アジアの風

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【第12回】2012年6月23日放送田中金属製作所

前田芳聰さん
田中金属製作所 田中 和広さん 1968年生まれ、現在44歳。 地元部品加工会社に就職、5年間修行を終え真鍮部品加工の職人として家業を継ぐ。 水栓部品加工の傍ら自社商品 節水シャワーアリアミストを開発し事業化。通販番組などで大ヒット。その後、節水による経費削減を目的とし事業所向けへの販売を行い、スポーツジム・ビジネスホテル・自衛隊施設など、導入実績は多数。現在、アリアミストの気液混合技術を基盤にしたマイクロバブル商品開発を行っている。 平成22年には経済産業省より「美山の水栓バブル」技術を活用した空気混合式高機能シャワーヘッド等の開発・製造および販売」で地域資源事業認定を受けている。 経営理念は「誠実な経営活動を通じ、会社の永続的な発展と全従業員の幸せを追及すると共に、地球社会への貢献をおこなう」。行動指針は「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」

エコ商品が溢れる現代。店のシャワーヘッド売り場に目をやれば、商品パッケージには“節水”の文字が。今回ご紹介した企業は、そんな節水シャワー市場で注目を浴びている田中金属製作所です。 水栓バルブ発祥の地と言われる岐阜県山県市。最盛期には150社ほどのバルブ関係会社や下請け会社があり、田中金属製作所も、そんな企業の中の一つでした。父親が始めた会社を継いだ、2代目社長の田中和広さんは、中学卒業後、同業の会社に就職。5年間勤めたのち、家業を継ぐために戻った田中さんは、下請け会社からの脱却を計り、自社製品の開発に着手しました。

試行錯誤の末に出来上がったのは、驚きの節水力をもったシャワーヘッド“アリアミスト”。シャワーの穴を小さくしたり、内部の水量調整バルブを小さくするといった従来の節水方法ではなく、シャワーヘッド本体に空気穴を開けることにより、空気を含んだ柔らかなシャワーで快適さもキープすることを実現。さらに、空気穴をヘッド上部にすることにより、水流を止めた時の水漏れを軽減することに成功しました。そんなアリアミストは通販番組で1日15000本を売り上げるなど大ヒット!

そして今回、田中社長がアジア展開を目指す一つ目の国は中国。エコ意識が低いかと思いきや、節水洗濯機がヒットするなど、この節水シャワーが受け入れられる環境はあるようです。また、現地の専門家からは、日本製品のブランド力を高く評価してくれるデベロッパーに売り込むことで、無理な値下げをすることなく販売可能という嬉しい評価に、社長は自信を深めたようです。

さらに、田中社長が中国の他に狙うシンガポールからは、現在国民一人一人のエコ意識は低いものの、将来的なニーズは見込めるという評価が。また政府の資金援助によって、シンガポールを拠点にさらなる展開への可能性もわかりました。

しかし番組ナビゲーターの後藤さんからは、パッケージのインパクトの薄さや、商品本体に企業名や商品名がないことなど、ブランド力の弱さを指摘されました。

後藤さんや専門家からの意見を聞き、アジア展開への意気込みを新たにした田中社長。 果たして、心熱き社長が生み出した快適節水シャワーヘッド“アリアミスト”は、アジアの水不足に一役買うことができるのでしょうか!?

中野好純さん
船井総合研究所 上海現地法人 代表 中野好純さん 米国系大手消費財メーカーにて新製品の市場導入プロジェクトのプロジェクトマネージャーを歴任の後、1998年船井総合研究所入社。それまでの経験を生かし、多数の海外関連のコンサルティング案件を統括。2012年より船井総合研究所上海現地法人の責任者として上海に駐在、コンサルタントとしても更に活動の幅を広げている。主に中国(都市部)の消費財・サービス系関連の販路開拓、マーケティングが専門。
小林 昇太郎さん
船井総合研究所 東京経営支援本部 経営コンサルタント 小林 昇太郎さん 商社、非鉄金属メーカーを経て船井総合研究所に入社。現在は、日本企業のアジア進出に向けたビジネスプラットフォーム構築等を手掛ける。また「日本をはじめ世界の富裕層ビジネスのいまを知ることが、多くの経営者が抱える経営課題を解決する」と考え、富裕層ビジネス研究会を主宰し、このテーマでの講演、取材なども多い。著書は「ビリオネアビジネスの極意」、「絶対に断れない営業提案」などがある。