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極めし

2018.09.18 原作マンガとドラマでの違い

今回はタイトル通りに原作と映像化した時の違いについて。
ドラマオリジナルのストーリーなども出てくるドラマ極道めし。原作は様々な登場人物が出てくるオムニバス形式で進みますが登場人物をそれほど劇的に変えられないドラマでは、原作エピソードをアレンジしたりオリジナルでストーリーを作ったりします。
第9話でのグッとくるエピソード、坂井(柳沢慎吾)がやけっぱちで浮かれた世の中の連中にイラついてクリスマスケーキを盗む…というのは原作をかなり活かしています。

原作でケーキを盗むのは不良の16歳の高校生。やさぐれて世間に対して斜に構えている不良少年を諭すのは老いた制服警官。ちょうどその少年と同じくらいの歳の息子を10年前に病気で亡くしていた。その息子のお供え物として買っておいた好物のシュークリームを坂井に分け与える。更生してほしいという思いを込めて…という設定。
ドラマでは、柳沢慎吾さん本人に演じてもらうか若い役者さんに演じてもらうことになります。1話の魔法のカツカレーではさすがに子供時代の話なので子役に演じてもらいました。しかし、今回は何とかして独特の切なさを表現したかったので柳沢さん本人に演じてもらおうと。なので設定を変更しました。
大人の坂井がやさぐれてケーキを盗む。そんな坂井を諭すのは若い制服警官。20年前、彼はちょうど坂井と同じくらいの歳の父親と死別していた。お供え物として買っておいた父親の好物のシュークリームを坂井に食べさせる。犯罪者を作るのではなく更生してほしいという気持ちを込めて…という展開。

このように原作をうまくアレンジさせてもらうこともあります。 極道めしの出演者の方々はギャグからホロっとする話しまで本当に上手ですので、何とか子役でなく本人で成立するようにアレンジさせていただきました。 原作とはまた違った味わいになっております。 そしてこの警官役の石黒英雄さん。

極道めしのプロデューサーや監督などのスタッフで10年以上前に制作したドラマ24「エリートヤンキー三郎」の主演俳優です。あの当時まだ10代の高校生でした。久しぶりにご一緒しました。変わらず素敵でした。

他にも原作をまんまでなくアレンジしたネタ。
第8話の荒木(小沢仁志)のすすきのの風俗店店長時代の鍋焼きうどんのエピソード。

ペパーミントちゃん(蒼井そら)やうららちゃん(椎名香奈江)が素敵に活躍。
原作とは変更点もありながら切ない素敵なストーリーに。
何よりシャケといくらのおにぎりを雑炊にして食べるのが旨そうです。

そしてまたも荒木のエピソード。第2話の白米と野沢菜。
ヤクザもんの荒木が鉄砲玉の仕事をしくじって逃走。気が付いたら実家に戻っていた。そこでは何にも訊かずに母親が朝飯を出してくれる。献立は昔から食べていた煮物と野沢菜と白米。

離れていたろくでなしの人生と母親の優しさが身にしみる…という原作とほぼ同じ展開。
いい話です。
でも、乗り込んでくる刑事に連行されるところでは、原作とは違います。

原作もドラマ版もどちらもグッときます。
変えるのは実写にしたときに成立するか…や時代が違う…、はたまたはてても予算的に実写化できない…。様々理由はあります。
そんなことを考えながら原作マンがとドラマを見直してください。
別の楽しみ方できます。

©土山しげる/双葉社

2018.09.08 旨いっ!世界に広がる即席麵はラーメンであってラーメンでない!?

