20
2015.09.27
神秘の十二湖めぐり ~青森・白神山地~

今回ご案内するのは、世界自然遺産・白神山地の山麓に点在する「十二湖」。
津軽国定公園に指定された趣の違う湖や池が、神秘的な表情を見せる。

  • シラガミクワガタ
  • ツガルミセバヤ

そんな十二湖があるのは、青森県西南部に位置する西津軽郡深浦町。
十二湖地域は、白神山地の麓、日本海側に位置する33の天然湖沼が集まっている場所。江戸時代の大地震で山崩れが起きて、合計33の湖や沼が出来たが、崩山(くずれやま)という山から眺めると12の湖沼が見えたことから十二湖と呼ばれるようになった。「鶏頭場(けとば)の池」は鬱蒼と茂るブナやミズナラなどの深い自然林に囲まれた池。その名の通り、鶏の頭のような形をしている事が由来。総面積は4万1150平方メートルで、十二湖最大。十二湖誕生のきっかけとなった崩山が森の奥に見える。標高およそ940メートル。8号目にある断崖絶壁の「大崩(おおくずれ)」という展望所から眼下を見おろしたとき、12の湖が見えたことから本当は33あるが「十二湖」と呼ばれるようになった。
そんな十二湖で最も人気を集める象徴的な存在なのが「青池」。青いインクのような、目の覚めるような青。湧き水の池。なぜこれほどまでに青いのかは、未だに解明されていないという神秘の池。透明度も高く、陽が差したその姿は思わずため息が出るほどの美しさ。春から夏にかけては明るい青、秋にかけて徐々に濃くなり、冬は黒く見えるようになるという。

  • 青池

青池の近くには、白神山地の特徴ともいえるブナの自然林。ブナ林から少し下ると、「沸壺の池」が現れる。青池に負けず劣らずの美しい色。青池よりもややグリーンがかった色で透明度も高い。平成の名水百選にも選ばれている。池のほとりにある桂の大木の根元からこんこんと白神山地の伏流水が湧き出している。

  • 沸壺の池

十二湖にある「八景(はっけい)の池」面積は11,500㎡あり、十二湖の中では比較的大きな湖。「王(おう)池(いけ)」は東湖と西湖という2つの池で形成されている。唯一釣りが許されている。ワカサギなどが釣れるという。
そんな池を取り囲むのは、白神山地の象徴ともいうべきブナの自然林。ブナは保水力が高く、雨を地中に貯える。そして、その雨水はろ過された後に、清流となって流れ出す。その清流が十二湖を清らかな水をたたえた湖沼を作りだしている。

  • ブナ林
  • ブナ林2

「越(こし)口(くち)の池」は十二湖の云われである地震によって川が堰き止められた事を証明しているように、池の中には立ち枯れした木が多く見られる。
「日暮(ひぐらし)の池」は王池の正面の道路を入ってすぐのところにある池で、畔を周回できる散策路がある。散策路沿いには、小さな鳥居と社がある。朽ちた朱色が、長い年月を思わせる。アメリカ合衆国のグランドキャニオンを思わせることから名づけられた「日本キャニオン」。緑の木々の間に見える真っ白な岩肌は圧巻。観光客の少ない穴場の西側には細長いL字型をした「長池」。青池ほどではないが高い透明度で、池の底が見通せる部分もある。オシドリのほか、アカショウビンなどの珍しい鳥も見られるので、野鳥愛好家たちの絶好の撮影ポイントとなっている。

  • 長池

「萱原(かやはら)の池」はひっそりとした森の中にあり、鏡のような池面に映る木々がきれいだが、あまり知られていない。その静けさは、白神山地の豊かな自然を感じさせてくれる。
「金山(かなやま)の池」は青池には劣るが、抜群の透明度を誇る。池から見上げる大崩は絶景。「四五郎(しごろう)の池」は長池のすぐ近くにある浅瀬のような池。水の中から何本も樹木が突き出し、独特の雰囲気を持っている。秋にかけて徐々に水がなくなり、湿原のようになるという。倒木も朽果て、苔が繁茂し、新しい大地の一部となる。今回はそんな白神山地をご紹介します。

  • アオモリマンテマ