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そのトップには、大切にしている一冊の手記がある。戦前、商社マンとして世界を股にかけて活躍していた父が、死の間際、自らの足跡を書き残した手記。そこに綴られていたのは、最後まで誇りを失うことの無かった
ビジネスマンの姿だった。中学2年で死別した父の遺志は、日本最大の石油会社を率いるトップに受け継がれ、後に彼が下した決断の礎となる・・。JXホールディングス会長、西尾進路。誰もが耳を疑う決断は、なぜ下されたのか・・?
石油元売り最大手の新日本石油と、6位のジャパンエナジーを傘下に置く新日鉱ホールディングスが経営統合し、今年4月に誕生したJXグループ。石油や天然ガスから金属まで手がける、この総合エネルギー・資源・素材企業グループを、初代会長として率いるのが西尾進路である。志望していた営業の経験は一度もなく、経理畑一筋。しかし西尾は、経理出身のリーダーにありがちな数字に強いだけの理論派ではなく、経理マンの枠に収まらない、度胸のすわったトップとして知られている。「数字から見ず、人から見る!」と語る西尾の決断。そこに浮かぶビジネスマンの矜持とは・・?
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