今回、坂井(柳沢慎吾)がたまに実家から送られてくる食料品が詰められた小包に救われるエピソード。昭和の独り暮らしアパートにはこんなことよくあったのでしょう。
小包に入っていた様々な食材の中、取り出したのは袋麺。
美味しいですね。
20世紀の偉大な発明と言われる日本発の即席麺は、東南アジアでは既に当たり前の食材。世界各地に広く浸透しています。
東京タワーが完成し長嶋茂雄が巨人に入団した1958年に、チキンラーメンが発売されました。当時は35円。うどん1玉6円だったので非常に高価だったとのこと。売れないかと思いきや爆発的ヒットします。その後1971年に袋麺ではないカップラーメンが登場。あの大事件・浅間山荘の生中継で、弁当も凍る極寒の中、機動隊員が食べる姿が旨そうで世に広まったというのは有名な話。
今やその種類は何と1000を超えるほどのバリエーションがあるとのこと。そんな即席麺。
実家から送られてきたのは、エースコックのワンタンメン。

1963年に発売された半世紀以上の歴史を誇るワンタンメン。

麺に付いていた白い物体はワンタンなのでした。食べたこと無い方は「何だろう?」と思ったことでしょう。
チキンラーメンもチャルメラも同様に、この手のレトロな雰囲気が独特に旨そうな感覚を漂わせます。
そう、即席ラーメンは、ラーメン屋さんで食べるラーメンとは違う独特の世界なのです。これは缶コーヒーなどと同様で、メーカーは本物に何とか近づけようと努力を重ねてきたと思います。しかしながら喫茶店で飲むコーヒーとは別の味わいがある缶コーヒーは、“缶コーヒー”という別の飲み物なのです。ですので即席ラーメンも同じようにラーメンであってラーメンでない独自の世界なのです。恐らくメーカーは開発依頼60年間、本物に近づけるよう試行錯誤を重ねてきたと思います。数年前の大ヒット「マルちゃん製麺」のような生麺タイプ、昔ながらの油で揚げた麺。どちらも美味しいです。しかし油で揚げたいわゆる即席麵の独特の味わいは非常に尊いです。
ですので、筆者(番組プロデューサー)はいい意味でチープな味わいの袋麺は、独特の味を守って欲しいと思っております。

そんな袋麺に卵を落とし鍋のまま食う。
なぜか美味そう感が増します。シンプルだからこそいいのですね。

長ネギくらい入れるか迷いました。あと、ハムも入れとくか。

でも、脚本上そのあとに「救世主(ママ)スペシャル」が出てきます。
特別に豪華に具を投入。
キャベツ、魚肉ソーセージ、焼鳥の缶詰、海苔の佃煮、ふりかけ・・・。
実は台本上はいろいろ入れて無茶苦茶になってしまう・・・とうつもりで台本を作りました。そのため最初のラーメンは卵だけのシンプルに。
しかし、「救世主(ママ)スペシャル」を撮ってみると意外に無茶苦茶じゃないぞってことに。まぁまぁ不味くない感じに。
いや、旨そうだね。
かなり旨そうだぞって。

こうなったのは、やはり即席麺がどんな食べ方をしても、その実力を発揮し美味いんだってことなんでしょう…とつくづく思ったのです。
日本の発明品 “即席麺(インスタントラーメン)袋麺&カップラーメン”は、やはり偉大なり。

2018.08.18 またも味が濃いものをついつい求めてしまう…

この作品はグルメ番組にもかかわらず、“野沢菜と白米”や“漬物”はては“湧き水”なんてもので美味さを追求しています。
ですが今回は基本に立ち返り、たっぷりこってり味の濃い食べ物がたくさん登場します。
色々な書物などでも語られているように刑務所から出所する人が最初に食べたい料理としては、寿司、ラーメンと餃子、甘いもの…等々。もちろんビール付き。
寿司など新鮮な“生もの”を食べたいってのはよく理解できます。また味付けも、必要な塩分量ピッタリだったり油も使いすぎずきっちりに作られた食事です。そのため刑務所の中にいると太っていた人は程よく痩せるとのことで大変健康的な生活なのだそう。
しかし、そんな健康的な食事過ぎるのは味気ないものと感じてしまうものです。
やはり出所して食べたいのは、新鮮な生ものやコッテリとした食べ物だったりジャンキーな食べ物。某番組で堀江貴文(ホリエモン)さんも出所して食べたかったのはファストフードとのこと(照り焼きマックバーガー)。味の濃いものに惹かれてしまうものです。

