「明烏(あけがらす)」(2008/3/6)

大店のお坊ちゃんがおられまして、この人がずいぶん真面目な人でした。
朝早くから店の下働きの者に混じって雑用をしたり、夜は夜で店の者が寝静まってからも、一人仕事をこなすといった具合で、一般に2代目と言うと馬鹿息子が多い中、なかなかたいした人物でした。
ところが、この人がオクテな人でして、女性の手を握るのはもちろん、面と向かって話すことも恥ずかしがるような人でした。この坊ちゃんが、2人の悪友に遊郭へと連れて行かれたからさぁ大変。帰る帰るの大騒ぎ。当時の吉原には大門というのがございまして、ここで吉原に入る人の記録をつけていたのだそうで、不自然なことをして店から出てくると、この大門のところで留め置かれたそうです。ですから、先ほど3人で入ったのに、1人だけ出てきたとなると、なにかあったなと大門のところで留め置かれるのがオチだから、まぁ、今夜一晩だけ付き合いなさい、と諭されて、泣く泣く泊まることになります。
翌朝、友人2人が若旦那の部屋に行くと、若旦那が布団の中からいっこうに出てきません。痺れを切らした友人2人が、置いていくぞと脅したら、「帰れるものならお帰りなさい、大門のところで留め置かれるから」 さて、このお坊ちゃんに昨晩どんなことがあったのでしょう。

五街道 雲助 (ごかいどう くもすけ)

本名 若林 恒夫 (わかばやし つねお)
生年月日 1948年 03月 02日
出身地 東京本所
出囃子 箱根八里
紋 剣かたばみ、裏梅

芸歴 昭和43年 2月 明治大学中退後、十代目金原亭馬生に入門 前座名「駒七」
昭和47年11月 二ツ目昇進 「五街道雲助」と改名
昭和56年 真打昇進
初高座 1968年 08月 31日
   場所 新宿末廣亭
   演目 初天神
得意ネタ 廓噺 圓朝噺
趣味 パソコン ビデオ鑑賞 ゼビウス