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4月27日 #26 揺れる年金

講義余禄

公的年金は集めた保険料から年金を給付した残りを積み立てています。厚生年金と国民年金の計129兆円に上る積立金の運用を担っているのが、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)です。現在はその多くが国内の債券で運用されていますが、より大きなリターンを期待できる株式などの比率を高めようと、政府での議論が進んでいます。全国民に影響する重要な話なので、日本経済新聞でも折に触れ大きく報じられています。
★「公的年金、脱デフレにらみ運用改革」(2013年11月21日)
★「公的年金、インフラ投資」(2014年3月1日)
もっとも、高いリターンはリスクを伴います。昨年は日本株が大幅に上昇したため、公的年金の運用益も過去最高水準に達したようですが、追い風が常に吹いているとは限りません。安倍政権には、年金の運用改革で海外投資家にアピールする狙いもあるようですが、野放図にリスクをとるのは危険な考え方です。少なくとも、しっかりした運用体制を整えることが条件になります。私たちも理解を深め、政府の動きをきちんと見ておく必要があるでしょう。
★「公的年金、運用益最高に」(2014年1月9日)
★「社説 年金に過度のリスク運用を期待するな」(同年2月11日)
国や企業による年金運用には頼らず、加入者自らがある程度のリスクを取って老後資金の運用をしようという動きも広がりつつあります。確定拠出年金もそのひとつです。あらかじめ決まった枠で、企業が掛け金を拠出し、従業員が選んだ金融商品で運用する仕組みです。運用次第で受取額が変わるのが特徴で、将来の年金基金の積み立て不足発生を回避するため大企業を中心に導入が相次いでいます。加入者は500万人程度との試算もあります。自分の老後は自分で守るというのは大事なことだと思いますが、ただ昨年の株高局面でさえ、どの商品を選んだかで運用成績に大きな差がついているようです。こうした流れをさらに加速させるには、年金受給者への投資教育の充実が課題になります。
★「確定拠出年金と投資 上~下」(同年1月16日~18日)


参考図書

タイトル 著者 出版社
年金は本当にもらえるのか? 鈴木亘 ちくま新書
企業年金再生 永森秀和 日本経済新聞出版社