幕末から明治に撮影された1枚の古写真。この写真には名だたる英雄たちが勢揃いしている、という説がある。しかしこれまで公にならなかったのは、ここに何らかの歴史の闇が隠されているといわれている。この番組は、サスペンスドラマとドキュメント取材を敢行。両論の専門家や現地での取材等を通して歴史の闇、そして謎を解き明かす!新たなスタイルで展開する歴史ミステリーロマン。


幕末の歴史を追う人誰もが耳にしたことのある1枚の写真。
通称、フルベッキ群像写真、もしくはフルベッキ写真と呼ばれる。
一般には、明治元年(1868年)頃、中央付近に写る外国人・ギドー・フリドリン・フルベッキ(オランダ系アメリカ人。牧師で英語の教師)が佐賀藩の藩校「致遠館」の学生とともに撮った写真とされている(撮影は長崎の写真家・上野彦馬)。
しかし、この写真には幕末の英雄、明治維新の主役たちが勢揃いしているという噂がある。坂本龍馬をはじめ、伊藤博文、勝海舟、木戸孝允、大久保利通、大隈重信、岩倉具視、五代友厚、陸奥宗光、小松帯刀、西郷隆盛…等々幕末から明治にかけて活躍した英雄たちが一堂に会しているという。
しかし彼らは、所属している藩も薩摩、長州、さらに公家であったり、幕府であったり、この時点では敵味方でもあり、一堂に会するなどあまりにも不可思議とされる。
過去、数回にわたってその真偽が取りざたされたが、いつも否定され忘れ去られたいわくつきの写真。


本当であればなぜ記録に残らなかったのか…。
もし記録が残っていないのなら意図的に隠した可能性があるのでは…。
それは何故か…。
この写真には何か歴史の闇が隠されているのではないか…。
ありえない…と思うのが自然だ。当然だ。
しかし、文献や史料との照合、専門家の取材を重ねていくと、一人また一人と被写体の「正体」が判明してゆく。それは誰なのか。
そして、この写真に写る外国人・フルベッキとは一体どんな人間だったのか…。
あぶり出される幕末史と明治政府の歪み。
この一枚の古写真を読み解くことは、隠された日本の歴史の暗号を読み解くことになる…。
