■マーケットウィナーズ(1/28放送)
テーマ:ライブドアショック
ゲスト:木野内栄治(大和総研 投資戦略部 チーフテクニカルアナリスト)

木野内氏:
 テクニカルの分析の手法の中で、一点底で底が付けてしまうというパターンもありまして、セリング・クライマックスという底の入れ方っていうのがあるんです。これの特徴は、下髭が大きくたぐるとか、ボリュームが大きいっていうことが必要なんですけれども、要は狼狽売りがでるということなんですね。取引時間が短期に終わってしまうかもしれないという中で、信用の追証に対応した換金売りをしなくてはいけないとか、あるいは、投信などのファンドマネージャーの方だったら、キャッシュをいくら用意したらいいか分からないということで、余分な売り物を出した。こういう余分な売り物が出てしまうというのがまさにセリング・クライマックスでありまして、下髭をたぐったということに加えて、売買代金でいきますと、SQを除きますと史上最大の出来高売買代金であったというところを見ても、やはり底は入った。セリング・クライマックスだったんだろうということだと思います。
 こういった短期の底入れ一点底というのは、十分需給がこなれてるかどうかっていうのは分からないんですね。こういったときには、是非、判断のポイントとして覚えていただきたいのは、こういったマーケットの混乱で、買った方と売った方がいると。そして戻ったときに買った方が利食うようだったら上値は重いです。そいて逆に売った方が、これは間違えたと言って踏む場合ですね。空売りなのかは分かりませんが、空売りのようなイメージですと、それを買い戻すと。こういうようなアクションが起きますと、上値を抜けて押しの倍返しが出るとかですね。こういったチャートの計測値が当てはまってくるということなんです。そうしますと、今回の混乱の中で何が起きていたかというと、個人のお客様が大量に買った。一方で先物などではですね。外国人のお客様が大量に売ったということが分かっています。そうなりますと今後上に行くかどうかというのは外国人のお客様の先物が、またドテンして買い物に戻るかどうか。これがポイントになるんですね。
 ではその外国人のお客様の売買行動を決めるのはなんだろうか、これが分析のポイントになります。


 まず、外国人投資家の動きを決める1番大きな要素はやはりアメリカのマーケットであります。こちらがアメリカの株式市場の動きでありますが、ご覧頂きますとアメリカの株式市場には5月に高値を付けるという経験則が昔はよくあったんです。これが“SELL IN MAY“と、こういう相場の格言有名なんですね。5月に株を売ったらいいところで売れるだろうと。ところがこれが最近は違ってきていまして、2月ないし、3月が高値になるようなことが多くなってきているんですね。これはその背景が変わってきているからなんです。税金の還付が、アメリカでは5月に向けて大量に帰ってくるということが、以前はあったんですが、最近は電子納税などの影響で前倒しになってまして、2月3月の資金需給は極めて良くなってきているんですね。こう考えますと、外国人投資家のお客様も、その背後にいる最終のお客様などはですね、基本的には資本需給がよくなってきていて、『買い』という風になってきやすいので、それを受けて外国人のお客様の先物なども、買戻しになりやすいということが言えると思います。
 同じ建て玉商品であるとか、同じ期日であるかどうかっていうのは確かではないものなんですが、今見てる範囲ではまだ買い戻しにはなってないですね。そういうことでいきますと、これ“踏み”って言いますけども、ニューヨークのマーケット等が上がっていくと、踏みが入るということで、意外にピッチが早い可能性も残ってるということですね。今のように外国人投資家という意味で行きますと、オイルダラーですね。これがやはり今年も期待が出来るわけなんですが、オイルダラーには季節性がはっきりしております。


 これは原油の価格が上昇した翌年の日経平均なんですが、ちょっと細かくて見づらいですかね。下のこのグラフなんか1番いいですかね。ご覧頂きますと、2月から3月のところに、大幅な上昇した場面というのがあるんですね。これは91年の場面でございますが、湾岸戦争で原油の価格が上がった翌年なんです。これは他の年も非常によく見られています。その横を見ていただきますと、これは昨年ですね。昨年も2月3月のところは非常に強いんですね。これは新年度のお金が配分になるのが、どうもこの頃だっていうことなんですね。1月中はまだですね。色んな宗教的な祝日が多かったりとか、あるいは旧暦に近いような暦で配分もされるということもあるらしく、実質的には2月からが新年度の新配分と。結果的には、2月も近いですけども、2月になってくれば、オイルダラーも期待が出来るということだと思います。こう考えますと、2月〜3月ぐらいのところというのは、外国人投資家のお客様は最終的には売っていたものを買い戻すということが期待できると思います。このことから、まず日経平均の動きを考えたい。


 3月ぐらいまではアメリカのマーケットは強いということが分かっているんですが、逆に4月から心配だなっていう動きもあるんです。ところが、アメリカのマーケットが下がったらスグに日本のマーケットが下がるかって言ったらそうじゃないんです。ピークとピークを結びますと、2ヶ月前後日本のマーケットの方が遅れます。この点でいきますと、アメリカのマーケットが3月ぐらいにピークアウトしたとしてもですね。まだ東京のマーケットは大丈夫だと。そしてポイントは200日線です。ナスダックが200日を割れてくるというと日経平均がピークアウトする場面というのは、過去何度もあるんです。こう見ますと、200日線を割れるか割れないかというところまでアメリカのマーケットを見定め、それに応じて日経平均のタイミングを考えればいいんじゃないかと思います。
 短期のところで言うと、まだアメリカは色んな材料が盛りだくさんなので、すぐさま強い動きが出るには時間がかかってしまう可能性があります。あともう一つ、東京のマーケットではですね、新興市場のところの戻りがまだ鈍い、一方で1番やられているんですね、調整は1番進んでる可能性があります。そういうことを考えるとですね、ここで入るとしたら、やはり新興市場の押し目買いということがいいのかと思うんですね。これは例年5月ぐらいまでは東京市場の東証1部よりもアウトパフォームするということが最近あります。加えまして、長期的に見ても景気の成熟期の頃には小型株が強いというのは経験則として分かっているんですね。1969年から70年とか、1989年とか90年、こういった長い景気。いざなぎ景気とか、バブル景気のようなですね、長い景気の終わりの頃というのは小型株が強いです。今年もそういった景気に並んできますので、そう考えますとそろそろ小型フロンティア。こういったところに物色が集中する可能性はあるのかなと思っています。