■マーケットウィナーズ(9/17放送)
テーマ: 日経会社情報を読み込む!
ゲスト: 山田 勉(カブドットコム証券 マーケットアナリスト)

最近、本当にこの1ヶ月ぐらい、新しい投資家さん、素人の投資家さんが激増中なんですよね。初めてこれから注文だされるっていうような問い合わせが多いんですよ。「ここはどうしたらいいの?」と聞かれるんですが、電話を取って話が通じないというか、分からない。聞かれてることが見えないっていうことが結構あるんですよね。これから、注文だされるんでしょうけど、電話の向こうで「シネシネ」って言ってるんですよ。うちの会社はいくらなんでもそんな悪いことしてないよと思うんですが…


電話口で、「シネシネ」と言われてしまうと会話が続かないんですよ。それから値段を選ぶところがあるんですが、「寄付(キフ)って何ですか?」これです。キフと読んじゃうんですね。これは寄付(ヨリツキ)です。こういう意思の疎通の難しさというのは如実に日々感じています。これ、建玉(ケンダマ)と読まれた人がいました。株式投資の世界とは離れてしまいますから。あと、これを上場(ジョウバ)と読まれる方も多いんですね。上場(ジョウジョウ)と読んでください。シネとかキフはともかく、取りあえず証券用語は、結構専門用語が多いんですよね。この辺からまず慣れてほしいと思います。今回初めて会社情報買われる方多いと思います。いつもよりは1割2割ぐらいは絶対多いと思いますが、会社情報のまずどこを見るか。


この中の4番です、4番は企業業績のところですね。


この直近4期の売り上げの推移、利益の推移、EPS、1株利益の推移を見ます。例えばここには、新日鉄になっていますが、688億が3期後の4800億ですね。3期で7倍です、すごい仕事してますよね。この業績の推移を確認した後、この左側を見ます。


チャートが出ていますよね、先ほどの新日鉄はまさに3期で経常利益が7倍増だったわけですが、やはり株価のほうも右肩上がりというのが見て取れると思います。株価水準、PERがここに書いてありますね、PERが8倍。PBRが1.8倍だと。配当利回りが1.9。この辺りをみて、まだ買い余地があるなということを薄々感じていただければいいと思います。次に1番右側に戻るんです。


ここは、今の企業のトップニュースがここに書いてあります。新日鉄に関するトップニュースですね。おそらく今後1年、新日鉄に関してはニュースが出てくると思いますが、まあここに書いてあるようなツボをきちっと押さえていればほぼ把握できると。業績とチャート、PBRとか、ここを見れば概ね会社のことは掴んだということですが、1段と深く知る為にはこの業績の下を見ます。


株主構成ですね。特に外国人投資家のところを見て下さい。外国人投資家っていうのは株価に対して結構シビアに考えますので、外国人投資家の保有が多い銘柄っていうのは比較的優良株が多い。しかも経営をオープンにして、尚且つアグレッシブな経営をするところが多いという事で、外国人の持ち株比率を必ずチェックしましょうということですね。あと、その下にいきますと、ここに収益構成と書いてありますね。新日鉄が何で儲けてるのか、何を売り上げてるのかという比率ですね。あと、連結子会社にどういうものがあるか。新日鉄ソリューションズとかありますね。新日鉄のこの画面には無いんですが、他の銘柄ですと『取引先』という項目があるんです。この『取引先』という項目がまさに、日経会社情報の値打ちといっていいくらい意味のあるもので、例えば、何処から仕入れて何処に売っている。そういうことが分かれば、ヒット商品が出たときに何処と何処が一緒に儲かってるんだということが分かるんですね。ですから、他の銘柄でチェックしていただきたいなと思いますね。その辺りを見た後は最後、9番10番ですね。


ここははっきり言って結構難しいんです。会計の知識が少しはないと分からない項目なんですが、株式投資の経験を積まれていって、ある程度用語の意味が1つ1つ分かるようになればなかなか味わい深い項目でして、例えば1番下。現金同等物、この会社がどれだけ現金同等物を抱えているか、1,245億と書いてあります。それから利益剰余金5,084億ということですね。そういった会計用語がきちんと把握できればこの会社がどの程度健全なのかというのがある程度分かるし、また、今後流行っていくであろうM&Aに対しても、例えばキャッシュフローで年にどれ位稼いでるんだっていうのが分かれば、その会社がいったい時価総額が高いのか安いのか判断がつく。

結局銘柄を見つけるのは、色んなニュースからどの銘柄なんだっていうことまで引き寄せる癖をつければある程度見えてくるんですよね。この夏はムシキングが圧勝した。じゃあムシキングの関連グッズを作ってるのはどこなの、ということであればセガトイズということになるわけで、とにかくそのブーム、人気、それがどの会社が恩恵を受けているのかというのを考える癖さえつければ、ファンドマネージャーすら出し抜けるということですね。

例えば現在話題のウォームビズですね、ウォームビズからどう連想するか。こんなのは簡単ですよね。室温を上げないから厚着をしてくださいと、女性は下に、男性は上に。どういう銘柄が連想されるかといいますとこうなります。


当然、紳士服量販店が恩恵を受けるだろうと。あるいは、伊勢丹のメンズ館などでお洒落なベストを買ったりするだろう。もうちょっと若い世代はそのユナイテッドアローズでかっこいい仕立てのいいスーツを作ったり、或いは、おじさんなんかは、ラルフローレンのベストを買ったり、こういう銘柄がぽろぽろっとでてくるわけですね。女性の場合ですと、インナーということがすぐ思い浮かびますが、例えばパンストですと、アツギとか、グンゼとか、ヒップアップパンツみたいのはワコールなんかも作ってますよね。こういう銘柄がおそらく恩恵を受けるだろうと考えるわけです。


その下、ネット配信ですね。ネット配信どんどん進んでいますが、こんな感じの銘柄が思い浮かぶと思います。有線、ギャオですね。ネットで動画配信やってます。無料配信です。現在会員数が200万人ということで今後1000万人を目指すと鼻息が荒いんですが、他にもJストリーム、スペースシャワー、来年のW杯のモバイルの動画配信の権利を買ったのがこのインデックスというニュースも出てましたんで、こういった銘柄が思いつく、連想されるだろうなと思います。連想はいかに自分に蓄積があるか、情報の蓄積があって、すぐ使えるかどうかという問題ですので、経験が結構必要なんですけど、情報の蓄積とか経験と戦うためには、検索能力、グーグルを使って情報をWEBから引っ張ってくる。あるいは会社情報のCD−ROMを使って、キーワードを入れて銘柄を抜いてくる、そういった能力が必要だと思います。