小林研一郎の鼓動〜第九に魅せられた指揮者〜
2006年2月4日(土) 午後9時00分〜9時54分

ベートーヴェン第九交響曲との衝撃的な出会いから50余年。
日本を代表する指揮者・炎のコバケンこと小林研一郎は、2006年を迎えるジルベスターのカウントダウン曲に、ベートーヴェン第九交響曲第四楽章を選んだ。ベートーヴェンの深遠なメッセージが 込められたこの曲を、マエストロはどのようにジルベスターバージョンに仕上げていくのか?
そして、クライマックスの盛り上がりの瞬間は、果たして0時の鐘にピッタリ合ったのか!?
第九への飽くなきこだわりが、コバケンを至難の挑戦へと駆り立てた。本番直前まで、成功への
追求を続けるマエストロ、その舞台裏に密着し感動の瞬間を追った音楽ドキュメンタリー番組。
   指揮者  小林研一郎   演奏  東京フィルハーモニー交響楽団   合唱  武蔵野合唱団   ほか

2006年の幕開け、それは奇跡と感動の“第九”によるものだった。
11回目を数える大晦日恒例の東急ジルベスターコンサートは、炎のマエストロこと小林研一郎により、ベートーヴェン交響曲第九番からカウン トダウン曲が選ばれた。ドイツ生まれの偉大なる作曲家、ベートーヴェンが最後に完成させた最高傑作といわれるこの作品は、人間の苦悩や
祈り・平和と喜びという壮大なメッセージが全編に盛込まれた交響曲。そして、それを振るのは衝撃的な出会いから半世紀、第九に魅せられ音 楽家になり、今や世界で最も数多く第九を振ってきたといわれるマエストロ・小林研一郎。人一倍、第九のメッセージにこだわりを持つ小林、
この曲の真髄とは如何なるものなのか?

ドイツの詩人・シラーの「歓喜に寄す」という詩から引用された「歓喜の歌」、そこには「自由と平等と博愛」が謳われている。
ガラ・コンサートとしての特色を持つジルベスターでは、この壮大なスケールの曲を凝縮しなければならないのだが、小林はいったいどのように
コバケン・ジルベスターバージョンを作り上げていくのだろうか?

第九に惚れぬき、知り尽くした小林が、更なる紆余曲折を経て生み出したものは、絶妙なる炎の第九コバケン・ジルベスターバージョンであった。 「苦悩から歓喜へ」、音楽的な魅力はそのままに、壮大なスケールのストーリーは情熱的に描かれていく。最後の最後まで演奏の表現にこだわるマエストロ。新年の鐘と同時に演奏を終わらせるという一秒単位の至難の技に挑む巨匠の姿。
やがて、高らかに演奏が始まった。 果たして新年を告げる鐘の音は、どのように響き渡ったのだろうか!?

ベートーヴェンの“第九”とは?
ドイツ生まれの偉大な作曲家・ベートーヴェンの最高傑作とされるのが、「交響曲第九番」。この作品は1824年、ベートーヴェンが53歳の時に
完成した彼の最後の交響曲で、オーケストラに4人のソロ歌手を配し合唱も加わる、当時としては異例の編成を持つ作品。
曲は全部で4つの楽章で構成され、有名な「歓喜の歌」は最後の第4楽章にあらわれる。その歌詞は、ドイツの詩人シラーの「歓喜に寄す」という詩からとられたもので、「自由と平等と博愛」が謳われており、ベートーヴェンは20代の頃に この詩に触れ、大きな感銘を受けたといわれている。ベートーヴェンの生きたフランス革命の時代、全ての人間が自由と平等を手にすることは見果てぬ夢。
そんな時代背景の中、彼はこの曲の全編に、人間の苦悩と人々の争いが深い祈りを経て平和の喜びへと向かうという壮大なメッセージを、
盛り込んだのだった。