【第31回】2012年11月3日放送
- 株式会社アイエフリバース 代表取締役 五十森達哉(いそもり・たつや)さん 現在38歳。前職ではベンチャー企業等のコンサル業務に従事。顧客であったクイックウォッシュの前身企業に共同経営を持ちかけられ、環境問題が深刻化していた当時、「水」を使わない節水型洗車が世の中の役に立つのではと思いつく。2008年に株式会社アイエフリバースを立ち上げ、複合商業施設の駐車場内で行う洗車サービス業務「クイックウォッシュ」を、現在福岡を中心に7店舗展開。
今回ご紹介した企業は、福岡県にあるアイエフリバース。この会社が生み出したサービスは、これまでの「洗車」の概念を覆す洗車サービス、“クイックウォッシュ”です。
大型ショッピングセンターの買い物客をターゲットに、駐車場の停めたその場で洗車してくれます。
このサービスを可能にしたのは、洗車に使われる魔法の溶剤!ヨモギや柿の葉といった自然由来の油分を使って汚れを包み込み浮かせます。そのため通常の洗浄液を洗い流す大量の水を必要としません。2リットルの水に数量入れるだけで、車一台を洗い上げるのです。この溶剤によって、隣の車に洗車の水がかかることもなく、駐車場という狭い空間の中で洗車をする画期的なサービスが誕生しました。
現在福岡を中心に7店舗展開しているこのユニークな洗車サービスで、モータリゼーションが加速するタイに展開したいと、五十森社長は考えています。早速現地コンサルタントに採点を依頼すると、結果は13点とまずまずの評価。タイでは大型ショッピングモールの建設ラッシュで、クイックウォッシュのニーズは高そうですが、すでに大手洗車業者も類似するサービスを展開、洗車サービスが確立されているというのです。しかし、まだ洗車サービスが導入されていないホテルや高級コンドミニアムなどの宿泊施設に参入できる可能性もあるとのことで、チャンスはありそうです!
そんな中、後藤さんからもう一カ国提案が!それは番組初となる西アジアの国、アラブ首長国連邦。豊富なオイルマネーを背景に中東随一の金融センターであるドバイは、実は2010年に自動車保有台数は100万台を達し、10年後にはその数500万台を超えると予測されている程の車社会なのです。スコアシートも16点と高評価!!年に2回程しか雨が降らない気候から砂まみれの車が多く、定期的に洗車が行われていることから市場性は高いとのこと。更に、湾岸諸国は日本に対する信頼度が高く、きめ細やかで質の高いサービスをアピールできるというのです。懸念事項としては、現在水不足に対する国民の意識は低いという点ですが、政府レベルで環境配慮に取り組む動きが始まっているので、クイックウォッシュは更に評価されるだろうとの可能性も提示されました!
現地からの嬉しい報告に、社長も「すぐにでも行きたい」と意気揚々!!
クイックウォッシュが、東南アジアから中東に至るまで、洗車サービス市場を席巻する日も遠くないかもしれません。