さて、カツ丼。
出所した人の食べたいランキングでもかなり上位にいます。昭和のテレビでは取り調べで「カツ丼でも食うか」なんて振舞われて自白する…というシーンがよくありました(因みに本当は弁当が用意されているし、もし食べたとしても自分で払わされるらしい)。味が濃く、しょっぱくて甘い味付けの肉とゴハンがお腹と心を満たしてくれるのでしょう。
カツ丼は、極道めし1話でも議題にあがった、コロモが濡れていて美味しい食べ物No1です。

八戸(徳井優)が出所して食べたのはカツ丼。美味そうです。
刑務所生活が長かった八戸は付け合せの漬物でさえ味が濃く美味しいと感じる。味付けや油っこさなど娑婆とは全然違うのでしょうね。更には全く同じものだとしても自由な環境で自分の意志で選んで食べるものはやはり美味いのでしょう。

豚カツと玉ねぎを割下で煮て卵でとじるというカツ丼(卵でとじるだけでなるべく煮ないで出す店もあります。それだけコロモのサクサク感を堪能できる)。
定食屋から蕎麦屋、更には町の中華料理屋でも出される守備範囲の広いメニュー。
上に三つ葉が載るタイプやグリーンピースが載るタイプ、更には刻み海苔が載るものも。
それどころか日本全国には様々な種類のカツ丼が存在しています。卵でとじるスタンダードなものから、北陸では単にカツ丼と呼ばれるウスターソースや特製ソースをかけた“ソースカツ丼”。岡山のデミグラスソースをかけた“デミカツ丼”。新潟などの醤油ダレにつけた“タレカツ丼”。他にも“あんかけカツ丼”や“味噌カツ丼”、沖縄のカツ丼に至っては野菜の炒め煮がカツの上にかかったカツ丼など。更にはトマトソースの“トマトカツ丼”や“カレーカツ丼(カツカレー丼ではない)”など本当にバラエティに富んでいて奥が深い。
丸山(キャッチャー中澤)はソースカツ丼を主張。

今回意外な攻撃で来た“塩カツ丼”。塩昆布と岩塩(もしくは塩ダレ)だけで食べるそうな。卵でとじたり煮たりしないのでコロモのサクサク感を楽しめる。
コッテリばっかりではいけませんね。八戸も途中のアクセントとなる漬物が良いって言ってました。
奥が深いです。

他にも小津(今野浩喜)が喫茶店で食べるフレンチトーストが美味しそう。
チョットお洒落な食べ物っぽいフレンチトースト。会社の金で高級からB級まで美味い物を食いまくる小津。
時は昭和。家で手軽にコーヒーなど飲めなかったため大変重宝した喫茶店。一人暮らしの学生などは下宿にキッチンなどありませんので軽食やコーヒーを飲みに出かけます。
アルコールを出さないとされる純喫茶は、インテリアなども昭和の香りが漂い雰囲気だけで美味しく感じます。そんなところで食べるフレンチトースト。喫茶店で食べるナポリタンとも一味違い楽しい瞬間です。まさに喫茶店は時間と空間を買うのです。
美味そう。

2018.08.11 大人になってもやはりハンバーグ!

ハンバーグにもいろいろあります。
デミグラスソースやバーベキューソース、和風や照り焼き、更には煮込み・・・。
今回は駆け出しの力士さん・丸山(キャッチャー中澤)が食べる超巨大爆弾ハンバーグ。しかもチーズ入りの話。
よく言われるように番付が低い力士さんは、肉などの具を先輩たちに全部食べられてしまうためなかなか食べられない。なので肉に対する渇望が半端ではない。

そんな時に出された巨大な肉の塊。

子供も大人も大好きなハンバーグ。今回は、肉汁がさく裂する超巨大ハンバーグ。
何と800グラムの肉と200グラムのチーズが入った、合わせて1キロ越えのハンバーグ。

さすがにこれくらいの大きさになると、大きすぎて自重を支えられません。ぐしゃあって崩壊してしまうのです。豆腐屋さんの切る前の大きな豆腐が水の中に浮いているのと同じです。
実際のキャッチャー中澤さんは身長180cm越え、体重150kg越えの方なので比較が分かりにくいのですが、普通の役者さんだったら驚くほどの巨大ハンバーグです。
獣の肉をそのままいただくって感が少なからず残るステーキは、そのままの素材としての肉肉しさが感じられます。それに比べハンバーグは、肉を挽く行為を経るため、肉肉しさが減じられ食べやすく味も染み込みやすい。そのため子供にも受け入れやすく、子供にとっての御馳走上位に常にランクインするのではないでしょうか。更に子供の頃植え付けられたからか、大人になってもやはりみんなが大好きなのです。
そんな大好きなハンバーグを「もう無理」っていうくらい食べたい。
子供の頃、バケツで作ったプリンが食べたいと夢想したかのように。そんな夢を叶えるかのような巨大な肉の塊です。

