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近藤浩一路 「採果」

screenshot 山梨県立美術館に所蔵されている近藤浩一路の作品「採果」を取り上げる。

 山梨県勝沼町は、ぶどうの生産地として全国に知られている。毎年季節になると、美しいぶどう棚と収穫に励む人々の姿が、あちらこちらで見ることができる。そんなシーンを墨画に描いたのが近藤浩一路の「採果」。色とりどりのぶどうの粒や、ぶどう棚からこぼれる日差しを、墨の濃淡だけで見事に描いた作品だ。

 近藤浩一路は1884年に山梨県に生まれ、画家を志して東京美術学校に進み油彩画を学んだが、その後、墨画に転向している。光と影のおりなす世界を、微妙な墨の濃淡で表現して、独自の墨画作品を数多く残している。「採果」は、そんな近藤浩一路の作風をよく表している作品だ。

 山梨県勝沼町の美しいぶどう畑の風景を紹介するとともに、勝沼町に残された近藤浩一路の足跡をたどる。「採果」にまつわるエピソードを解き明かしながら、墨とぶどうに込められた近藤浩一路の想いを探る。