まっちゃうと色んなお店があるところに行って考えるんですね。マイクロソフトの株は持っていなかった話とか。面白いのは、奥様が買ってきたストッキングの会社の株を買ったりだとか、身近なところから見つける人なんですね。
他にも色々あるんですが、私がこの中で実に興味を持っているのは、今日はルールを探そうっていうんですけど、本人は、唯一の私のルールは、ルールが無いことだと。
10銘柄買って、3つ10倍になる銘柄を探したいというスタイルらしいですね。

鈴木氏:マゼランファンドでは一時約1700銘柄保有したって言われています。凄い数です。その中でもピーター・リンチが好む会社。


面白みのない社名ですとか、変わり映えのしない業容とか、感心しない業種。葬儀屋さんとか、産業廃棄物の処理会社とかですね。それからなんと言っても無成長産業、産業としては成長してないんだけど会社としては伸びているっていう会社。
それからテクノロジー会社よりは、テクノロジーを使って合理化を進める会社。そして自社株買戻し、あるいはインサイダー、日本では悪い響きですが、要は企業の内部者、取締役とか経営陣が競って買うような、そういう自信のある会社っていうものを集中的に探して歩いたっていう方なんですね。

有名な話ですが、子供に向かって1分間で説明できるような会社だけを選びなさいと、それで町を歩いて本当に売れている会社、評判の良い会社を探しなさいと、自分の身の回りにいっぱいあるだろうということを繰り返し言っているんですけどね。ピーター・リンチの数値基準というのは日本ではあんまりはっきり取れてないんですが、調べてみますとこのようになっております。
まだこの他にもたくさんあるんですが、大きく分けると、

やはり、非常に有名なのが、PERよりも成長率のほうが大きい会社。ピーター・リンチの独特の手法なんですが、例えばPER仮に10倍の会社があったとします。ピーター・リンチはPER10倍とは言わずに、成長率10%とかってに置き換えてしまうんですね。そういう会社が、例えば成長率20%成長続くようなら買いと、ですからPERが低ければ良い、高ければ良いって分けじゃないんですね。
PER50倍でも、80%成長してれば良いということですね。

あとは、資産内容としてキャッシュをたくさん持っている会社。借入金をマイナスにした手元流動性が非常に豊富な会社。こういうものを2つ絡めて、ピーター・リンチ風に、私なりに銘柄を選んでみたのがこちらであります。

時価総額別に分けてみました。まずは2,000億円以上の時価総額の中から、今期の経常利益の伸び率に対して修正PER、普通のPERから手元流動性を差し引いて、実質のPERというものを出してみました。手元流動性の部分というのは、株主から見ればボーナスみたいなものなんだと、企業の中にあるお金というのはそりゃそのまま貰っちゃっていいんだというので、PERを下に引き下げるような形でちょっと修正しているんですね。これで言えばPER高い方が良いっていうことになるわけですね。
例えば20位にあります東洋製罐、PERは44倍となっていますが、ピーター・リンチの言い分を借りれば44%増益が期待できる会社ということになるわけですね。そして今期の経常利益は、今のところ82%増益が見込めるという数字が出ていますので、普通こういうスクリーニングをかけますと、ランキングの1、2、3位に注目されがちなんですが、ピーター・リンチ風にやってみますと20位とか、18位とか、19位、ここら辺に注目が集まる。この中から面白みのない会社、名前が平凡な会社を選んでいく。
例えば18位にあります太陽誘電、電子部品の非常に強い会社ですよね。


今度は時価総額をもうちょっと小さくして、時価総額1,000億円〜2,000億円の範囲内で同じようにやってみました。やはり1位、2位に注目するのもいいんですが、もうちょっと下のほうにいきまして15位、16位、17位、ここら辺に注目してみたいと思います。
トプコン、測量機の会社ですけど、修正PER18倍が、予想増益率20%、このような会社も淡々と、精密業界ですけど今少し動きが出始めているかなという感じですね。


そしてこれが、時価総額500億円から1,000億円、さらにもう少し小さくなります。非常に評判の良い竹内製作所なんかも出てきていますが、やはりこれもランキングの下のほうずっと見ていきますと、ローランドDG。これは海外でも日本国内でも非常に知る人ぞ知るという銘柄になっていますが、卓上3次元工作機って言うんですかね、机の上に小さく置ける機械で、金曜日にボンッと動きまして外国人投資家が本当に喉から手が出るほど欲しがっている会社の一つです。ランキングでは9位に親会社のローランドなんかが出ていまして、ローランドがあってローランドDG、両方でていますね。こんなところが、ピーター・リンチ風に選んでみた銘柄であります。