これくらいの大きさだと、なかなか焼けません。
鉄板で焼いた後、オーブンで良いレア加減でおまけに肉汁が良い感じで動くくらいに火を通します。
そして、真ん中に入ったチーズ。
意外にやってみると難しいのです。これほどの大きさだとチーズが真ん中に来ない、何度もやり直します。

そして、なかなか焼けない大きさのこのハンバーグ。苦労して焼いたら焼いたであっつ熱で全く冷めません。勢いよく食べなければならないキャッチャー中澤さんは熱かったと思います。アリガトウ。
このキャッチャー中澤さん、食べるの大好きな方。とはいえ、美味しそうに食べるためにはロケの弁当は食べない方がいいってアドバイスしてもあまり響いていません。あの名優・高倉健さんは出所して何かを食べるシーンの前は絶食して撮影に臨んだ…なんて話をしましたが、全く気にせずわしわし弁当食べてました。

2018.08.04 旨みをとにかく叩き込め・・・チゲ

1話でカツカレー、2話で野沢菜と白米、3話で餃子という日本人にとて超ウルトラの王道で攻めてきたが、今回は韓国朝鮮料理・チゲです。

激辛カニカニ味噌チゲ鍋でござい!って一平(福士誠治)が熱く語る美味いもの話。

なんだか盛りだくさんの響きの料理名ですが、チゲ鍋の"チゲ"って何なの?という疑問から、結果、“激辛カニカニ味噌鍋鍋”であることが判明した一品。

この料理のテーマは、とにかく色々な風味を味わえること!

昆布と大根とキムチと味噌でベースを作り、下味のキムチとヤンニョムの辛味に加え、ワタリガニ、カニ味噌、アサリ、バターで炒めた後発キムチ…それぞれの旨味が絡み合い、絶妙でマイルドな辛さを演出しています。うーん、美味しそう。一平が食い逃げしたのにまた店に来てしまうのも頷けます。

ちなみに、一平が落語のように話していた“新鮮とれたてワタリガニ”の台詞…実は台本では当初、“ボイルされたるワタリガニ”という台詞でしたが、「カニの旨味も存分に加えた方が美味しいのでは?」というフードスタイリストさんのナイスアドバイスにより、ボイル前のワタリガニを使用することになりました。ワタリガニから出る濃厚な旨味が加わり、一層深みのある味わいになりました。

そういえば、一平がチゲ鍋…鍋鍋を食べる撮影が行われたのは6月19日。
そう、この日はサッカーW杯日本対コロンビアが行われた日でもありました。
日本勝利という熱い展開に、ロケ地近くの家々から大きな歓声が聞こえてくる中、一平は熱くてから〜い激辛カニ味噌チゲ鍋をハフハフと頬張っていたのでした。

2018.07.28 “パリパリ”か“もっちり”か…餃子

カレーやラーメンと並んで、日本の国民食と言っても過言ではない餃子。
カレーやラーメンと同様に餃子も外国から来た食べ物のように思えますが、日本で独自の進化を遂げてきた日本を代表する食べ物です。今や外国でも日本の餃子が人気とのこと。

そんな餃子。水餃子、蒸し餃子、揚げ餃子…といろいろありますがやはり焼き餃子。

皮の味わい方も、もっちり、パリパリ、羽…などいろいろ。
たれについても人それぞれ。
八戸は普通に、醤油1、酢1、ラー油1の配合。
小津は、醤油1、ラー油1、酢3。
荒木は、醤油1、ラー油5、酢0.5とのこと。
坂井はポン酢で食べるとのこと。もしくは酢に胡椒を入れただけで食べるのも。

