■マーケットウィナーズ(8/6放送)
テーマ: IPOマーケットと新興市場の行方
ゲスト:中村 孝也氏(フィスコ アナリスト株式担当)

活況が続いていた新興市場ですが、8月に入って軟調な展開となっています。結論から言いますと、新興市場というのは、年後半は、軟調になりやすいんです。特に、新興市場と密接に絡んでいるIPOマーケットと、新興市場そのものとを、2つに分けてお話していこうと思います。 やはりIPOマーケットに出てくる銘柄というのは、新興市場の銘柄が多いものですから、新興市場に大きく影響を及ぼすというのも、うなずける話だと思います。


7月のIPO銘柄です。直近のIPO見ていただくと分かるんですが、まず公募価格に対する初値の騰落率です。プラスの上から112.4%。2倍になってるわけです。このガイアックスという会社に至っては、プラスの300%です。4倍になったわけです。初値自体は比較的堅調、或いは相当堅調と言えます。一方初値に対して8月5日現在、株価がどのようになってるかといいますと、かなり大きく下げていますね。 いわゆる初値天井が結構続いていると言えると思うんですけど、実際、そのIPO初値が非常に高く、そのあと軟調推移になってしまう。初値を買ってくる人が、段々と少なくなってもおかしくないわけです。初値を買って利益が出るから投資家の方どんどんお金が入ってくるわけで、それが無くなってしまうということはIPOマーケット自体、今後もしかしたらどんどん軟調推移になってしまうかもしれない。その予兆だなという風には考えています。 この傾向は5月ぐらいから続いていますので、かれこれもうすでに2ヶ月ぐらい続いているわけです。そうなるとだんだん初値買いが細ってくる可能性がある。このIPOマーケットの動き、初値天井の傾向、そして資金もだんだん初値買ってこなくなってくるとなるとどうなるのか。もう1つお話ししたいことがあります。IPOマーケットというのは比較的季節性というのがあるんです。


去年、8月上旬の公募価格に対する初値の騰落率です。先ほど急騰していた数字です。これがだんだん低下の方向に進んでいったわけです。何故かといいますと、実はIPOマーケット1つの特性があって、3月決算企業が決算しめて、株主総会を経て、上場となると、大体早くて7月。普通ですと9月〜12月に集中するわけです。となるとIPO銘柄っていうのがどんどん増えてきてIPOマーケット自体、需給が悪くなる傾向にあるんです。ですから、8月から調整し始める傾向というのは、ある程度毎年みられるものなんです。
そもそもIPOの数と新興市場に与える影響というのはどういう風に考えればよいか。IPOの数が増えてくると、マーケットからお金をいっぱい吸い上げますので、そうなるとIPOマーケットのみならず新興市場も悪い影響を受ける可能性というのがあるわけです。ただ1点覚えておいていただきたいのですが、例えばヘラクレスが今新規のIPO受付凍結してますよと、いうようなこともあって、IPOがもし年末にかけてそれほど増えなければ、今までお話したことはその限りではないということです。去年が以上に多すぎたので、それに比べると今年は普通にいってもIPOの公開の数は少ないし、マーケットから吸い上げるお金も少ないということです。


新興3市場の指標ですが、これもまた季節性がありまして、去年、昨年7月から、大きく株価が調整し始めている。ということが見てとれると思います。これも先ほどお話したIPOマーケットがどんどんお金を吸い上げ始めて、調整し始めた言えると思うんですけれども、今年も年後半にかけて、マーケットから、お金をどんどんIPO銘柄が吸い上げますので、調整する可能性はあるのです。マーケットからの資金の吸収額というのは、ポイントになってくると思います。


ただ去年は7月でした、今年8月になって、やっと調整が起こったわけですけれども、なぜ今年は7月じゃなかったかということをちょっとお話させていただきたいと思います。去年は7月、マーケットからの吸収資金額というのは400億円超えてました。今年を見てください。7月ですね。実は今年はIPOの社数が少なく、マーケットから吸い上げるお金も少なかった。それが新興市場の高需給に繋がった可能性があります。8月も去年と比べてマーケットから吸い上げるお金が少ないので、もしかしたら、それほど大崩れしないかもしれませんけれども、今後の動向を見守っていきたいなというところです。
今後発表されるIPO銘柄の、社数、もしくはマーケットから、吸い上げるお金というのを注視していきたいと思うのですが、イメージですけれども、IPOの社数が月間で20社を超えてくるとやはり多い。マーケットから吸い上げるお金は400億超えてくるとやはり若干苦しいかなというようなイメージを持っていただけたらと思っています。
もしも、年末まで調整が続くとしたらしばらく買わないほうということになるかもしれませんが、仮にマーケットが軟調推移、軟調推移とまではいかないまでも横ばいでしたら、非常に力の強い銘柄というのを選ばなければいけないと思います。というのもマーケットで株価が上がっていく銘柄、上半期の銘柄というのを調べてみると、やはり業績がかなり好転している銘柄が上昇率トップに並んでいるわけです。これが上半期の特徴です。株式投資の基本ですから、下半期だけに当てはめるわけではないですけれども、これを投資の基本として今回ご紹介させていただけたらと思います。


これは直近で発表された四半期の数字です。四半期の累計ではなくて、四半期そのものです。第1四半期だったら第1四半期だけ、第2四半期だけだったら第2四半期だけの数字です。この業績の伸び率が非常に高いものトップ10を持ってきました。例えばこのCCIとかですね、これはインターネットの広告をやっている会社ですけれども、業界的に非常に好決算が目立つ格好となっています。1位のトヨ電線にしても、2位のDMSにしても結構動いてますね。マーケットはさすがに目ざとく見つけてバンバン入ってきてます。ここに載ってる銘柄以外にも今後四半期決算発表されると思うのです。それを逐一ウォッチしていくという方法もあると思います。


もう1つ、業績変化率というより力強いという風に言っていいと思うんですけれども、前年同期比の経常利益が赤字のものが黒字になった銘柄です。株というのは業績変化を買うものだと思ってますので、特に赤字から黒字というのは非常に株価が大きく動きやすい傾向にあると思いますね。レーティングで言うと中立から買いよりも、売りから中立に上がるぐらいのほうが、実は1番株価が反応するんです。ギャガなども、一時費非常に苦しい状況に追い込まれたんですけども、第1四半期は黒字ということになってますね。総じて決算が良くなった会社の方が多いです。引き続き、決算には注目して見ていきたいなと思います。簡単に簡単にという方法は分からなくもないんですけど、やはり株価っていうのは、業績変化率。ここは逐一チェックしてもらった方がいいと思います。皆さんも調べてみて下さい。