旅をこよなく愛し俳句に造詣が深い、作家・森村誠一。その森村が、「平成の芭蕉」となり、魅力と謎に満ちた「奥の細道」をたどる旅。第6回は、平泉訪問を終えた芭蕉が、次の目的地・尾花沢を目指し先を急ぐため、道中不安にかられながら進んだ鳴子から山刀伐峠の難所を訪れます。旅は尿前(しとまえ)の関跡からスタート。山深く人通りの少ない関所であったいう尿前の関、そこは現在も当時を彷彿とさせる深い緑の地です。都会人であった芭蕉にとって、さぞや心細かったであろうと思われる道中を、森村も自らの足で歩き追体験します。そしてたどり着いた封人の家。雨のため、ここで2泊した芭蕉が詠んだのが「蚤虱馬(のみしらみうま)の尿(ばり)する枕もと」の句です。この家は、母屋で馬を飼うという、この地方独特の造り。とはいえ、客間に泊まった芭蕉に馬のおしっこの音が本当に聞こえたのだろうか? 悲惨さにちょっとユーモアのまざるこの句について、森村は持説を披露してくれます。そして、最後は森村の小説を映画化した「人間の証明」のロケ地でもあった山刀伐峠へと向かいます。






