■マーケットウィナーズ(11/5放送)
テーマ: 中間決算半ばで見えてきた傾向と対策
ゲスト: 山田 勉(カブドットコム証券 マーケットアナリスト)

 決算のよい会社というのは、前倒しで決算発表しがちなので、現状の部分をがっちりと押さえていれば、決算全体の傾向は掴めるということをお話したいと思います。


 決算のピークは、11月18日で、200社余りの発表になります。それからその手前の11月11日も、2つ目のピークですね。ですから決算発表というのは、この1つの山が終わって、2つ目の山に向かい、3つ目でドンと出て、あとは残りという感じですね。とにかくこの発表の多い日ですね。注意していただきたいのが、やはり、決算数字の芳しくない会社が、比較的ドサクサに紛れてこっそり出しがちという傾向があるんですよね。多いのが金曜日なんですね。魔の金曜日の夕方ということで、比較的小さめの、現在の時流に乗れないような会社の下方修正が、こっそり出る可能性がありますので、その辺は多少注意していただけたらなと思います。花金で飲んでいる間に、こそっと出すっていうこともあるかも分からないですね。現状出ている分はかなりいいものが出ていますね。ですから今回の決算についてもやっぱり株高になるだけ業績もいいんだっていうことを裏付けるケースが非常に多いと思います。せめて自分が持っている銘柄の決算発表数値ぐらいは必ず抑えておくように!ということは言いたいですね。


 これは日経財務面だと思ってください。日経新聞の財務面です。記事が大体(1)(4)の位置に載ります。業績修正が大体(2)の位置に載ります。そして決算発表が(3)の位置ということですね。この財務面を見るコツというのがありまして、この記事の方は、2通りあるわけです。決算の解説記事と日経観測記事。ネタ的に新しくて大事なのは日経観測記事ですね。日経の記者が観測に基づいて書いていますので、○○会社の業績は××になりそうだというような書き方をしています。そして、その流れなんですけど、日経観測記事がでて、その後、業績修正をこの会社が発表します。配当異動なんかもあったりします。業績修正をした後に、決算発表です。決算発表を受けて決算の解説記事が載る。決算解説記事というのは○○会社が発表した○月期の中間決算発表は……という形ででます。ですから記事の流れとして、時計回りで、この財務面を見るというのがコツになります。特に決算発表で材料出尽くして売られるというケースが結構あるんですが、その場合は、もう既に業績修正を発表していたというケースが、間々ありますし、それ以前に観測記事が出ていたということもありますので、この順番をきちんとおさえていれば、例えばあなたが何時買うか、業績予想の修正をしたときに買って決算発表で売りと。そういうような投資法もある程度有効ということが言えますね。大体この(1)(2)(3)(4)のサイクルが1ヶ月ぐらいの感じですが、観測記事がでた夕方に予想修正というのも結構あるんです。ですから特に観測記事に注目して見ていただきたいと思いますね。


 ポジティブ・サプライズランキングというやつですね。つまり今回発表した会社側の決算数値が、会社情報の数字からどれぐらい乖離(かいり)しているか?ということでランキングしてあります。経常利益で100億以上の大き目の銘柄ばっかり選んでありますが、例えば東芝でしたら中間期経常100億予想が、421億ということですね。修正率は321%ということになりますが、東芝の堅調な原因というのは、まさにこのサプライズにあるということが分かると思います。山陽特殊鋼も、模範的に上がっているよっていうことですよね。やはり途中まで上がってきても決算発表みて、まだ買えるかもしれないといったような動きになっていますね。自動車向けのベアリングの鋼を作っているんですが、自動車業界非常に好調ですから、それのベアリングは不可欠ですので、それで業績が連発して上方修正されてきている会社ですね。


 続きです。サプライズランキングで修正率の大きいものから出しています。伊勢丹も、現在は言うことないですね。大丸なども上昇率が高いようで、やっぱりデパートいいんですね。伊勢丹メンズ館、ダンディーな男の聖地。クールビズもよかったし、これからはウォームビズですね。もう1つ、三菱重工もありましたね。これはかつて投資家の間では、昔からROEなんか重視しない、あるいは、株主よりは従業員を大事にするということを内外に公言してはばからない会社という認識だったのですが、最近の業績の変化率。さすがに、三菱重工のヘッドクォーター、経営陣も考え方を少しずつ変えて、変化しよう、変化しようという動きになってきていますね。最近、私は重工の動きは非常に注目して、いいんじゃないかなーって思うんですけど、いかんせんこの巨大な大型株ですので歩みはゆっくりとしか進まないんですが、非常に長期投資、ロング投資にはもってこいかなと思いますね。特にこういう重工長大型の産業っていうのは造船もそうだし、鉄鋼もそうですが、ブリックスの成長に連れて成長余地が広がるということが十分考えられますので非常に楽しみな銘柄ではありますね。


 反対に「あーもう、やめてよ、がっかし」っていうのがこちらです。例えばNECエレクでしたら、会社情報に載っている数字は100億ですが、会社発表で赤字350億ということでガッカリの筆頭ということで、その修正率で、同じようにランキングしてあります。株価の方もやはり決算悪を受けて売り込まれたというパターンですね。ただ、逆に言うと、これで悪材料出尽くしであるとか、経営陣が刷新されて新しい次の経営が始まるというので、そういう意味ではある程度割安になったところで、買いをいれるという目も必要かなと思いますね。特に刷新して新しいNECエレクになるんだろうと見える瞬間までに買い場が訪れるのでしょうね。


 結論としては、株価は利益の関数であるということですね。このグラフは新日鉄の長期の足取りを追っていますが、その時々でマーケットが、新日鉄の通期経常をいくらと踏んでいたのか。1500億ですね。1500億と見てた。1700億と見てた。2500、3000、4500。今5000に近づいていますが、つまり利益が3倍になっているわけですね。株価もほぼ3倍になっているということが言えると思いますが、そういう業績トレンドの趨勢と言うんですか、業績拡大が続いていれば株価も比較的ずっと上がっているよと。つまり決算発表というのは、現在四半期決算になって年に4回になりましたが、その都度その都度、業績トレンドを確認する機会だという風な捉え方で、中長期的にその会社の成長を見るという機会ですので、そういった長期的な目線で見ていただきたいなと思いますね。