20
2016.03.13
天下の難所 旧街道を巡る ~神奈川県足柄下郡 箱根町~

今回ご案内するのは、日本有数の観光地、箱根。温泉に芦ノ湖など、多くの名所で知られる町だが、今回のテーマは、古の道、「箱根旧街道」。「天下の険」とうたわれた深山幽谷で、東海道を旅する人々を悩ませたという。そんな先人が歩いた旧街道を巡り、芦ノ湖畔にある箱根の関所を目指す。

  • 恩賜公園からの富士山

新宿から特急電車で85分。箱根の玄関口として観光客で賑わう、箱根湯元を出発。
寄木細工の町として知られる「畑宿」地区へ。「箱根細工」とも称される名物を、今も伝統工芸として脈々と受け継いでいる。そんな畑宿には、東海道の道しるべとして、これまでに歩いた距離を把握するために作られた「一里塚」も残る。

  • 街道の石畳

畑宿を過ぎると、有名な「七曲がり」。急こう配の坂がいくつも連続して現われる、旅人泣かせの難所だ。しかし、さらに大変な困難が待ち受ける。それは、七曲がりから山道を登っていく195段の階段、「樫木坂」。「けわしき事、道中一番の難所なり」と古い書物にも記されている。だが、登りきると、疲れも吹き飛ぶ絶景の名所「樫の木平」。標高600メートルにある見晴らし台だ。相模湾をはじめ、天気が良ければ横浜から東京、千葉の房総までも一望できるという。さらに、江戸時代から400年以上も続く老舗の名店「甘酒茶屋」もご案内する。

  • 旧街道休憩所

国の史跡にも指定される旧街道には、名前がついた坂がたくさんあるが、中でも見どころは茶屋を出てまもなくある「白水坂」。豊臣秀吉の北条氏の小田原攻めに由来するという歴史深い坂だ。さらに、「天蓋石」という巨石がある「天ヶ石坂」もご紹介する。

いよいよ芦ノ湖畔に到着。知られざる石塔・石仏群や、梶原景季の逸話が残る「身代わり地蔵」など、湖畔の見どころも紹介しつつ、旧街道の代名詞的存在の「杉並木」へ。樹齢400年といわれる杉の巨木が立ち並ぶ、情緒深い道だ。

  • 杉並木

さらに箱根の歴史を伝える「神奈川県立恩賜箱根公園」もご紹介。「旧箱根離宮」の跡地は、富士見の名所でもあった。芦ノ湖越しに見える富士山の絶景もお届けする。

  • 芦ノ湖と富士山

そしてついに「箱根関所へ」へ。2007年に当時のままに完全復元された名所で、関所を通る旅人たちに厳しい改めを行った「大番所」や、役人たちが日常生活を送っていた、江戸時代の生活がうかがえる「上番休息所」や「足軽番所」などもある。
時空を越えた歴史を感じる小旅行を、どうぞお楽しみに。

  • 関所