《 第5回 》 円通院 宮城県

日本三景で有名な松島には、戦国武将で仙台藩初代藩主・伊達政宗が伊達家の菩提寺として建てた名刹・瑞巌寺があります。そのとなりの瑞巌寺の山内に、本日紹介する円通院があります。

この寺は、正宗の孫で伊達家三代目藩主となるはずであった光宗が祀られています。幼少の頃から文武に優れた逸材であった光宗は19歳という若さで江戸城内にて急死してしまったのです。愛息を失った父・忠宗は光宗の死を悼み江戸の光宗の住居と庭を松島に移築しました。こうして、この本堂は大悲院と名付けられました。

厳かで静けさに包まれた円通院の庭園、でも寺の奥には、なんとバラの花壇に彩られた洋風の庭園があります。洋風庭園のすぐ側の光宗を祀った霊廟・三慧殿には更に驚くべき装飾が施されています。

時代は鎖国へ向かう江戸初期、愛息を失った藩主によってつくられたこの庭園には、伊達一族のもうひとつの強い信念が込められていたのです・・・。