そして荒木の食べ方。餃子をラー油の中に入れ箸でつぶしぐちゃ混ぜにすると、オリジナルの食べるラー油ができるとのこと。ゴハンの載せると美味しそう。

もう一つ。付け合わせの中華スープに餃子2つを入れ、またも箸でほぐしてぐちゃ混ぜに。

美味そう。

今回の設定では一平が食べた美味い餃子は鉄鍋餃子。
撮影で美味しく映るようまたも苦労して作りました。
鉄鍋の中でぎゅうぎゅう、ぷっくりと隣同士ぴったりとなるために工夫が必要でした。
更に見た目にもちっとした感じを出すために皮の厚さを何種類も試しました。
そして結果、厚めの皮を求めて専門業者に特注して作ってもらいました。
そのためとてももっちりした感じに仕上がってます。
もちっとした見た目だけでなく、とても歯ごたえのある餃子になりました。
福士くんや遠藤くんも美味そうにバクバクと食べましたが、熱いだけでなく顎が疲れたかもしれません。

パリパリの餃子もいいですね。今回は中国の餃子のようにもっちり餃子。
美味しかったです。

2018.07.28 撮影のお店の話 第3話

極道めし、撮影したお店の話。
3回目となる今回は詐欺師の坂井(柳沢慎吾)が逃走中に寄った居酒屋。
とんでもなく美味しそうに焼く焼鳥が出た店は、上野の近く文京区湯島の「虎蔵」。

時にこの番組では、ロケで使用させてもらっているお店の食材ではないものを撮影用として登場させることもあります。
しかし、この焼鳥は、「虎蔵」さんの焼鳥をそのまま撮影させてもらってます。
たれをたっぷりつけて焼き、ある程度焼いてからまたつけての2度焼き。炭火です。
昨今「焼鳥は塩で!」って方が多いですが、たれは店の味がそのままダイレクトに出るので、その店の実力を測るのによいですね。
とても美味しいです。

2018.07.25 撮影のお店の話 第2話

今回、極道めしでは、登場するお店は実際の場所とは違う設定で登場しています。ということで第2話で出てきた料理とお店の話です。

◆第2話で原一平(福士誠治)が牛丼の話をするのはこのお店。

隠れ家的居酒屋「品川亭」は、名前とは違い西新宿にあります。
角筈近くの裏通りからさらに小道を入ったところにひっそりと佇む店の中は、こじんまりとしながらいたるところに七福神や様々な民芸品、木札のメニューなどがひしめき合っています。

メニューも酒呑みにはたまらないつまみがズラリ。酒の種類もいろいろあります。
外観から内観、料理も酒も、昭和の面影が炸裂する味わい深い居酒屋です。

因みに、原一平が食べた牛丼は番組が用意したものです。あしからず。

◆そして、八戸(徳井優)が若い頃に警備員として働いていた時フラッと入ったパン屋さん。

場所はまたしても浅草。
正面の入り口にあるショーケースには懐かしいパンが並ぶ、浅草らしい昭和の古き良き風情のパン屋さん「テラサワ」。
クリームコロネやミルクパン、シベリア、メンチバーガーや焼きそばパンなど甘いパンから惣菜パンまでたくさんの種類が並んでいます。そしてパンだけでなく人気があるのはプリン。
地元の人だけでなくその味を求めて遠方からも客が来るらしい。

◆とどめに坂井(柳沢慎吾)が高校時代に母親に作ってもらったという弁当・サンマの蒲焼弁当。

缶詰はちょうしたの蒲焼を使用。
サンマの蒲焼の缶詰といえばこれ、田原缶詰株式会社、ちょうした印のロングセラー商品。味、照り、香り都」三拍子揃った特性たれを使用、遠赤焙焼きでじっくり焼き上げた味。
そんな缶詰の料理は、弁当にこそふさわしい。冷めても美味しく食べられる絶妙な味付けと仕上げによって完璧な上がりの弁当となっている。

