
そもそも溥儀(ふぎ)が満州国皇帝となった目的とは?それは他ならぬ大清帝国復活である。だが日本の謀略でがんじがらめとなり自らの理想など全く映らないこの満州国における溥儀は、傀儡帝国の傀儡皇帝として売国奴に成り下がっただけであった。政府内の組織から国内法令に到るまで、全てが日本人を優先して作られる満州国では、皇帝は最後の決定事項に署名をするだけの機械にすぎない。溥儀の父が溥儀の登極を祝して長春を訪問した。溥儀は父を歓迎し、自宅で宴会を催すが、その席に下士官を派遣した関東軍司令部は彼が父の出迎のために軍隊を動員したことを非難する。そこには満州国における溥儀が皇帝として全く尊敬される立場にないという厳しい現実があった。