■マーケットウィナーズ(5/20放送)
テーマ:信用買い残が減少している主力銘柄
ゲスト:鈴木一之(インフォストックスドットコム チーフアナリスト)

 まず見るべきなのはドルベースの日経平均なんですね。日経平均をその時々の為替、円ドルレートで割り算してあげると出てきます。現在150のところに突っかけるというところまで株価は回復しています。これは日足で描いておりまして00年の6月、ITバブルの直後から厳しい時代を経て今淡々と戻ってきている。外国人から見た日本の株式市場というのがこのドルベースの日経平均として注目されているんですね。これをもっと短期的に見たのがこのグラフです。


 これは去年の8月、小泉自民党の衆議院選挙圧勝、その後の株式市場をドルベース、同じく日足ベースで見たものです。淡々と上昇が続いて1月頃、ライブドアショックで大きく下がって、その後また上昇して、高値を抜いて現在この位置にいるという状況です。アメリカのナスダックが8日続落を記録して、今年1月の水準まで下がりました。要はアメリカのナスダック市場は今年の上昇分を全部打ち消してしまったという状況ですね。このグラフで見ると、仮に、ここからは事実ではなく予想、先の見通しになるんですが、アメリカのナスダック市場が仮にここで止まるとしたら、1月1日のドルベースの日経平均、外国人から見た日経平均の水準というのは大体140ドルなんですね。140ドルを今、大体1ドル約110円の為替レートで掛け算すると15,400円。15,400円ぐらいまで下がるとすれば、アメリカのナスダックのレベルから見て日経平均はほぼ妥当値に達するのではないかという凄く大雑把な感じなんですけどね。
あと1回か2回大きく下げるようなことがあると、あっという間にここにきてしまう。ピンポイントで買えないんだったら、ここからの下げは買い下がっていこうという水準にあるんではないかなと思います。金価格の上昇が止まり、金価格の上昇に裏返して債券がずっと売られていたんですが、債券が売られるということはアメリカの金利が上昇する。アメリカの金利の上昇がもし止まるんだとすれば、アメリカの株式市場の下落も止まる。ということは日経平均は仮に15,400円ぐらいまでくれば十分それは目先の底値ではないかなという風に考えてみたんですね。
そこから、早晩、結構戻りが始まるんじゃないかなという気がしていて、リストアップしたのがこちらです。


 ポイントはただ1つです。信用買い残です。信用取引の買い残が減少しているもの。最近ネット証券の株価が大きく下がっているのは個人投資家の信用取引の買いが膨らんでしまっていて、株価の戻りが仮にあっても、信用買い残が、戻り売り圧力になって頭を押さえてしまうんじゃないかという心配があるんですね。
ですから、日経平均が直近のピークをつけた4月7日の信用買い残と、1番最近の発表分の5月12日の信用買い残を比べて4月7日から減っているものを主力銘柄と言われる中から選び出してきました。
冒頭は日本水産、私が比較的好ましいと思っている水産株でありますが。それから明治乳業、森永乳業、ヤクルト、キッコーマン、カゴメと、食品株はみんな強いんですね。薬品株が、塩野義が高値をとったり、みらかHDが高値をとったりしていますが、同じくディフェンシブ性の強い食品株はこの下げ相場の過程で、今週は丸々一週間上昇し続けているという動きでありますね。株価が上がっているから信用買い残が減少しているということも言えなくもないんですね。それから東レ。ボーイングに対する炭素繊維の供給元、独占供給の東レ。元々信用買い残が絶対水準として多いんですけど、それでも4月の水準からみると買い残は減少している銘柄。そして半導体の信越化学と住友べークライト。それからやはり薬品セクターでは武田、塩野義、ツムラとありますね。それからトレンドマイクロもありますね。さらには石油株、新日本石油とコスモ石油。そして住金ですね。今の相場、株価が横ばいでいること自体が凄いことなんです。新日鉄や神戸製鋼は買い残を膨らましてしまって若干株価が下押ししているんですが、住金は今の水準ではびくともしていない。こういうところをこれから買っていったらいいんではないかなと思いますね。


 1枚目の終わりにあるのが東芝機械。そして2枚目の冒頭にあるのが牧野フライスという機械株ですね。これも非常にしっかりしています。ハイテクではここらへんからです。安川電機、TDK、パイオニア。それからちょっと飛ばしてニコン、あるいはシチズン時計、今週上がりました任天堂、こういう銘柄ですね。TDKですが、さすがにこの円高、ドル安がずっとありましたので若干ここらへんでは厳しい局面もありましたが、それでも数少ないハイテクセクターの中ではきっちりとした上昇トレンドをたどっている銘柄でありますね。そしてもう一つ、素材系が、先ほどの住友金属と同じ様に、伊藤忠、それから丸紅、三井物産、商船三井、川崎汽船という、どちらかというと中国関連、あるいは総合商社としての素材系の銘柄、商船三井ですが、減益決算でもの凄く大きく下がってボトムに達して、ちょっと安いんですけど基本的には底値を手繰ってるという状態ですね。戻るときはみんな戻ると思うんですけどね。買い残が積みあがっていると頭を押さえられる。トヨタが300万〜700万株ぐらいまで信用買い残を増やしてますので、戻ると思うんですが、私はこういう銘柄に注目したいと思います。