5月25日 #30 インフレーション
先月末、日銀の黒田東彦総裁は、目標に掲げる物価上昇率2%を2015年度中に達成するシナリオを示しました。企業の物価見通しも「脱デフレ」の兆候がみてとれます。アベノミクスが掲げるデフレ脱却は実現できるのか。日本経済新聞でも何かあるたびにニュースや分析記事が大きく報じられています。
★「物価見通し 16年度2・1%」(2014年5月1日)
★「企業心理 脱デフレ色」(2014年4月3日)
もっとも、デフレがインフレに転じると実際にどうなるのかを正確に理解できている人は少ないかもしれません。戦後の日本にもあったような狂乱物価、つまりハイパーインフレーションのような状況になるのは考えにくいですが、モノやサービスの値段が上がるということは生活者にとっては負担が増すということでもあります。日本人は10年以上、値段が少しずつ下がっていくのに慣れてしまっているだけに、「こんなはずじゃなかった」と思うケースがでてくるかもしれません。インフレが生活シーンにどう影響するのかについては考えておく必要があるでしょう。
★「貯めたお金が傷んでいく」(2014年2月12日)
★「脱デフレは吉か凶か」(2014年4月27日)
価格の決定は企業活動のなかでもきわめて重要なテーマです。競争環境や受給のバランスは商品やサービスの分野によって大きく異なります。ある商品の値段は大きく上がっても、別の商品の値段はまだまだ下がるという状況も考えられます。2%上昇というマクロの数字も重要ですが、もっとミクロに注目して、個々の分野の価格の動向とその影響をみていくことも重要です。
★「物価考」企画(2013年7月から)
| タイトル | 著者 | 出版社 |
|---|---|---|
| インフレとデフレ | 岩田規久男著 | 講談社学術文庫 |
| ハイパーインフレの悪夢 | アダム・ファーガソン著 黒輪篤嗣、桐谷知未訳 | 新潮社 |