因みに高校生の坂井(17歳の設定!慎吾さん有難う御座います)は、校内で七輪で焼いた弁当を1個1000円で販売。

2018.07.24 やはり究極の基本、白米のゴハン

あまりにも紋切り型で陳腐にも聞こえる表現ですが、日本人にとってやはり基本であり最も大切な食べ物”ゴハン”=白米。おにぎりや寿司あんど冷めても美味しいですが、やはり炊きたてとなるとその美味しさはとびきりです。
今回グルメドラマながら第2話でいきなり白米と野沢菜という超ウルトラシンプルなメニューでクライマックスに挑みます。
日本人なら誰もが好きだと思われるお米ですが、逆にあまりに基本すぎて”空気”のような存在なのかもしれません。シンプルだからこそ画と芝居だけで伝えるのは難しいです。
とはいえ炊きたてのゴハンと美味しいおかずがあれば何杯でもいける…という方も多いと思います。”ゴハンのお伴”といえば梅干し、明太子、海苔の佃煮…等々。
伝えるのは難しいですがやはり強力です。

今回は暴力団組員・荒木が逃亡の途中、無意識のうちに向かってしまった実家で食べる朝食について。
設定では荒木は25歳(小沢さんいつも無茶言ってスミマセン)。敵対する組のボスを殺せと命じられしくじってしまいます。仲間は殺され怖くなった荒木は逃走。逃げれば敵対する組だけでなく自分の組からも命を狙われてしまう。
無我夢中で逃げ、気がついたら故郷の山形にある実家に。
実家は農家だ。一人息子の荒木はグレて若いうちに家を飛び出しヤクザもんに。
母親・ふじが早朝の野良仕事から戻ると、長いこと寄り付きもしなかったろくでなしの息子がいた。
母親は何も尋ねることもなく「腹減ってるだろ、朝飯食え」と迎え入れる…。

お米のゴハンを美味しく食べることと、映像として美しく撮るには大切なポイントがあります。
それはお米の鮮度。
”新米””古米”といった区分けがありますがそれとは違い、玄米から精米したてのものが鮮度が良いとされています。米を“つく”っていうあれです。”つきたて”のお米。
玄米に比べ精米したお米は遥かに酸化しやすいのです。精米した瞬間から鮮度は落ちていき、酸化が進むと味は落ちます。もちもちとした粘り気も減り、表目のツヤも失われ見栄えも良くなくなります。
ですので撮影では精米したてホヤホヤのお米を使用しています。
若い頃、外国を長く旅して日本に帰ってきた時、茶碗に盛られたツヤツヤの白米を見て輝く真珠のように見えたことを思い出します。
そんな鮮度の良いお米を、長すぎずタップリと水に浸した後、丁寧に炊きます。
劇中の荒木の設定通り、お米は山形の「つや姫」を使ってます。
おかずは、高野豆腐としいたけ、いんげんの煮物と味噌汁。そして野沢菜。
野菜はもちろん荒木の母・ふじさんが自分の育てたものです。

ヒットマンとして生きた心地のしなかった荒木。小さい頃食べた母親の煮物の高野豆腐を一口食べた途端、味覚が戻ります。
そして、味はしっかりついているにもかかわらず、醤油に野沢菜をちょっとだけ付けます。それでゴハンを巻いて食べます。
ゴハンがどんどん進みます。

時に美味しい食べ物の撮影に臨む場合、見栄えを良くするために様々な加工をする場合があります。
ツヤを出すため水飴を塗ったり、色を濃くするためインスタントコーヒーを混ぜたり…等々。
しかし、「極道めし」では美味しそうな食べ物の画と、役者が美味しそうに食べるシーンで成り立っています。
いくら役者さんだからと言って、実際に食べて美味しくないものを、芝居だからと言って美味そうに食べてもらうのは忍びないです。それどころか本気で「美味い!」って言わせたいのです。
ですので、美味しそうに見え実際に美味しいものを作り撮影している。
それが「極道めし」なのです。今回のゴハンだけでなく、毎回登場する食べ物の数々。本当に美味しいです。

