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1月11日 #11 人口動態と経済

講義余禄

少子高齢化に歯止めがかからなくなった近年、日本の人口の自然減や生産年齢人口の減少、これらが経済に与える深刻な影響についての重要記事が、日本経済新聞でも折に触れ報じられるようになりました。
★「生産人口8000万人割れ 自然減最大に」(2013年8月29日)
 「現役世代の負担一段と 『団塊』の年金重荷」(同)
★「人口自然減 最大の24万人 13年推計」(2014年1月1日)
 「出生数、過去最少に 死亡数は戦後最多」(同)
今回の講義でも論じられたように、根本的な少子化対策についてはもはや手をこまぬいている場合ではありません。やれるべきことはただちにやる、といった強い姿勢が国にも、企業にも求められます。ただ、人口動態を短期間のうちに変化させるような即効薬がないのも事実です。たとえ子供を産みやすい環境が整ったとしても、かつてのような人口ボーナスを享受できる状態に戻る可能性はかなり低いのではないでしょうか。
こうして考えてみると、いよいよ「定住」「移民」も含めた外国人の活用について、今まで以上に真剣に検討する段階に入ったといえるかもしれません。もちろん、島国・日本の国民感情などを考慮すればドラスチックな対策は難しいのでしょうが、やはりここでも「やれることからやる」という姿勢で、官民が知恵を絞るべき時代を迎えたといえそうです。日本は「人口」の在り方の再考を迫られているのです。 実際に、すでに様々な形で議論が始まり、具体的なアイデアも提示されています。
★「3年滞在で永住権 外国人技術者ら優遇 政府が新制度検討」(2013年7月10日)
★「大機小機 外国人が地方経済を救う」(同年10月3日)
★「外国人の労働者 育児支援に活用 リクルート系提言」(同年11月28日)
看護や介護の担い手となる東南アジアの人々の受け入れ態勢を一段と整備すべきでは、との声もあがっています。日本はアベノミクスによる経済復活の兆しや東京オリンピックの開催などで注目され、訪日観光客も右肩上がりに増えています。「日本に行ってみたい」と考える外国人が多いうちに手を打たなければ、いずれ優秀な人材も確保できなくなるでしょう。


参考図書

タイトル 著者 出版社
人口動態と政策 山重慎二、加藤久和、小黒一正 日本評論社
人口負荷社会 小峰隆夫 日本経済新聞出版社