旅をこよなく愛し俳句に造詣が深い、作家・森村誠一。その森村が、「平成の芭蕉」となり、魅力と謎に満ちた「奥の細道」をたどる旅。第8回は、立石寺参拝を終え、新庄から最上川下り、そして羽黒山へと向かった芭蕉の足跡を追います。森村が新庄へ降り立った日、庄内・最上地域は大型低気圧の影響で雪となりました。今回の訪問のハイライトのひとつは最上川下り。猛烈な吹雪に船の出航が少々不安でしたが、こたつを設え暖かな船の中は快適そのもの。ここで森村は、「五月雨をあつめて早し最上川」の句にまつわる謎について考えます。当初、この句は「早し」ではなく「涼し」であったといいます。芭蕉はなぜこの一言を替えたのか……。窓の外に広がるグレーの世界を眺めつつ思考を広げる森村でした。続いて訪れたのは羽黒山。山伏の先導で、境内各所を回る森村。今日まで風雪に耐え続けた東北地方最古の五重塔の前では言葉もなく佇みました。






