アジアの風

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【第32回】2012年11月10日放送

角野秀哉さん(すみの・ひでや)さん
有限会社角野製作所 代表取締役社長 角野秀哉さん(すみの・ひでや)さん 昭和34年生まれ。父親の会社を引き継ぎ社長になるが、他社と同じことをやっていてもダメだ!と自分の代で方向転換をはかった。本業は航空機や自動車部品の精密加工だが、昔から環境に興味があり水資源の豊かな岐阜の土地柄を生かし地元で何かできないかと考えていた角野社長。新たなチャレンジとして初めてオリジナルの製品の開発を目指し、目をつけたのが水力発電だった。

太陽光発電や風力発電など自然エネルギーに注目が集まる中、新たな水力発電が誕生しました。その名も"ピコピカ"。世界に類を見ない持ち運び可能な超小型の水力発電です! これを開発したのは岐阜県恵那市にある有限会社角野製作所。

ピコピカの特徴は「超低落差・小水量でも発電できる」、「幅30cm以上のU字溝に置くだけで水が流れていれば24時間安定して発電できる」という事です。
これらを可能にしたのが螺旋形式水車でした。

昔から恵那の水に恵まれた環境をなんとか利用できないかと考えていた社長の角野さんは、国内で小水力発電の研究・開発を手がけてきたNPO法人の駒宮さんや、息子で社員の雅哉さん、裕哉さんと協力しながら、より効率よく水の力を使うため流体学を学び、何度も計算と試作品作りを繰り返し、小水力発電装置"ピコピカ"の開発に成功しました。

しかし販売を目前にしたとき、大きな問題が発覚したのです。それは「水利権」でした。どんな小さな水路でも一級河川から引いた水を使う場合は、国土交通省などの許可が必要だというのです。この水利権の影響で国内での販売は難しいという現実に直面しました。

そこで、角野社長は無電化村や電気の供給が悪いところも多いアジアの途上国へ光を届けたいと考え、まずは農業大国ベトナムを目指しました。そしてコンサルタントから返って来たスコアシートは20点満点中、15点と高評価!電気の届かない農村も多くチャンスはあると分析しましたが、盗難対策には十分注意が必要だということです。さらに販売するにあたっては、例えば村の村長さんなどを巻き込んでいって、村人全体の理解を得ることなどの活動が必要とのことでした!
続いては経済成長著しいミャンマー。コンサルタントから返って来たスコアシートは20点満点中、15点とまたしても高評価!国全体の電気事情が悪く、農村部の電化が遅れているからとの判断です。販売方法に関してはミャンマーの人々は公共性が高く、日本の企業が来ることはウェルカムだと考えているため、現地で外務省のODAを使うなどの公的な手段を用いて、地域が潤うという考えを持つことが必要だということでした!
コンサルタントとの会議を終えて「勇気を持って一歩前にでたいなと思っています。」と手応えを掴んだ様子の角野社長。 電気のある生活がしたい。そんなアジアの人たちの切実な思いに応えるため、角野社長の新たな挑戦が始まります!!

岩永智之さん(いわなが・ともゆき)
●ミャンマーコンサルタント
グローバルイノベーションコンサルティング株式会社 代表取締役  岩永智之さん(いわなが・ともゆき)さん 中小企業(主に製造業/IT)のミャンマー進出をサポートしている。
国内ではOSS(主にRedhat製品)に精通したバイリンガルのIT技術者の派遣・開発・パッケージ制作事業を行っている。
西尾正人さん(にしお・まさと)さん 
●ベトナムコンサルタント
インテリジェンス i-common company 所属  西尾正人さん(にしお・まさと)さん 元外資系商社でASEANの販売戦略に精通している。
中小企業とシニア層のマッチングを行い、シニア層の活躍の場創出とともに、中小企業の経営支援を行っている。