■マーケットウィナーズ(9/23放送)
テーマ:前週からの値上がり率ランキング1〜50位から見る傾向
ゲスト:
鈴木一之(インフォストックスドットコム チーフアナリスト)
 
 

鈴木氏:値上がり率ランキングを1位〜50位までで見てみたいと思います。
振り返ってみればこの3年間というものは、割安株の株価の修正、あるいは景気敏感株が景気の拡大にのってガーっと大きく上がる。ということが続いていたんですが、ここから先も果たしてこれでいいんだろうか、銘柄の物色の対象がガラリと変わるんだろうか、というところをマーケット相当悩んでるように思うんですね。

岡崎氏:私なんかは為替を見たり、金利を見たり、それから原油市場を見たり、そういう環境の変化、これはトップダウンという考え方なんですけれども、そちらから攻めていこうというんですけども、逆にボトムアップと言われる、1個1個の銘柄の中に小さな変化の兆しはないかと、そういうのを見つけていこうという、時間はかかるんですけどこれも確実なアプローチですよね。

鈴木氏:それをここ1週間の値上がり銘柄上位50位の中から少し見つけられないかなということでやってみたのがこちらなんですね。


 


9/15と9/21の引け値を比べています。こちらで、大体1週間の傾向というものが見てとれると思います。色分けは、黄色系統が内需関連株。
水色が輸出関連企業。少しでも海外売り上げ比率というものがある会社というものが水色でマークしてあります。この上昇50位をまとめたものがこちらです。


トップ50を見てみると輸出関連企業が非常に多い。50位中の28。半分ちょっとを占めている。言ってみると内需と輸出関連がほぼ半々なんですが、普通はこれにもう一つ、大きく業種分類すると、素材関連、いわゆる資源、エネルギーが入ってくるんです。内需、外需、素材、この3つがぐるぐる回転してるような感じなんですが、エネルギーは全く入ってきませんでした。そして、さらにこの輸出関連株は、1つはエレクトロ二クス、特に半導体と電子部品、そしてもう一つが自動車部品という、やはり好調な企業グループに集中している。内需では比較的出遅れ気味の量販店、不動産とか建設は上に出てこないで量販店グループ、消費関連に少し力があったなという1週でありました。ここで注目したいのはやはり、この青いゾーンで囲ってあります輸出関連企業なんですね。テルモと信越化学。18位のところにいる信越化学が今週の代表選手だと思います。値動きとしましては。どちらも上場来高値を更新している。
テルモも今週に入って上場来高値を更新しました。同じく信越化学も、これも今までサムコに株価の上では押され気味だったんですが、週の半ばに1,200億円投じて2つのシリコンウエハーの工場を造るというところからサムコが売られて信越化学が買われるという動きが週末に起こって、そして株価が一気に上場来高値を更新した。どちらも輸出関連、テルモは輸出比率が大体40%。信越化学も67%と輸出比率が高い企業なんですよね。どちらも素晴らしい優良企業であることは間違いないんですけど、ちょっと優良すぎて取っ付きにくいところがあるんですよね。なかなか値段が下がりにくい。ある意味ブランドイメージがあるような会社なんですよね。    
テルモというのは、カテーテルですね、心臓病の手術をするときに動脈をつなぐ細い細い管なんですが、アメリカで非常に売れている。グローバル企業ですね。順番に見ていきますと、2位の松田産業ですね。これは貴金属を取り出すリサイクルの会社ですが、携帯電話からゴールドを取り出して半導体のボンディングワイヤーに使うために出荷した、半導体関連でもあるんですね。それからずっと見ていきますと例えばラサ工業、これもシリコンウエハーのリサイクル、再生事業が強くなっていますし、戻るとトーメンデバイスなんかも、韓国のサムソン電子の半導体の取扱量日本ナンバーワンのところです。

あとはこの14番目のエプソントヨコム、それから21番目の日本電波工業、こちらも今絶好調の携帯電話の中に使われる水晶発信機ですね。こういう電子部品関連株、あるいは半導体株が値上がり上位トップ10じゃなく、20位以下にかなり集中して集まっているように思うんですね。

後は、34位の太陽誘電、これも電子部品、携帯電話のコンデンサーの会社です。それから、日本ビクター、まったく今まで買いの糸口が無かった。だけどパイオニア、三洋電機、そして日本ビクターと、最後の最後に取り残されたエレクトロ二クス業界の中の会社ですよね。それが少しづつ、為替の円安メリットをきっかけに浮上する機会を得つつあるんじゃないか、それが株価の上でも少しずつ淡々と現れてきているのではないかと思うんです。これが果たして次のテーマになるか、あるいは成長企業的なものをこういうところから探し始めているのか、というところを探ってみたいと思いますね。