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9月21日 #47 企業統治と稼ぐ力

講義余禄

安倍晋三政権は成長戦略の柱のひとつに、企業統治の強化を掲げました。狙いは企業の稼ぐ力の底上げです。経営陣に緊張感を持たせ、海外と比べ低いといわれる日本企業の収益力を高めるにはどうしたらいいのでしょうか。日本経済全体の強さに直結するテーマだけに、日本経済新聞でも関連の記事が折に触れて掲載されています。
★「企業の『稼ぐ力』をもっと高めよ」(2014年7月27日)
★「連続増益に挑む 上・下」(2014年8月22、23日)
企業統治といえば、かつては不祥事を防止することが主な論点でした。しかし、そもそも経営陣の役割は企業を成長させて株主の利益を最大化することにあります。資本の効率性を求める投資家の声は年々強まっており、日本の経営者の意識も変わりつつあるようです。実際、売上高や利益だけでなく、資本の効率性を示すROE(株主資本利益率)などで経営目標を設定する企業が増えてきました。
★「『1株利益』経営目標に」(2014年6月18日)
★「高ROE銘柄に選別買い」(2014年9月4日)
ただ、講義でも取り上げましたが、欧米の主要企業に比べ日本企業のROEや売上高利益率はまだまだ低い水準です。企業同士が株式を持ち合い、株価の安定を図っていた時代なら、資本を効率的に回せていなくても許されたのかもしれません。持ち合いが崩れた今、そんな姿勢を続けていたら、株主はどんどん離れていってしまいます。世界の資本市場から取り残されないためにも、ようやく始まった経営陣の意識改革の流れをどう加速させるかが重要です。



参考図書

タイトル 著者 出版社
稼ぐ力を取り戻せ! 冨山和彦著 日本経済新聞出版社
会社法改正後のコーポレート・ガバナンス 石山卓磨著 中央経済社