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6月1日 #31 労働規制の改革

講義余禄

政府の成長戦略改定に向け、その柱の一つである雇用制度改革の議論が大詰めを迎えています。人口減による働き手の減少、グローバル化の進展といった環境変化に対応した制度に改め、日本の国際競争力を引き上げるのが主な狙いです。ただ、身近なテーマなのですが、きちんと理解している人はそう多くはないかもしれません。これを機会に、現行の雇用制度の何が問題でそれを変えることでどんな効果が得られるのか整理しておきたいものです。日本経済新聞でも折に触れて、関連の記事が掲載されています。
★「労働時間規制を緩和」(2014年5月29)
★「有期雇用規制の抜本見直しを」(2014年2月19日)
規制改革の大きな狙いは、労働生産性の向上です。そのためには、今回の講義で詳しく解説した労働時間と外国人労働者の規制だけでなく、女性や高齢者がより活躍しやすくなるような制度の見直しも課題になります。労働規制の変更は影響が大きいだけに、難しい面もありますが、働く人たちの意欲を高めるような、より柔軟な制度に変えていくことが重要だとの声は多いようです。
★「時事解析 成長促す雇用改革」(2014年3月17日~21日)
★「中外時評 会社に縛られない働き方」(2014年1月5日)
アベノミクスでは東京圏など6地域が国家戦略特区に指名され、様々な規制の緩和が先行実施されます。雇用・労働関連の規制も対象です。話題になった解雇規制の緩和は見送られましたが、変えるのが難しい規制だからこそ、思い切った改革をいろいろ試行しながら、新しい制度の在り方を模索するのが重要です。従来の制度のままでは、厳しい国際競争に勝ちぬくのは難しいかもしれません。日本の将来を見定めるためにも、雇用を含めた規制改革の成り行きには注目すべきでしょう。
★「特区動くか 上・下」(2014年5月19日、20日)


参考図書

タイトル 著者 出版社
雇用改革の真実 大内伸哉著 日経プレミアシリーズ
労働市場改革の経済学 八代尚宏著 東洋経済新報社