2018.07.23 撮影のお店の話 第1話

今回、極道めしでは、登場するお店は実際の場所とは違う設定で登場しています。

◆例えば小沢さん演じる荒木が冒頭で冷やし中華を食べるこの店。

設定では荒木の台詞「品川の海風…」にあるように品川方面ですが実際に撮影に協力してもらったお店は、西浅草の「十八番」。
まさにザッツ町の中華屋さんというお店。安くて美味しく、何より懐かしい感じのまさに昭和の佇まいのお店。壁にはびっしりと張られたメニューの数々。餃子とニラソバ、酸辣湯麺などが有名。値段も安く「冷やし中華お待ちどうさま」というのも店主さんの声を使わせもらってます。

◆徳井さん演じる八戸がオムライスを食べるこの店。「喫茶ブラザー

ここも実は浅草にあります。東京オリンピックに向けて再開発真っただ中の東京にあって、浅草は昭和感溢れるお店がまだまだたくさん残っています。
昔ながらの純喫茶のこのお店。こうもりテントとレンガ造りの外観が目を引きます。
コーヒーなどの飲み物の他にもナポリタンなど昭和レトロな軽食も充実。この店のオムライスは、見た目も懐かしいこれぞオムライスって感じで一口食べると何十年前からずっとこの店で食べていたと思わせるような説得力があります。中身のチキンライスの具材がとても歯ごたえあって大満足。

2018.07.19 空き巣カツカレーの美味しさの秘密

第1話のクライマックスで詐欺師・坂井が語る美味いもの、カレー。
時は70年代、ホステスの母親と鍵っ子坂井少年2人の家庭。
毎日夕方に出勤していく母親がご飯を用意してくれているメニューの一つ、カレー。けして不味い訳ではないが週5で食べているので、さすがに飽きている。
ある日、空き巣が侵入。坂井少年はまた現れた母親の新しい恋人と勘違いする。
その空き巣と食べたカレーがとてつもなく美味しかった。その理由は…。

まず、味気ない独りの食卓で一緒に楽しく食事してくれるという喜び。誰も祝ってくれない誕生日を一生懸命祝ってくれる人と食べる食事がとんでもなく美味しく感じたのだ。
そして、誕生日に用意してくれたカツ。これによりカレーが、“カツカレー”という全く別な食べ物に変身した。
ドラマ内でも言及してますが、カツカレーという料理はカレーにカツが乗ったものではありません。カレーソースがかかったカツでもなく、カツが乗ったカレーでもなく、“カツカレー”という一つの独立した料理なのです。

ここで坂井少年宅に侵入した空き巣は「カツにカレーをかけろ」と言い、旨そうだろと言うにもかかわらず、すぐに食うなと少年を制する。ここで問題になるのはカツの衣(コロモ)。天ぷら・から揚げ・コロッケ…揚げ物のコロモってのは「サクッ」っとしてるのが尊いとされています。揚げ物のコロモはベチャっと濡れちゃいけない。でもそれはあくまで揚げ物を食べるときの話。

ここでポイントなるのはコロモがどれだけカレーと馴染むか。
そこではコロモが濡れるのです。サクッではないのです。びしょ濡れではなく程よい頃合いで食べるのがカツカレーの美味さの肝です。これはかつ丼・天丼、さらにはパイコー麺や駅で食うコロッケそばなどの境地にも通じます。
ほっとくとコロモはサクッからベチャッへと変化していきます。それを楽しみながら食べるのがカツカレーやかつ丼に代表される”濡れたコロモ“の美味しい食べ方なのです。

そこにとどめに空き巣の出した目玉焼き。カレーには目玉焼き派か生卵派があると思います。空き巣は目玉焼きを選択。生卵は主張し過ぎると考えたのです。味を変えすぎてしまう。目玉焼きなら食べ方次第・混ぜ合わせ方次第で如何様にでもカレーに馴染む。しかも、見た目の芸術性としては完璧だ。カツのコロモとカレー色に、白と黄色が花を添えます。しかも今回は半熟です。自分の裁量で如何様にでもカレーに馴染ませコクを出すことが出来るのです。

ポイントは、世の中的にはタブーとされている濡れたコロモは美味いってことです。
空き巣は、寂しい夕食を過ごす少年に対し誕生日くらい楽しく食事しようってことと、その美味い食べ方を伝えたかったのです。

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©「極道めし」製作委員会 2018

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