■マーケットウィナーズ(2/4放送)
テーマ:2006年のIPO相場
ゲスト:山田 勉(カブドットコム証券 マーケットアナリスト)

 ライブドアショックは、過熱感がガーっとあるところにバシっと効きましたので、カクンとなっちゃったんですよね。チャートがこちらですね。


 去年の上げは、8月からスタートしているわけですが、その間ずっと日経平均が主導していたわけです。そこで、マザーズとかヘラクレスとかは、この4ヶ月遅れて、12月から一気にキャッチアップ始めたわけです。12月から一気に立ち上がったわけです。一気に立ち上がって1カ月もしないうちに、ライブドアショックですよね。そしてカクンと落ちてしまった。日経平均が、比較的軽微にすんで上値を追っていますが、言わば上がりかまちから飛び降りて、その反動でピョコンと上に上がったのに対して、ヘラクレスとかマザーズとかは2階から飛び降りたと。2階から飛び降りてしまった感じで、ヒビがいったか骨折したかということで、大体イメージ的には全治1カ月というあたりかなと考えています。ただこれ11月ぐらいのとこまで落ちたんですよね。12月分の上げを行って来いになったということですね。値幅は一気に出しましたので、ここからさらに下があるかというとおそらく無いと思うんですが、この辺でギザギザしながら修復を始めるという風に考えられます。


 日経平均はライブドアショックでたった8.7%しか下がらず、そして戻しですね。その下げに対する戻しがいくらかって言うのがこの修復率って言うやつですが、日経平均の場合修復率115%、下がった分以上に上がっちゃったよと。それに対してヘラクレスですと26%下に突っ込んでたった26%しか戻せないと。マザーズの場合は31%突っ込んだ後、16%しか戻せない。ほとんど戻せてないわけですよね。日経平均が100%以上戻しているのに対して、ヘラクレス、マザーズは戻せていない。つまりライブドアショックによって、割高な株価形成に対する不信感、不安感、その辺りが現在、新興3市場にはある。それが故に、もう一度投資できないんですよね。新たに再度考えるっていうことが難しくなっている。ですから当面足場を固めつつ、勇気が戻ってくるのを待っているというような状況だと思います。投資ですから、まずはやっぱり不安感ですよね。不安感の払拭が先ですよね。まさに今、質への投資って言うんですか、利益の大きさ。それから確からしさ。その辺りを求めて1部市場の優良大型銘柄に資金が向かっているという状況ですから、おいおい底は固まってくると思いますね。さっき飛び降りて骨折したように、そういうマーケットの中で、IPOシリーズがガンガンスタートする。そうしますとIPOの方に関心は集中するし、一方で優良大型株に関心は集中するし、既存のマーケットというのは結構放っておかれがち気味になる。これは仕方ないです。でも、放っておかれがちながらも、勝手に底っていうのはきちんと固まってきますから、その辺りはあんまり心配する必要はないと思いますね。IPOの加熱っていうのはなかなか冷めないといいますか、本当にIPO株が欲しいのにみんなに行渡らないから、だからかえって長持ちしてしまうという風な状況ですね。


 こちらは3大市場。株価を追いかけやすいように3市場に限定しています。東証・大証・JQ、東証にはマザーズがありますし、大証にはヘラクレスが入っております。その3大市場のIPOの公募を貰って初値で売ったときの実績ですね。03年ですと、96勝9敗4分け。04年ですと、159勝6敗3分け。ちなみに去年はといいますと、137勝2敗4分け。ほとんど負けない投資なんですよね。ほとんど負けない投資で、そのパフォーマンスがいくらだったのか、つまり公開価格の何倍の初値がついたかっていうことですが、03年の1.56倍に対して、04年は2.01倍、さらに05年は人気して2.31倍と、つまり公募で貰えば2.31倍になってしまうと。ですからそのIPOフィーバーっていうのが今年も続くと、続かざるを得ないという風に考えられますね。
 この前の02年、01年、00年と順番に見ていくと、段々と上限厳しくなっているんですよね。しっかりとデューデリジェンスと言われている査定とかもきちんと行われて、情報公開も行われるようになって、上場社数はこうやってみるとかなりの規模なんですけども、公開価格とかもそれなりにスタートする時点ではきっちり抑えられているという面も一面にあるんですよね。ただ、だからこそ、余計に今度は平均倍率の数字が加熱してしまうという、こういう難しさがあると。どっかでバリュエーション、新興市場のバリュエーションに対する理解ですよね。これがもう少し膨らんでしっかり確立されることが重要なんでしょうね。
 この東証1部です。東証1部の公開っていうのは極めてリーズナブルでしょう。1.37倍、1.27倍、1.22倍、みんなに行渡ると初値こんなもんなんだよというお手本がここにあるんですよね。ですから、これとこの返りがどれだけ縮まってくるのかという辺りがやっぱり大事になってくるのかなと思いますけど、当面冷めないと思いますね。公募は本当貰えないです。ですからこれで関心が皆さんどんどん高まるんで、応募がどんどん倍率が上がると、ますます当たらないんで仕方無しに公開初日に買いにいくということが多いんですが、IPOの初値っていうのはなかなか高いんで、これも伸るか反るかみたいな部分があってかなりリスキーとは思われるんですが、ちなみにこちらです。


  去年の143銘柄を初値で買って先週末に売ったらどうだったかということを計算してみました。初値で買って先週末売れば72勝71敗と、ほとんど旨味がないというか5分なんですよね勝率的には。19%上がってるとはいえ、その間に日経平均は4、50%上がってますから、ですからあまり旨味がないということが言えますね。ただ、クシュンときたときに持ちこたえられないんですよね。例えばPER200倍の株で300倍で、300倍の株が半値になっても150倍とか割高なんですよね。こちらですね。


 初値が加熱すれば過熱するほど投資は難しいっていうお話ですが、初値が公開価格の3倍以上になった銘柄を、先ほど言いましたように初値で買って先週末売ったとしたら8勝22敗。4倍以上であったら3勝12敗。そして初値が5倍以上のものを買っちゃったら、1勝5敗ということでほとんど勝てないと、当たり前といえば当たり前ですよね。だからこの辺りへの警戒感をもうすこしみんなが持てば初値の異常な加熱っていうのは、ある程度、緩和されるのかなと願っているのですが、実際どうでしょうか。


 いわゆる初値がウルトラフィーバーした、特にここでは5倍以上になったもののその後のパフォーマンスです。初値で買って、先週末売ったとしたら、みんなやられるわけです。1勝5敗ですか。ですから、オールアバウトですと初値は7.77倍が付いたのだけども、その初値を買って先週末売ればやられちゃったということになりますね。


 話題になっているのはこの辺りだと思われます。比較的大きいものが多そうだということですね。老舗の出光興産、野村不動産なんかがありますし、話題性ではパチンコですね。パチンコホールがいよいよ公開かというような話が出ていますが、ピーアーク、ダイナム、パチンコ業界の大物です。
 これだけみると大きいのがいくつも出てくるので、需給の悪化懸念がありますけども、ほとんどが大きいものは東証1部直接上場ですね。あと機関投資家も、かなり今年は変わってくるでしょうから、需給的な心配はそんなに考えなくていいんじゃないかなという銘柄が多いんじゃないですかね。