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2015.04.12
知られざる屋久島 ~名瀑と美しい海~

今回ご案内するのは、世界遺産にも認定され、国内外から観光客が訪れる鹿児島県・屋久島。苔むした森や大きな屋久杉で有名だが、実は屋久島の魅力は森だけではない。その魅力とは、名瀑と美しい海。今回は、知られざる屋久島をご紹介。屋久島といえば、そんな豊かな森で有名だが、実は、滝や海などの水にも恵まれる島。日本一多いといわれる雨と、山々が生んだ名瀑と、青く澄んだ海も、屋久島の大きな魅力。そんな水の恵み溢れる屋久島を代表する三大美観とは。どんな素晴らしい光景に出会えるでしょうか。

三大美観① 半山ガジュマル

西部林道、島の西部に位置する車道。島で唯一、海岸までのすべての森が世界遺産の登録地に指定されている。そんな自然豊かな西部林道の中でも多く見られ、屋久杉と共に屋久島の森を象徴する樹木といえば「ガジュマル」。

ガジュマルとは 他の木の幹に発芽し、その木の養分をとりながら育つ。生長するにつれて幹や枝から、「気根(きこん)」と呼ばれる根をたらす。そして、いつしか宿っていた木を枯らし、大きな木に育つ。幹や気根が入り組んでいる様子「絡まる」が、「ガジュマル」の名の由来になったという説もある。

西部林道を南下した中間地区には、道沿いに屋久島最大のガジュマル「中間ガジュマル」が道路沿いにそびえている。樹齢300年といわれる大木が、小道をアーチ型にまたいでいる。

島内にはいくつかガジュマルが見られるスポットがあるが、中でもお勧めなのはガイドブックに載っていない、知られざる名所「半山ガジュマル」。世界遺産の一部である西部林道から山道を歩くこと20分で到着するガジュマルの森。静けさの中、豊かな自然を堪能できる。整備されていない、ありのままの姿。精霊が宿っているという伝承もうなづける、神秘的な姿。

  • 中間ガジュマル

三大美観② 日本の滝百選に選ばれる「大川(おおこ)の滝」

落差88m。日本の滝100選にも選ばれている名瀑。大きさ、水量ともに、数ある屋久島の滝のなかでも最大級を誇る。轟々と轟音を立てて流れ落ちる滝は圧巻。吹き上がるしぶきを浴びながら滝壺の真下まで近づける。エメラルドグリーンの滝壺は神秘的な美しさ。

さらに美しいのが、午後3時頃に見られることが多い、滝にかかる虹。水煙に浮かぶ虹は幻想的。自然が造り出した芸術。「雨の島」という異名の通り、日本一ともいわれる降雨量を毎年記録する屋久島。

島に降る雨を海へ運ぶ川は、円形の島の中央部から放射状に広がり、その数は約40にも達する。宮之浦川や安房川は最下流に河口を持ち、船の出入りも出来る大きな川だが、ほとんどの川は渓流のまま、海へ流れ込む。そんな中、この「トロ―キの滝」は、川が直接海に流れ落ちる、全国的にも珍しい「海岸瀑(かいがんばく)」という豪快な滝。一見大きな滝壺に見えるが、実はすでに海。落差は約6mと小ぶりながら、鯛之川(たいのこがわ)にかかる赤い橋と、標高940mのモッチョム岳を借景に、素晴らしい景観をみせる。「驚き」「轟」が、トロ―キという滝の名称の語源になったといわれる。

トロ―キの滝の上流にある。鯛之川の流れによってV字に削られた花崗岩の峡谷が続く。その間を渡って続く落差60mの滝。人が両手を広げた長さを「一(いち)尋(ひろ)」というが、滝の左側に見える一枚岩の壁は、千人の人々が手を広げたほどの大きさがあるということで「千尋の滝」と名がついた。

  • 大川滝
  • モッチョム岳とトローキの滝
  • 千尋滝

三大美観③ 浜辺から見る夕日

ラムサール条約に登録される、約800mの美しい砂浜が続く。コバルトブルーの海、花崗岩が溶けた黄色の砂浜が特徴。日本一のウミガメの産卵地でも有名で、5月下旬から夏にかけて産卵・孵化がみられる。

そんな「永田いなか浜」の中でも最もお勧めの絶景が、水平線に沈む夕日。沖合には口永良部島(くちのえらぶじま)が浮かび、夏は島の右手側、冬には左手側に夕陽が沈む。屋久島は雨が多いため、雲に邪魔されずに夕陽が見られるのは稀。日本で一番美しいと称される夕日。

ガジュマル、滝、海。屋久杉の森だけではない、神秘の島「屋久島」の魅力。絶海の孤島に浮かぶ小さな島は、美しい命の営みに溢れていました。

  • 永田いなか浜
  • 久島灯台と口永良部島
  • 屋久島灯台